薔 薇 3   119句

手の薔薇に蜂来れば我王の如し   中村草田男   吹越

薔薇  バラ

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
薔薇満開園児の列の見えかくれ 田中敏文 ぐろっけ 200308  
薔薇アーチくぐり香りのただよえる 田中敏文 ぐろっけ 200308  
ふたひらに解きとどめたる白薔薇 田中黎子 円虹 200309  
薔薇の香の朝の光に濡れてゐし 田中黎子 円虹 200309  
薔薇咲けり棘も気品に適ひたる 田中黎子 円虹 200309  
ブランチの卓の薔薇よりある会話 田中黎子 円虹 200309  
壺の薔薇のそれぞれの夜を抱き眠る 田中黎子 円虹 200309  
窓に雨黄色の薔薇の歪みたる 加藤あけみ 円虹 200309  
薔薇活けてふたたび恋の始まりぬ 加藤あけみ 円虹 200309  
代表の男友達薔薇に祝ぐ 深野まり子 円虹 200309  
訪ふ人の誰彼に薔薇剪りくれし 白石峰子 円虹 200309  
棘のなき薔薇なり薔薇の悲しけれ 池田加代子 風土 200309  
薔薇咲けり明日こそ彼を誘はむ 田中峰雪 雨月 200309  
開門の風呼び込みて万の薔薇 葛馬房夫 雨月 200309  
猫車に花屑をため薔薇師かな 東野鈴子 雨月 200309  
地に近き薔薇は汚れて薔薇の雨 今瀬剛一 対岸 200309  
歩みつつ話して薔薇の風まかせ 坪井洋子 200309  
崩るるを怺ふる薔薇の歪みかな 坪井洋子 200309  
花嫁の蕾ふくらむ薔薇ブーケ 中田寿子 ぐろっけ 200309  
ヒロインの仕草でくぐり薔薇の門 馬場公江 200310  
薔薇の庭ローズクッキーローズティー 嶋田摩耶子 ホトトギス 200310  
美しき薔薇の驕誇は許すべし 嶋田摩耶子 ホトトギス 200310  
崩るるをこらへる薔薇でありにけり 嶋田摩耶子 ホトトギス 200310  
日の出前その日の薔薇を剪り終へし 今井千鶴子 ホトトギス 200310  
繚乱と薔薇の花屑焚きし跡 今井千鶴子 ホトトギス 200310  
黄も紅もなべて夕日の薔薇となる 今井千鶴子 ホトトギス 200310  
雫とび散つて崩れし雨後の薔薇 竹下陶子 ホトトギス 200310  
薔薇の香のほかに記憶の戻らざる 山田景司 遠嶺 200310  
真つ先に薔薇の花束さし出さる あさなが捷 200310  
耐へがたき雨の重さとなりし薔薇 海輪久子 円虹 200310  
「百万本の薔薇」てふ薔薇の一花咲く 間島あきら 風土 200310  
鎌倉文士ほろりと薔薇が散る夢も 矢野千佳子 京鹿子 200310  
薔薇いろといふは何いろ真くれなゐ 鹿野佳子 200310  
港いまクレーンばかり薔薇さかり 鹿野佳子 200310  
薔薇園に囚はれごころ遠汽笛 鹿野佳子 200310  
薔薇園に油絵具を匂はする 鹿野佳子 200310  
戦なし飢えなし薔薇の椅子白し 山元志津香 八千草 200311  
病室の闇に眼の馴れ薔薇匂ふ 香月公恵 200311  
城のあり百万本の薔薇のあり 竹下陶子 ホトトギス 200312  
看板を黄薔薇のかこむ珈琲店 田中涼子 八千草 200312  
薔薇の香を吸はしめ胸部撮影す 岡井省二 省二全句集 200312  
蜂載せて白薔薇重くなりしかな 今瀬剛一 対岸 200401  
たそがれの白薔薇蒼しサティー聴く 山元志津香 西の峰 200401  
ウェディングパーティー淡い緑の薔薇いっぱい 中野英歩 八千草 200402  
室咲きの薔薇つややかに造花めく 下川智子 200403  
枯園の薔薇紅白に初日かな 塩田博久 風土 200403  
薔薇園や保母先頭のひも電車 伊藤千恵子 帆船 200403  
凍薔薇の触るれば毀れさうな紅 阪口美枝子 雨月 200403  
多佳子忌や薔薇は花弁を開ききり 足立幸信 200404  
薔薇赤し思ひ出も又褪せぬまま 稲畑汀子 ホトトギス 200405  
親展の手紙を薔薇にそへられし 稲畑汀子 ホトトギス 200405  
夜の静寂より戻り来て薔薇の卓 稲畑汀子 ホトトギス 200405  
一輪にして多弁なる紅薔薇 鷹羽狩行 200406  
薔薇匂ふFIRST・LOVEと札垂れて 中田みなみ 200406  
