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作品
作者
掲載誌
掲載年月
白萩のはや刈られをりガラシヤの忌 神田恵琳 春燈 201210
青萩のトンネルを抜け園眩し 神谷さうび 末黒野 201210
疏水べり萩ひと叢の風情かな 横田矩子 201211
萩散るは伎芸天への散華とも 田下宮子 201211
色を増す秋篠寺の紅の萩 田下宮子 201211
方丈の渡り廊下やこぼれ萩 小池清司 かさね 201211
萩咲いて影の長さの移りゆく 山本達人 かさね 201211
萩トンネル潜り閻魔の前に立つ 神蔵器 風土 201211
萩の風十二単の衣桁かな 南奉栄蓮 風土 201211
行合の雲の白さや萩の花 加藤静江 末黒野 201211
身を細くして行き交ひぬ萩の寺 安居正浩 201211
横坐りしてゐる人に萩の風 安居正浩 201211
一人住み決めしこの家萩括る 宮内とし子 201211
萩すすき一茶ゆかりの双樹庵 河口仁志 201211
肩くまの児の眼つぶらに萩の露 鈴鹿仁 京鹿子 201211
萩の花枝のうねりの中にかな 笹村政子 六花 201211
さきがけの白萩風に紛れけり 笹村政子 六花 201211
いまに咲きセツと八雲の萩・桔梗 酒井秀郎 返り花 201211
枝あふれ花あふれをり磴の萩 酒井秀郎 返り花 201211
泣く子をる稚児の行列萩の道 竹中一花 201211
曇天に尖塔の高くしだれ萩 佐藤喜仙 かさね 201212
白萩の柔らに肩にかかる風 米田文彦 かさね 201212
宮城野の萩のうねりを刈り鎮め 南うみを 風土 201212
萩咲くや禊の水の澄むなへに 大竹淑子 風土 201212
松本城落石狭間に零れ萩 近藤幸三郎 風土 201212
萩咲くとしづかに箸をつかひをり 浅田光代 風土 201212
杉並木ぬけ萩と遭ふ宮の庭 間島あきら 風土 201212
白萩の一叢私設美術館 生田恵美子 風土 201212
草刈りて残りし萩の風に立つ 杉本薬王子 風土 201212
連れ立つも思ひそれぞれ萩の径 久米憲子 春燈 201212
子規庭の白き雫やみだれ萩 神田恵琳 春燈 201212
萩こぼしゆく奥の院まゐりかな 大崎紀夫 やぶれ傘 201212
溝萩や農婦は腰に鎌差して 廣瀬雅男 やぶれ傘 201212
枝に枝重ねて萩の咲きにけり 廣瀬雅男 やぶれ傘 201212
車椅子やさしく押され萩の径 八幡操 ぐろっけ 201212
まつはれる蝶も活けたき庭の萩 藤原照子 201212
花終へし萩のトンネル風の道 鈴木良戈 201212
こぼれ萩裏口開く交番所 大場ましら 201212
白萩やガレキの中に細く咲く 早田路香 201212
一叢の紅さす萩や法の庭 中山静枝 201212
あかつきの献灯萩の白さもて 豊田都峰 京鹿子 201212
学生の写経に集ふ萩の寺 大西八洲雄 万象 201212
野良猫の塒へ向かふ萩の花 井手浩堂 万象 201212
歳月を積みてや萩の枝垂れやう 大橋晄 雨月 201212
萩挿して言葉やさしくなりにけり 大石よし子 雨月 201212
法華尼寺萩叢紅のほつほつと 手島伸子 雨月 201212
青空のぽつかりとあり萩の寺 野澤あき 火星 201212
白萩の乱るると云ふ盛りかな 野澤あき 火星 201212
耳すます水琴窟に萩こぼる 小林はじめ 六花 201212
萩月の雲立ち上がる虚子の句碑 田中一美 ろんど 201212
みづぎはに夕べ来てをり萩の径 上家弘子 ろんど 201212
長考の父子の将棋萩ゆるる 佐瀬晶子 ろんど 201212
水のごと念仏流れ萩の寺 柴田佐知子 201212
非業の死遂げし武将の墓所や萩 桂敦子 201301
萩の花風にこまかき蝶となる 今井千鶴子 ホトトギス 201301
ふたたびのゆらぎに萩のひと抱へ 成田美代 201301
萩の風目には見えねど神の影 犬塚李里子 201301
萩咲けり芭蕉の詠みし夢の跡 久世孝雄 やぶれ傘 201301
萩の声念珠の房を整へる 大川ゆかり 201301
酒蔵と分かつ古刹の萩の水 丸井巴水 京鹿子 201301
萩割つて細き浄土の石畳 丸井巴水 京鹿子 201301
萩越しに姫と呼びたき笑顔あり 丸井巴水 京鹿子 201301
ここからは萩の終りの風となる 丸井巴水 京鹿子 201301
夜は天へ返る古刹の萩の花 丸井巴水 京鹿子 201301
表装に萩をこぼしてこひのうた 石井一石 京鹿子 201301
風の道背を押されて萩まつり 高木晶子 京鹿子 201301
