葡 萄 5   134句

夫が持つ房より葡萄もらひ食ぶ   山口波津女

葡萄  山葡萄  野葡萄

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
兄よりの聖書失せたり夜の葡萄 間宮あや子 馬醉木 201312  
葡萄切るたび軽くなる甲斐の空 田村すゝむ 風土 201312  
桃色にぬりつぶされて葡萄村 瀧春一 花石榴 201312  
まどかなる葡萄の果肉噛みしむる 瀧春一 花石榴 201312  
メンデルの葡萄かがやく朝かな 山田春生 万象 201312 小石川植物園
沈黙の潔きなり黒葡萄 吉田葎 201401  
黒葡萄ユーロ圏下を通りぬけ 宮路久子 201401  
買う方が安い気もしてぶどう狩 石川裕美 ぐろっけ 201401  
開通の銀河鉄道ぶどう垂れ 坪内稔典 船団 201401  
友人に葡萄のある日などがあれ 坪内稔典 船団 201401  
柿葡萄酒も供へて欣一忌 山田春生 万象 201402  
番犬の鎖引きずりぶどう棚 吉田光子 ぐろっけ 201402  
皮ごとが美味しと大きなぶどう粒 松本アイ ぐろっけ 201402  
甲斐の山裾に育むぶどう棚 岩田登美子 ぐろっけ 201402  
一ト役のすんで静もる葡萄棚 菅野日出子 末黒野 201402  
バッカスの像丘に座すぶどう郷 吉田光子 ぐろっけ 201402  
聖書読むぶどうの粒を噛むように 寺田良治 船団 201403  
葡萄棚繕ふ風のひかりけり 石田厚子 馬醉木 201405  
矢印は山廬を指せり青ぶだう 林いづみ 風土 201408  
大流星群の夜が明け青葡萄 定梶じょう あを 201408  
語り出す華奢な背中や青葡萄 はしもと風里 201409  
青葡萄しなのの山は雨を呼ぶ 宮内とし子 201409  
日に太る葡萄見守け病みてをり 寺岡ひろし 雨月 201409  
日に太り頭に触るるまで葡萄垂る 寺岡ひろし 雨月 201409  
育て方も知らずに植ゑし葡萄に実 寺岡ひろし 雨月 201409  
バス停へ近道葡萄棚くぐる 定梶じょう あを 201409  
青葡萄触れなば弾き返しくる 笹村政子 六花 201410  
青ぶだう旧約聖書のインディア紙 塙誠一郎 201410  
生さぬ子と遊ぶ父なり青葡萄 小林愛子 万象 201410  
一粒の葡萄に進化及びけり 宮内とし子 201410  
曾遊の山々近し葡萄狩 臼杵游児 春燈 201411  
群青も藍も実りや山ぶだう 大川ゆかり 201411  
手にのせて充実の黒葡萄かな 楠原幹子 201411  
出奔といふ選択も黒ぶだう 高倉和子 201411  
びつしりと葡萄の垂るる闇ありぬ 小林愛子 万象 201411  
智慧ぬすむ二粒三粒黒葡萄 神蔵器 風土 201411  
葡萄吸ふ妻に相槌打ちながら 阪本哲弘 201412  
ジューサーに葡萄の踊る朝の卓 那須礼子 春燈 201412  
化粧箱入りの一房黒葡萄 安藤久美子 やぶれ傘 201412  
逢ひたくて葡萄の粒を数へをり 伊藤さくら ろんど 201412  
みつみつと熟れて小暗し葡萄棚 山口ひろよ 201412  
大皿は一つの舞台黒葡萄 川南隆 ろんど 201412  
シャトーめく駅舎に始む葡萄狩 山口ひろよ 201412  
獣性のくち薔薇色に青葡萄 堀内一郎 堀内一郎集 201412  
木洩日の奥へ奥へと葡萄狩 三村純也 ホトトギス 201501  
力なく病みて白き手葡萄吸ふ 塩千恵子 201501  
葡萄名は「淑女の指」てふ掌に受ける 田村すゝむ 風土 201501 ビッテロビアンコ
どこまでもどこまでも青ぶだう畑 槇野あさ子 風土 201501  
臍の緒を断ち切るやうに葡萄摘む 佐藤弘香 ろんど 201501  
ロザリオといふ名の葡萄おもてなし 澤近栄子 京鹿子 201501  
纏いつく愁い呑み込む黒葡萄 松川悠乃 ろんど 201501  
美しき男の耳と黒葡萄 鶴濱節子 船団 201505  
子には子の惜む昭和や青葡萄 堀田順子 馬醉木 201508  
障害の子等かがやけり青葡萄 山荘慶子 あを 201508  
青葡萄まだ山霊のものなりし 近藤喜子 201509  
いのち惜しむごと葡萄食む一粒づつ 梅村すみを 201510  
山谺とどめをりたる熟葡萄 甲州千草 201510  
麓まではや末枯の葡萄畑 コ田千鶴子 馬醉木 201511  
青葡萄学生服の三島の眼 古川夏子 201511  
何よりも葡萄が好きと夫のいふ 須賀敏子 あを 201511  
大粒の葡萄ひと房お供へに 國保八江 やぶれ傘 201512  
幸村の郷より葡萄とどきけり 池田節 春燈 201512  
ひとつづつ退治するごと葡萄食ぶ 山田正子 201512  
喰ひに来よ甲斐が葡萄の房ひとつ 井上石動 あを 201511  
御代りと葡萄の器捧げをり 赤座典子 あを 201512  
密告の貌は尖りて黒葡萄 柴田佐知子 201609  
