鰤 2     24句

本物は世に出たがらず寒の鰤    加藤郁乎

  鰤起し  鰤大根

作品
作者
掲載誌
掲載年月
ふるさとや寒鰤下げて峠越 川村清子 馬醉木 201702
鰤さばく越の銀嶺天に置き 小林千草 馬醉木 201702
鰤糶らる大きい口を開けしまま 伊藤紫水 風土 201702
寒鰤の定食妣はセピアにて 丸井巴水 京鹿子 201703
寒鰤に足りて左手進むなり 山崎靖子 201704
気に入りの寒鰤選ぶ船着場 佐藤まさ子 春燈 201704
寒鰤の九谷の皿に堂々と 浜田久美子 六花 201704
寒鰤の銅のやう耀きて 大日向幸江 あを 201703
老人ホームの鰤の料理や柔らかし 土岐政嗣 末黒野 201705
鰤漁の近し静もる氷見の秋 辻由紀 雨月 201801
威勢よく鰤の撥ね合ふ夜明け網 松本鷹根 京鹿子 201802
玄海灘の濤もて洗ふ鰤のかま 雨宮敏子 201804
寒鰤の背に見る氷見の海の色 佐津のぼる 六花 201805
糶札を鯛にかませし熊野鰤 那須重子 馬醉木 201805
大鰤をぶら下げて行く里の家 山内碧 201806
鰤提げて片言妻と交しをり 田中臥石 末黒野 201903
寒鰤や妻に供へてより手酌 鈴木小弥太 末黒野 201903
寒鰤の箱詰のまま糶られけり 石黒興平 末黒野 201904
真つ赤なる魚屋の両手鰤捌き 森清堯 末黒野 202002
踏んばつて鰤を捌きし女人なり 加藤みき 202002
鰤網を干して舟屋の空広ぐ 住田千代子 六花 202003
十キロの寒鰤並ぶ番屋街 赤座典子 あを 202003
鰤網に海鳥の列置灯台 赤座典子 あを 202003
仕来りの鰤の雑煮や潮の香 斉藤マキ子 末黒野 202005
煮花を含み頷く鰤の鍋 長崎桂子 あを 202102
鰤船へ真中しなる歩み板 深川淑枝 202104
寒鰤や回転の寿司取りそびれ 木村純子 末黒野 202104
トロ箱に太き寒鰤能登の市 松川昌義 末黒野 202104
氷見の声寒鰤の糶盛り上がる 梅原ひろし 京鹿子 202205
備長の音の乾きや鰤を焼く 黒滝志麻子 末黒野 202205
鰤→ 1      

 

2022年12月10日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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