文字消えし翁の句碑や萩の塵 大坪景章 万象 201301
白萩や入江に落つる山の水 大坪景章 万象 201301
石垣にもたれかかりし乱れ萩 榎本桂子 万象 201301
紅萩のまちまちに風捉へたる 小林珠江 万象 201301
乱れ萩光ほどきて影を編む 金田けいし ろんど 201301
島そとに出たことあるか萩の猫 深澤鱶 火星 201301
石巻魚町通り萩あかり 藤原冬人 火星 201301
萩こぼす風のささやき無人駅 三浦澄江 ぐろっけ 201301
五十歩に満たぬ参道萩盛り 三浦喜久子 ぐろっけ 201301
ぴかぴかの祠のはり戸萩の声 福島悠紀 ぐろっけ 201301
躓くや萩にこころを奪はれて 小倉正穂 末黒野 201301
たゆたひて雨粒落とす萩の花 青木由芙 末黒野 201301
掃くことを暫し停めて枝垂萩 宮地静雄 末黒野 201301
空が濃し淡しと野萩咲きはじむ 安武晨子 201301
今日もまた誰かの命日萩の花 栗原京子 201301
姦しき一行なりし萩の寺 丑久保勲 やぶれ傘 201301
いつの間に萩散つてをり少しづつ 嶋田一歩 ホトトギス 201302
初萩をわが胸にあふれんばかり 岩岡中正 ホトトギス 201302
萩刈つて庭の風音遠くしぬ 大場町子 馬醉木 201302
男湯に女がゐたり萩の宿 福島せいぎ 万象 201302
萩は実に借りて久しき本開く 神谷さうび 末黒野 201302
傘寿なる智恵も細りて萩むぐら 古林田鶴子 ぐろっけ 201302
首細き壺へ白萩風のまま 風間史子 201302
山径のはつかな上り萩の花 白石正躬 やぶれ傘 201302
白萩の径来て人を待ちにけり 國保八江 やぶれ傘 201302
萩刈つて風筋見えずなりにけり 河合とき 末黒野 201303
名の難き神将ばかり乱れ萩 鳳蛮華 201304
萩叢はかくれ易きよ六頭身 鈴鹿百合子 猫贔屓 201305
下町の萩下町の羽音寄せ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201310
萩零れ水面明るくなりにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201310
下町の萩下町の羽音寄せ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201310
萩括る紐探しゐる家の闇 山尾玉藻 火星 201310
萩零れ水面明るくなりにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201310
青萩の朝日こぼるる城址かな 小林成子 火星 201310
清貧を信条とせり萩咲かせ 塩路隆子 201311
潮風の砲台跡に小萩咲き 森岡陽子 かさね 201311
ひとむらの萩零れたり一草庵 三橋早苗 ぐろっけ 201311
咲く萩もこぼるる萩も萩まつり 小原登志春 雨月 201311
萩の風孔雀の開く音とまがふ 神田恵琳 春燈 201311
萩月夜愛でる言の葉生れけり 鈴鹿仁 京鹿子 201311
萩咲くや鄙に馴染みし門構へ すずき巴里 ろんど 201311
萩白し明日の吉は風とくる 鈴鹿仁 京鹿子 201311
終の色放ちて萩の揺れ止まず 稲畑廣太郎 ホトトギス 201311
しづけさもこの白萩も蝶のもの 丸山佳子 京鹿子 201311
料亭や八寸に置く萩の花 鷲見たえ子 201311
あの子この子宿題をして萩の宿 中山純子 万象 201311
初萩の織りなす風の形かな 安居正浩 201311
人の訃の重なりし萩ゆらぎをり 岡田和子 馬醉木 201311
句屏風に立子のサイン萩の風 坂上香菜 201311
城垣のところどころに萩の花 吉成美代子 あを 201312
白萩のこぼるるベンチひと休み 山口キミコ 201312
萩叢を顔で分け行く海蔵寺 塩田博久 風土 201312
萩咲くや二度捨てられし猫のこと 和田森早苗 201312
昨夜雨に萩の零れのただならず 大橋晄 雨月 201312
禅林の萩白のみやしだれずに 瀧春一 花石榴 201312
近道を急く乱れ萩跨ぎつつ 今井忍 ぐろっけ 201312
萩の寺の糸瓜とあれば疵もよし 大橋晄 雨月 201312
萩の風墓のひとつは猫ならむ 齊藤眉山 末黒野 201312
萩まつり古刹で薯をふるまはれ 松本周二 かさね 201312
萩むらの奥在釜の旗吊られ 乗光雅子 雨月 201312
萩月や美声の僧の伊呂波歌 有本惠美子 ろんど 201312
萩咲くやまだら呆けしてリハビリ中 折橋綾子 201312
