12   100句

白露もこぼさぬ萩のうねり哉    芭蕉

  枯萩  山萩

作品
作者
掲載誌
掲載年月
こぼれ萩風のうねりに身を委ね 宮田香 200912
ゆるやかに萩の風梳く太極拳 北川キヨ子 200912
白萩の雫となりし長屋門 島田麻衣 炎環 200912
萩の叢抜けしくすくす笑ひかな 一ノ木文子 炎環 200912
無量寿や飛白に弾ぜる萩の花 延広禎一 200912
白萩や去り行く人は影を負ひ 遠藤和彦 遠嶺 200912
来たる道行く道知るや萩の寺 塩野きみ 遠嶺 200912
九十の母は九貫萩白し 成宮紀代子 200912
若沖の鶏の片寄る萩の雨 上谷昌憲 200912
子を枷とおもへば不意に萩の風 辻美奈子 200912
乱れ萩乱れに任す女人寺 森岡正作 200912
磯百へ続くをどり場萩の風 近藤敏子 200912
子規小園ささやきながら萩と人 加藤良子 春燈 200912
萩日和木椅子にひらく詩篇かな 高橋和女 春燈 200912
萩盛る目あての家の若き人 宇賀令子 春燈 200912
初萩や言葉少なの人とゐて 竹内慶子 春燈 200912
動悸覚ゆ萩のトンネルくぐり抜け 折橋綾子 200912
萩の風まとひ病廊遠く行く 椿和枝 200912
萩叢のどこかはいつも揺れてをり 岩本紀子 200912
安らけし丈余の萩の翳に居て 安部和子 雨月 200912
萩咲くも散るも仏の御ン前に 足立典子 雨月 200912
落人の里は茅葺萩揺れて 廣瀬雅男 やぶれ傘 200912
初萩は磴のかたへに観世音 渡邊孝彦 やぶれ傘 200912
小糠雨音なく萩のこぼれけり 大橋伊佐子 末黒野 200912
去り状の残る古刹や萩の花 乙坂きみ子 末黒野 200912
参道を吹き抜く風や萩盛る 菅野日出子 末黒野 200912
初萩や制服の子の背丈伸び 荒尾茂子 京鹿子 200912
樹木茫と萩咲く相馬家のやぐら 大西よしき ろんど 200912
零さじと人にゆづるも萩の径 落合絹代 風土 200912
雉鳩が萩叢出でて花散らす 坂口三保子 ぐろっけ 200912
虫売りの座しゐし辺り萩は実に 大山文子 火星 200912
白萩の清らに白し登山道 大里快子 酸漿 200912
萩の風四阿に聞く清澄庭 大里快子 酸漿 200912
露座仏の頬なづるがに萩の風 青木陽子 酸漿 200912
庭坂に見て佇めり蒔絵萩 阿部文子 酸漿 200912
乱れ咲く萩に隠るる金次郎 小野タマ枝 酸漿 200912
くれなゐの萩をこぼして風去りぬ 古林阿也子 200912
暮れんとす寺の小萩も色ヶ浜 柴田鏡子 200912
蕉翁の書幅を蔵す萩の寺 恒川とも子 200912
しづしづと萩のトンネル花の声 安部里子 あを 200912
門跡の庭寂び寂びと萩の花 和田郁子 201001
石庭の緊張解す萩の花 西村純代 201001
往くのみの道か白萩咲きみだれ 小形さとる 201001
萩の実や穴のいくつも埋めずおく 本多俊子 201001
方丈の縁に座しをり萩の風 谷村幸子 201001
萩乱れ月の兎がよよと泣く 西村純太 201001
枝先が零しし萩を掃いてをり 小山徳夫 遠嶺 201001
吊橋のまだ濡れてをり乱れ萩 石田邦子 遠嶺 201001
こぼれ萩街道筋の長屋門 春山和子 遠嶺 201001
野仏の台座を染むるこぼれ萩 三羽永治 遠嶺 201001
萩の花ここより城の登り道 山野惣一郎 遠嶺 201001
臥牛垣尾の先つぽへこぼれ萩 淺井照子 京鹿子 201001
ふりむけば宮萩まぶし絹の色 吉岡知香 京鹿子 201001