剪り口を鮮しくして夜の薔薇 中田みなみ 200406  
池を出てありく家鴨や薔薇の苑 浜明史 風土 200406  
ときめきの心隠せず薔薇の束 高木千鶴子 酸漿 200406  
幾重にも天使のおむつ白い薔薇 寺門武明 あを 200406  
薔薇満ちて幾度も庭に立ちにけり 山荘慶子 あを 200406  
この道のまっすぐ続く白き薔薇 吉弘恭子 あを 200406  
鈍き棘鋭き棘の薔薇の花 塩川雄三 築港 200407  
虫どちの見境ひもなく薔薇犯す 鎌田つた枝 築港 200407  
一輪の薔薇に視線の集まつて 高田佐土子 築港 200407  
白薔薇やバリトン歌手に懸想して 中村葉子 帆船 200407  
人の世に嫁ぐてふこと薔薇五月 大橋敦子 雨月 200407  
壺に薔薇一気に読みし『赤い月』 田中藤穂 あを 200407  
祷りながし鮮血のごと薔薇は散り 田中藤穂 あを 200407  
薔薇の園人に等しく雨の降る 篠田純子 あを 200407  
近隣の人のいたはり薔薇蕾む 田中藤穂 あを 200407  
薔薇抱へ職退きし日の孤独 鎌倉喜久恵 あを 200407  
荒垣に蔓薔薇からみ売地札 鎌倉喜久恵 あを 200407  
薔薇館恙の主ばらの中 芝尚子 あを 200407  
朝明けの薔薇を愛でたる風と居る 東亜未 あを 200407  
指話の子のセーラー服と薔薇の花 渡邉友七 あを 200407  
青芝に弾力のあり薔薇咲けり 渡邉友七 あを 200407  
薔薇匂ふ路地出て夕のもの買ひに 吉成美代子 あを 200407  
西洋の館薔薇の香をまとふ 吉成美代子 あを 200407  
エレベーター宴帰りの薔薇匂ふ 吉成美代子 あを 200407  
二・三・五・七素数は無限薔薇の華 森理和 あを 200407  
知り尽す庭園の径薔薇香る 森山のりこ あを 200407  
ピアノから乙女の祈り薔薇咲く日 寺門武明 あを 200407  
高原のプチカフェテラス薔薇の垣 芝宮須磨子 あを 200407  
くれないの薔薇にまされる子の大志 長崎桂子 あを 200407  
ベル押してしばらく薔薇の仔細かな 佐藤喜孝 あを 200407  
砦のやうな薔薇垣に近づかず 竹内弘子 あを 200407  
薔薇園の数よむ隙も無かりけり 岡本眸 200407  
贖罪の気分や指に薔薇の棘 泉田秋硯 200407  
無差別の選定なりし供花の薔薇 泉田秋硯 200407  
馥郁と薔薇の名前はプリンセス 田下宮子 200407  
薔薇花束次第に邪魔になって来し 奥村美那子 200407  
白薔薇や聖者となりて門を出づ 神蔵器 風土 200407  
白昼の薔薇の匂ひに疲れけり 立脇操 雲の峰 200407  
学生に午後のけだるき薔薇の門 青山悠 200408  
旧館はロココ建築薔薇の門 山口和生 帆船 200408  
薔薇の門くぐり都電の始発駅 秋田谷明美 帆船 200408  
大ぶりの薔薇に外国女優の名 細田いずほ 遠嶺 200408  
フェンスより薔薇の溢るる家並かな 亀ヶ谷照子 遠嶺 200408  
遠き日のアルハンブラの赤い薔薇 大久保恵美子 遠嶺 200408  
薔薇と百合と鳩戦争は終りかと 片山タケ子 200408  
薔薇愛す己愛するやうにかな 富沢敏子 200408  
知りながらうつくしき嘘薔薇ひらく 舩越美喜 京鹿子 200408  
侵略の先達となり薔薇の精 高木智 京鹿子 200408  
薔薇咲いて美しき世と思ひけり 石川英利 百鳥 200408  
開き切り薔薇の真中あらはなり 鈴木えり子 百鳥 200408  
五月の薔薇描かれ詠まれ飾られて 真木早苗 八千草 200408  
彩たぬしむ師に戻りまし薔薇五月 鎌田篤 雨月 200408  
アンネの薔薇咲く教会に朝の婚 磯野しをり 雨月 200408  
薔薇の上に通天閣のありにけり 大山文子 火星 200408  
薔薇園のタイルを踏める靴の音 山田美恵子 火星 200408  
胸の辺の薔薇剪る音のさびしかり 山尾玉藻 火星 200408  
中庭に自由の風や薔薇ひらく 門伝史会 風土 200408  
薔薇を見に文学館に来てゐたり 平田紀美子 風土 200408  
暮れきらぬ九時の空なり薔薇赤し 田中重子 雲の峰 200408  
雨を呼ぶ青龍の名の蒼き薔薇 河合佳代子 栴檀 200408  
