14  100句

行き行てたふれ伏すとも萩の原   曾良

  枯萩  山萩

作品
作者
掲載誌
掲載年月
鳰亭に萩の風韻ありにけり 望月晴美 201110
日向のこゑ日陰のこゑや萩咲ける 山尾玉藻 火星 201110
山門は茅葺きなりし萩の風 白数康弘 火星 201110
萩むらのありてこれより径細る 白数康弘 火星 201110
やはらかき口のありてこそ乱れ萩 白数康弘 火星 201110
揺れてゐる影の揺れゐる括り萩 白数康弘 火星 201110
白萩のもつれもつれてをりしかな 白数康弘 火星 201110
開けてある木戸より入りて萩の花 武井美代子 万象 201110
夜をそよぎ通せし萩のこぼれけり 武井美代子 万象 201110
乱れ萩のみの賑はひ山湯宿 北尾章郎 201111
萩黄葉には見る距離のありにけり 稲畑汀子 ホトトギス 201111
乱れ萩薪高々と登り窯 山田春生 万象 201111
うねりのみ残し白萩地を染めり 青木ちづる 201111
月の出へいちの名のりは山の萩 豊田都峰 京鹿子 201111
紅萩の紅とは神の彩ごろも 鈴鹿仁 京鹿子 201111
紅萩に肉叢すこし押し入りぬ 山尾玉藻 火星 201111
萩括る嵐の前の静けさに 植村よし子 雨月 201111
清楚なる白萩たわわ冠木門 中川すみ子 201112
平等院に千年の色こぼれ萩 佐用圭子 201112
名水に先づ手を清め萩巡る 桂敦子 201112
一雫またひとしずく萩の雨 笹井康夫 201112
つむじ風乱るる髪と萩の群 笹井康夫 201112
官幣社に芸の奉納萩祭 粟倉昌子 201112
奉納の短冊揺るる萩の風 粟倉昌子 201112
街道のなごり地蔵や萩の叢 粟倉昌子 201112
法要の終はりし気配萩の寺 粟倉昌子 201112
萩こぼれ木綿姿の妣偲ぶ 紀川和子 201112
ふるさとは母あればこそ萩の花 宮井知英 201112
乱れ萩子を抱くやうに括りけり 岡田和子 馬醉木 201112
香りなき庭のしづけさこぼれ萩 飯田ひでを 201112
塩むすび味噌むすびして萩の庭 飯田ひでを 201112
木漏れ日の暗く明るく乱れ萩 飯田ひでを 201112
萩の寺淡き二色の和菓子あり 飯田ひでを 201112
午後の陽の障子に映る萩の花 飯田ひでを 201112
野の川にこぼれては萩とどまらず 小川玉泉 末黒野 201112
低く干す野良着に萩の風渡る 内山タエ 末黒野 201112
遠くきてひと見舞ひけり萩の花 数長藤代 201112
二人だけ列後に遠し乱れ萩 中山皓雪 201112
荒天や萩のトンネル冥府めき 折橋綾子 201112
おみくじを声上げて読むこぼれ萩 坂場章子 201112
萩叢の括られ影の生まれけり 山本耀子 火星 201112
萩咲ける石段に足もつれけり 河崎尚子 火星 201112
萩叢のこんなところに仏足石 河崎尚子 火星 201112
白萩や古き佛は山を負ひ 田中文治 火星 201112
白萩や勤行僧の足はやし 田中文治 火星 201112
箒目の厨へ続く萩の雨 川端俊雄 火星 201112
上品の膝に通へる萩の風 川端俊雄 火星 201112
通学に付け文されし萩の駅 品川鈴子 ぐろっけ 201112
萩叢の紅ひき起す湖の風 小林輝子 風土 201112
僧の読経聞き分けてゐる萩の風 小野寺節子 風土 201112
水音と和して田楽辻子の萩 下平誠子 ろんど 201112
若し君と一夜過さば萩の宿 古俣万里 ろんど 201112
風の萩心のゆらぎにはあらず 高橋将夫 201112
萩しだれ翁信宿の大智院 味村志津子 雨月 201112
黒雲をこはがる子供こぼれ萩 渡邉京子 あを 201112
白萩のしなやかに揺れこぼれ花 大日向幸江 あを 201112
括りたる枝の炎や萩供養 鎌倉喜久恵 あを 201112
万本の萩千態の露座仏 中本吉信 201201
掃き寄せて薄紅色のこぼれ萩 田中浅子 201201
軒下の句に穏やかな萩の花 池田加寿子 201201
夜の雨にこぼれむばかり萩の花 桂敦子 201201
子らの声萩の小枝の揺れてをり 杉原ツタ子 201201
紅白の花を交互に萩の道 堺昌子 末黒野 201201
雨催ひ残んの色の萩括る 三橋玲子 末黒野 201201
吹き抜けの寺の百畳萩の風 椎名文子 末黒野 201201
萩刈つてほろほろ二人老いゆくよ 矢田涼 201201
萩括りけり何事も諦めず 瀬戸悠 風土 201201
八方へ野路の広がる萩の花 高村令子 風土 201201
おぼろげな記憶たどりて萩の花 福島松子 ぐろっけ 201201
惜みなくみ仏に咲き萩白し 田所洋子 雨月 201201
萩咲きて和歌三神の姫の宮 尾崎みつ子 雨月 201201
萩初風余韻に浸ることもなく 杉井真由美 京鹿子 201201
荷風登四郎終にまみえず萩は実に 能村研三 201201
調律の音にまどろみ萩の雨 五十嵐章子 201201
ほとけらに障子あかりの萩すすき 城孝子 火星 201201
頂へ萩のうねりし白毫寺 深澤鱶 火星 201201
耳疎くゐる日や萩の零れつぎ 西村節子 火星 201201
立ち漕ぎで走る自転車萩の坂 瀬島洒望 やぶれ傘 201201
水昏む色鯉の背に萩しだれ 佐藤喜仙 かさね 201202
我の強き性は血筋か萩括る 宮井知英 201202
通るたびそつと持ち上げ庭の萩 内藤三男 ぐろっけ 201202
山寺の階段終り萩は実に 天野美登里 やぶれ傘 201202
萩の風亀が谷辻の地蔵堂 渡邊孝彦 やぶれ傘 201202
舟影の見えて隠れて萩の風 松本正生 やぶれ傘 201202
女坂生垣の萩風まかせ 吉田きみえ 末黒野 201203
訃の知らせ一つ加はり萩の雨 松林順子 雨月 201203
白萩は樋の高さに子規旧居 岡井マスミ 末黒野 201204
石走る飛鳥川辺や萩の風 九十九島 山口キミコ 201209
萩括りてもくくりても地を這へる 稲畑汀子 ホトトギス 201209
萩芒風雨の中に吹き荒るる 稲畑汀子 ホトトギス 201209
六甲の萩芒とて供華に剪る 稲畑汀子 ホトトギス 201209
紅白の萩を脇侍に茶事亭主 品川鈴子 ぐろっけ 201209
海風に大ゆれ小ゆれしての萩 嶋田一歩 ホトトギス 201210
萩 →15      

 

2021年10月18日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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