萩月夜どこかに水の音のして 吉岡知香 京鹿子 201001
一人居てふたりと思ふ萩月夜 菊池和子 京鹿子 201001
萩あかりまだまだ近きところに母 井尻妙子 京鹿子 201001
萩真白そろりと晩年に入る 井尻妙子 京鹿子 201001
この塔のむかし売られし萩の風 福島せいぎ 万象 201001
屋上に萩枯れてゐる昼の月 山尾玉藻 火星 201001
路地の萩水のやうなる風一筋 柳生千枝子 火星 201001
白萩を分け子規の碑を覗きけり 西村節子 火星 201001
端垣の下の箒目こぼれ萩 中島吉子 ろんど 201001
愛想よし石塀小路のしだれ萩 川井秀夫 ろんど 201001
萩の風来る方丈に身を任せ 池田倶子 雨月 201001
師の句碑の一枝の触るる紅の萩 和田崎増美 雨月 201001
庫裏の戸を隠すばかりに乱れ萩 平居澪子 六花 201001
つつがなく生きるも供養こぼれ萩 中島伊智子 酸漿 201001
徳川園揺るる萩の枝水面打つ 佐藤喜仙 201001
白萩の咲く中門へたどり着く 鈴木隆子 201001
萩の道ここより山の一歩かな 松永房子 201001
丁寧にとる出し汁やこぼれ萩 櫻木道代 ぐろっけ 201001
鐘楼の階に憩いぬ萩の風 井上あき子 ぐろっけ 201001
箸茶碗すすぎそそくさ萩の句座 磯田せい子 ぐろっけ 201001
此の風は萩の匂ひと思ひけり 竹下昌子 201002
健康診断齢相応や萩括る 小菅礼子 春燈 201002
萩刈つて懇ろに土均しけり 曷川克 遠嶺 201002
参道の萩刈る鎌を持たさるる 山路紀子 風土 201002
括られし萩の裏より冬の月 山田美恵子 火星 201002
萩刈りて広がりし庭石映ゆる 小浦遊月 酸奬 201002
枯萩を束ねて寺の小春かな 青木陽子 酸奬 201002
帚目の跡絶えてをりぬこぼれ萩 薮脇晴美 馬醉木 201003
枯萩や母への孝を省みる 白神知恵子 春燈 201003
枯萩を刈るご案内名苑に 浅井青陽子 ホトトギス 201004
人声を寄せて散らして萩黄葉 山田弘子 ホトトギス 201004
静かなる風に立ちたる萩若葉 東芳子 酸漿 201007
五百羅漢にいはれあれこれ萩の風 白数康弘 火星 201008
虚子虚吼の句碑に暫しを萩若葉 小原登志春 雨月 201008
萩乱れ半身かくす汀女句碑 杉本綾 201009
こぼれしは塵にはあらず萩の庭 片山由美子 201009
恋の座をゆづり合ひたる萩すすき 片山由美子 201009
萩に風猫に鰹節てふ出会ひ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201009
白萩のほつほつこぼれそめにけり 稲畑汀子 ホトトギス 201009
ふと眠し風に萩揺れ萩の風 稲畑汀子 ホトトギス 201009
白萩を吹き上げる風落とす風 稲畑廣太郎 ホトトギス 201010
紅寡黙白饒舌にこぼれ萩 稲畑廣太郎 ホトトギス 201010
大極殿遙かに望む小萩かな 鈴木阿久 201010
野の仏さみだれ萩に埋もれをり 須賀允子 万象 201010
声紋の終生おなじ萩の月 伊藤希眸 京鹿子 201010
ケーブル駅紅白の萩咲きそめし 阿部ひろし 酸漿 201010
萩→ 13      

 

2021年10月1日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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