ヴィーナスの背中は広し青葡萄 吉田葎 201609  
里山の雨を弾いて青葡萄 大日向幸江 あを 201609  
青葡萄十五の不安いとほしく 岡田桃子 201610  
百歳に大き夢あり青葡萄 間島あきら 風土 201610  
うたた寝や日に透けゐたる青ぶだう 小林愛子 万象 201610  
葡萄棚光りと陰の交ざりあふ 安居正浩 201611  
たましひは何処に種のなき葡萄 近藤喜子 201611  
黒葡萄ひとつ閉ぢ込められゼリー 山口ひろよ 201611  
葡萄摘む山の夕日に手をかざし 戸栗末匿 201611  
諍ひののちの寂しさ葡萄食ぶ 今井春生 201611  
葡萄食ふ隣りの屋根のうへに空 大崎紀夫 やぶれ傘 201611  
葡萄棚繊悔のやうに屈みゆく 頓所友枝 201612  
食べ終へたる葡萄骨格標本めき 川崎真樹子 春燈 201612  
種無しとふ言の葉重き葡萄吸ふ 中澤弘 春燈 201612  
余生減る葡萄ひとつぶ含む間も 西川保子 春燈 201612  
野分して又新しき葡萄落つ 小林愛子 万象 201612  
裸婦像や卓にひと房黒葡萄 佐藤雄二 万象 201612  
二つ三つ食べて葡萄の甘さ言ふ 武藤節子 やぶれ傘 201612  
葡萄捥ぐ指先に見る蔵王かな 田中臥石 末黒野 201612  
黒葡萄眼には見えない星の数 笹村恵美子 201612  
バッカスの吐息かかりし葡萄かな 涌羅由美 ホトトギス 201701  
木洩日を返す鋏にぶだう剪る 湖東紀子 ホトトギス 201701  
遠富士や葡萄醸さる息づかひ 中貞子 201701  
葡萄熟れ丘がますます傾きぬ 馬屋原純子 馬醉木 201701  
秋澄むや葡萄古木の床柱 成田美代 201701  
黒葡萄つるりと言葉のみ込みぬ 根山内洋光 201701  
どつしりと静物のとき青ぶだう 高野春子 京鹿子 201702  
わが庭の葡萄ひと粒味見して 松村光典 やぶれ傘 201702  
芽吹く枝の手を繋ぎゐて葡萄棚 吉田政江 201706  
青ぶだう斑に透けるガラス窓 大日向幸江 あを 201707  
葡萄踏む八頭身で十六文 稲畑廣太郎 ホトトギス 201709  
葡萄園見てワイン蔵見て試飲 稲畑廣太郎 ホトトギス 201709  
葡萄園風が解いてゆく香り 稲畑廣太郎 ホトトギス 201709  
山へ向かふ道はゆるゆる青葡萄 奥田温子 やぶれ傘 201709  
待つ人の必ずゐると青葡萄 石森理和 あを 201709  
ぶだう一房ふるさとを裏返す 鈴鹿呂仁 京鹿子 201711  
青空をいちまい剥がす葡萄狩り 鈴鹿呂仁 京鹿子 201711  
鍬形虫こぼれ葡萄に酔うてをり 小林愛子 万象 201712  
友の庭網をかぶせし葡萄棚 落合裕子 万象 201712  
さ緑の光溢るる葡萄棚 岡崎春菜 万象 201712  
冥界の惑星葡萄醸さるる 中田禎子 201712  
赤みどり名も新しき葡萄たる 須賀敏子 あを 201712  
カタカナの名札溢るる新葡萄 七郎衛門吉保 あを 201712  
口論の真ん中にある黒葡萄 小山田子鬼 201801  
言ひ出せぬひとこと葡萄棚の下 井尻妙子 京鹿子 201801  
空埋めてマグリットの雲葡萄畑 森なほ子 あを 201801  
告発に卓のざわつく青葡萄 あさなが捷 201712  
皮硬き我が家のぶだう甘きこと 松村光典 やぶれ傘 201712  
甲斐の里葡萄棚より黄昏るる 及川照子 末黒野 201804  
切り取るや葡萄ずしりと掌に 宮元陽子 末黒野 201804  
相槌の一粒づつの黒葡萄 田岡千章 201803  
妻病めば故郷からの葡萄かな 江口九星 201811  
山の端に雲吹きたまる青葡萄 深川淑枝 201811  
弥撒の鐘まどかに渡り葡萄園 徳井節子 馬醉木 201811  
葡萄棚名残りの房の下がりをり 塩尻きぬ 風土 201811  
食べ了へて思ひ出となる葡萄かな 森なほ子 あを 201811  
剪り取りて葡萄子の手を溢れけり 森なほ子 あを 201811  
眼差は丘の風車へ葡萄食ぶ 渡部ひとみ 船団 201812  
左手の受くる量感葡萄狩 森清堯 末黒野 201812  
紫の熟れたる匂ひ葡萄棚 小嶋紘一 末黒野 201812  
切り口愛しロールケーキに葡萄多々 はしもと風里 201812  
葡萄描く一粒ごとに陽の光 能美昌二郎 201812  
庭になる葡萄ひと粒おゝ甘い 松村光典 やぶれ傘 201901  
子沢山朝の食卓葡萄盛る 伊吹之博 京鹿子 201901  
木洩れ日を浴びて甲州葡萄狩 贄田俊之 やぶれ傘 201902  
家系図のひとり喪ふ黒葡萄 井上和子 201904  
葡萄パンのぶだうびつしり垣芽吹き 松本三千夫 末黒野 201906  
この国のワインの未来葡萄園 稲畑廣太郎 ホトトギス 201909 葡萄→ 1

 

2019年9月13日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。