枯 萩   72句

萩枯れて奥の細道どこへやら   惟然

作品
作者
掲載誌
掲載年月
枯萩の枝を押し上げ客来たる 稲畑廣太郎 廣太郎句集 199912
枯萩や空の高みを風走り 宮津昭彦 200001
枯萩に立ちて夕日に照らさるる 宮津昭彦 200001
枯萩を焚けば火色の変りけり 稲畑汀子 ホトトギス 200001
枯萩を焚き一年の時を焚く 稲岡長 ホトトギス 200105
枯萩に風は集まり来るものか 嶋田一歩 ホトトギス 200205
靡くこと忘れたる萩枯れてをり 稲畑汀子 ホトトギス 200212
枯萩を刈りとる人の面てなり 井上信子 200303
枯萩のもつれを風がゆり起す 砂川せい輝 遠嶺 200305
華やぎは枯れゆく萩にありにけり 稲畑汀子 ホトトギス 200311
弔問を終へ枯萩の道へ出る 稲畑汀子 ホトトギス 200311
散りゆける枯萩にして明るさよ 稲畑汀子 ホトトギス 200311
名刹に虚子句碑生れて萩枯れて 稲畑廣太郎 ホトトギス 200311
萩のまだ枯れゆく力残しけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200311
萩枯れてしまへば辺り風あらは 秋山ユキ子 200402
主病み萩は枯るるにまかせあり 安原葉 ホトトギス 200405
枯萩を刈りて焚く日は又のこと 稲畑汀子 ホトトギス 200412
枯萩を刈りて命を地に鎮め 稲畑汀子 ホトトギス 200412
萩枯れて庭の一劃失へり 稲畑汀子 ホトトギス 200412
萩枯れて水面に及ぶ風の息 岡本眸 200501
結界の辺り枯萩刈り残す 辻井桂子 雲の峰 200502
言葉ふりしぼるごと揺れ萩枯るる 藤井智恵子 百鳥 200502
枯萩の夢のつづきや吾山句碑 石塚ゆみ子 遠嶺 200503
通りゃんせ今は枯れ色萩の道 遠塚青嵐 200503
枯萩の剪られてバスは遅れがち 福山至遊 200505
先師の家無住となりて萩枯るる 松崎鉄之介 200602
枯萩の括られゐしが風の中 小澤克己 塩竃 200608
枯萩の尖る切株吹きさらし 吉沢陽子 200703
園に錠鎖しあり萩の枯れてあり 安部和子 雨月 200802
言霊を添へて枯萩したたむる 鈴木とし子 遠嶺 200803
枯萩を焚く日とてまだ先のこと 稲畑汀子 ホトトギス 200812
枯萩に陽の当たりたる明日かな 田中まや 炎環 200902
枯萩に残る火照りも刈りにけり 前川明子 200902
屋上に萩枯れてゐる昼の月 山尾玉藻 火星 201001
枯萩を束ねて寺の小春かな 青木陽子 酸漿 201002
枯萩や母への孝を省みる 白神知恵子 春燈 201003
枯萩を刈るご案内名苑に 浅井青陽子 ホトトギス 201004
枯萩や円舞のごとく伐折羅立つ 雨宮桂子 風土 201101
白萩や枯山水の景の中 内藤美重子 酸漿 201101
枯萩に残る風情や大落暉 小倉正穂 末黒野 201102
末枯るる萩に山の日濃かりけり 宮平静子 雨月 201202
疒・广・厂萩枯るる 原友子 201203
枯萩を起せば影の生まれけり 松本三千夫 末黒野 201203
皆色を失ひきれず萩枯るる 博多永楽 雨月 201203
遠州の庭とて佗し萩枯れて 博多永楽 雨月 201203
萩枯れて年一度刈る淋しとも 岸本林立 雨月 201203
枯萩やゆたに揺れゐし日を想ひ 岸本林立 雨月 201203
市振に萩枯れふるき一里塚 北崎展江 くりから 201209
父の忌を修し枯萩くくりけり 神田恵琳 春燈 201301
萩枯るる佛の微笑千百年 竹中一花 201302
萩枯るるここより秋篠寺苑なる 三川美代子 201402
枯萩を新品鋏ためし切る 池田久恵 ぐろっけ 201402
枯萩のからまりやうも園の景 高橋照子 雨月 201403
おほまかに枯萩くくり齢積む 高橋あさの 201501
萩枯れて古代静かに眠りをり 久保東海司 風鈴 201512
枯萩に華やぎを置き初めし頃 稲畑汀子 ホトトギス 201512
萩こぼる枯山水の砂の波 窪田粧子 馬酔木 201611
枯萩に来て戸惑へる日差かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201612
枯萩の風に縺るる術のなく 稲畑廣太郎 ホトトギス 201612
枯萩の紅白もなく刈られけり 稲畑汀子 ホトトギス 201712
身をもんで一夜に枯るる萩の丈 神蔵器 風土 201712
萩群の騒々しきまでに枯るる 谷田明日香 風土 201802
萩枯れて束ねし縄のゆるびけり 藤生不二男 六花 202003
みなぎりたる余禄の余命萩枯れて 木下晃 末黒野 202102
枯萩や水音もまた枯れてをり 水田むつみ ホトトギス 202104
枯萩を刈り春秋をたたむ庭 水田むつみ ホトトギス 202104
枯萩を未だ彩つてゐる一花 稲畑廣太郎 ホトトギス 202112
枯れ萩の傾れ慎しむ神の苑 松本鷹相 京鹿子 202201
枯色を帯びて名残の萩となる 今橋眞理子 ホトトギス 202202

 

2023年12月6日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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