萩散らし鴉のすべる滑り滝 山本とく江 万象 201312
萩叢の中を摺り抜け小花落つ 和田勝信 かさね 201312
白萩のあばれる枝の刈られけり 白石正躬 やぶれ傘 201312
白萩は廃れし寺の手向け花 野中亮介 馬醉木 201312
白萩や今宵の本に栞ひも 安藤久美子 やぶれ傘 201312
白萩や声かけがたきひとの影 小林成子 火星 201312
悲話語る如く近江のこぼれ萩 七種年男 201312
仏頭へ緩り渡り来萩の風 三輪温子 雨月 201312
歩を止めて優しさ貰ふ朝の萩 宮越久子 201312
野分あとしだるる萩に裳裾濡れ 加瀬伸子 末黒野 201312
乱れ萩風のこころを読みきれず 熊川暁子 201312
括りてもなほ風呼びぬ庭の萩 大橋伊佐子 末黒野 201312
笈摺と杖の首途や萩の風 吉田克美 ろんど 201312
境内を巡るおちこちこぼれ萩 和田郁子 201312
きざはしへ枝垂るる萩や咲き初めて 神谷さうび 末黒野 201312
喪の家へつづく小径やこぼれ萩 三枝邦光 ぐろっけ 201312
検針員笑顔こぼせり萩の路地 山本茂子 末黒野 201312
大事些事どつと来る朝萩こぼる 北川孝子 京鹿子 201312
沢音や帳場に萩と招き猫 岡野里子 末黒野 201312
古庭の萩のトンネル風抜けり 和田勝信 かさね 201312
紅萩をくくりし胸の濡れゐたり 蘭定かず子 火星 201312
都にて古里に咲く萩思ふ 長島青山 かさね 201312
帯解けばはらり白萩宵の雨 野口宗久 京鹿子 201401
結界の中子規句碑も白萩も 佐藤淑子 雨月 201401
前髪に萩一片や躙口 野口宗久 京鹿子 201401
埋木舎てふ近江の萩の家 生田作 風土 201401
捨扶持の三百俵や萩の庭 生田恵美子 風土 201401
風睦む白萩の街昏れ残る 園部早智子 ろんど 201401
支へ合ふこころの隙を萩こぼる 北川孝子 京鹿子 201401
萩零る老僧所作のゆつたりと 岡田満喜子 ぐろっけ 201401
わが道と言へる道なしこぼれ萩 山崎青史 ろんど 201401
到来の菓予を配りて萩の句座 岩崎可代子 ぐろっけ 201401
襖絵に虎の咆哮萩の寺 安居正浩 201401
札所寺一目万本の萩を刈る 林いづみ 風土 201401
こぼれ萩掃く作務僧の朝の行 大橋晄 雨月 201401
萩あかりしてたましひの通りみち 鷺山珀眉 京鹿子 201401
萩が好き白萩が好き風が好き 時澤藍 201401
萩すすき素焼きの甕のさざ波す 本郷公子 京鹿子 201401
萩月夜みちのくいまだ仮設の灯 小河原清江 201401
白萩のこぼれて川の水走る 有本惠美子 ろんど 201401
風なくて寝つけぬ萩と思ひけり 服部早苅 201401
風に散る萩や推敲果てもなく 小倉正穂 末黒野 201401
風止みてなほ白萩の散る夕べ 河合とき 末黒野 201401
裏山の崩落著き萩の宿 笠井敦子 201401
いつ服の軍手仮置く束の萩 成宮紀代子 201401
戯れて萩の葉かげに憩ふ蝶 中井弘一 201401
世紀またぎし四十年を祝ぎ萩は実に 千田百里 201401
盛り過ぐ萩のトンネル池の風 黒滝志麻子 末黒野 201401
草庵にとどく瀬音やこぼれ萩 竹内久子 京鹿子 201401
くぐり抜くる萩のトンネル鳥の声 山口登 末黒野 201401
雨傘を少し傾け萩の道 辰巳あした 雨月 201402
萩の宿老あつまればいくさ唄 山内タカ子 201402
萩の門潜りて入りぬ茶庭かな 植村よし子 雨月 201402
萩刈つて秋篠寺の月日かな 間島あきら 風土 201402
白萩に日照雨の雫百花園 佐藤晴子 万象 201402
白萩の仏足石にこぼれけり 飯塚満里子 万象 201402
飛鳥美人現れてよそとせ萩は実に 池端英子 ろんど 201402
手作りの温いお萩に指のあと 枝みや子 やぶれ傘 201402
することもなくて湯宿の萩こぼる 白水良子 201402
萩の風飛石伝ひ庭寂びて 植村よし子 雨月 201402
萩白し寺苑に拾ふ羽根ひとつ 秋葉貞子 やぶれ傘 201404
白毫寺たまさか萩を刈るに会ふ 落合由季女 雨月 201405
はにかむといふも美しこぼれ萩 今井肖子 ホトトギス 201406
境内を埋め尽くして萩供養 秦和子 璦別冊 201408
青萩の風が風呼ぶ書斎かな 浅木ノヱ 春燈 201409
萩→16      

 

2021年10月20日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。