咲き終へし薔薇の根方に堆肥積む 南良太郎 築港 200408  
咲き崩れ薔薇の庭掃く日課なり 大森玲子 築港 200408  
蔓薔薇の樹下身を屈め子等くぐる 辻川錫子 築港 200408  
薔薇の門直す槌音きこえくる 石川元子 酸漿 200408  
赤錆の鎖そのまま薔薇の庭 市川伊團次 六花 200408  
遊びの遊び疲れて薔薇の庭 市川伊團次 六花 200408  
薔薇の香をしかと受けとめ飯を食ふ 市川伊團次 六花 200408  
終業の讃美歌流れ薔薇の雨 沼口蓬風 河鹿 200408  
萼割つて紅ほとばしる薔薇蕾 林翔 200408  
黄の薔薇は男の薔薇か蕊ふかく 林翔 200408  
誰かゐて裏庭に薔薇切る音す 今瀬剛一 対岸 200408  
まだ覚めぬ家に日当り夏の薔薇 藤田さち子 対岸 200408  
目の奥の疲れ真紅の薔薇咲けり 五十嵐暢子 対岸 200408  
薔薇園を駈けて来て子の輝けり 釜井瞳子 対岸 200408  
ドンホセが来さうな午後の薔薇の園 山崎泰世 200409  
坂の町杖を止むれば薔薇香る 林翔 馬醉木 200409  
白薔薇のブーケや神父の鼻うごく 竹中一花 200409  
薔薇香り有事といふは何時のこと 林翔 200409  
大輪の薔薇に微熱の息づかひ 三好智子 200409  
薔薇園の真中熊手の立ててあり 松山直美 火星 200409  
中世の石壁つたひ薔薇咲けり 佐野つたえ 風土 200409  
利酒のごとくに薔薇を嗅いでをり 斉藤利男 百鳥 200409  
雨風の打ちたる後も薔薇は薔薇 城間芙美子 対岸 200409  
馥郁と薔薇や比叡を借景に 川合広保 京鹿子 200409  
夜の薔薇ためらひもなく堕ちにけり 平居澪子 六花 200409  
薔薇紅し告知の医者の机の上 安里道子 200410  
薔薇手入ばらの雫に濡れながら 今橋眞理子 ホトトギス 200410  
薔薇の園詩集繙く如めぐる 今橋眞理子 ホトトギス 200410  
一片は音信めきて薔薇の散る 今橋眞理子 ホトトギス 200410  
薔薇散つてきのふの我の散り果てぬ 長山あや ホトトギス 200410  
薔薇愛し小言上手の妻なりし 長志げを 遠嶺 200410  
雨つぶを一つ残して赤き薔薇 山下美絵子 遠嶺 200410  
薔薇匂ふホスピス棟の籬かな 中沢三省 風土 200410  
紫の薔薇に憑かれて一と世過ぐ 大塚まや 京鹿子 200410  
薔薇咲くやワーズワースの住みし窓 岡田房子 酸漿 200410  
薔薇の香に近寄り棘の痛さ知る 吉村初代 築港 200410  
薔薇園にマリア・カラスの花真紅 二口毅 築港 200410  
龍淵に腕の薔薇の刺青かな 須佐薫子 帆船 200410  
紅薔薇の紅の極みの翳りかな 香月公恵 200410  
薔薇園の灼けてくつきり薔薇の影 杉江美枝 百鳥 200411  
猛犬注意門扉開ければ薔薇崩る 芦川まり 八千草 200411  
紅薔薇大瓶の水あをざめり 内藤ゑつ ゑつ 200411  
台風の最中白薔薇庭に剪る 阿部文子 酸漿 200412  
雨上がりたる白薔薇に刃の匂ひ 松内佳子 百鳥 200502  
やみくもに生きて火の性霜の薔薇 尾堂Y 河鹿 200503  
白薔薇ひとのごとくにくづほれぬ 鷹羽狩行 200503  
ドナルド.キーン先生古河ガーデン薔薇さかり 鈴木榮子 春燈 200504  
薔薇咲いて僕の庭明るくなりぬ 稲畑廣太郎 ホトトギス 200505  
邂逅のことばも薔薇の雨に濡れ 稲畑汀子 ホトトギス 200505  
棘外したる薔薇を抱き訪ふことに 稲畑汀子 ホトトギス 200505  
立ち止まりては人堰きて薔薇を見る 稲畑汀子 ホトトギス 200505  
悼む日の薔薇の明るさふさはしく 稲畑汀子 ホトトギス 200505  
塋域に捧ぐ薔薇とて純白に 稲畑汀子 ホトトギス 200505  
薔薇捧げそこに在せる如くにも 稲畑汀子 ホトトギス 200505  
歓迎と垂れて咲くあり薔薇の門 鷹羽狩行 200505  
紅薔薇の棘もてわれを隔てゐる 鷹羽狩行 200505  
抱き来し薔薇を供へてより偲ぶ 稲畑汀子 ホトトギス 200506  
薔薇散りて五線紙に音生まれけり 三崎由紀子 遠嶺 200506  
薔薇の家道に迷ひしこと告げず 小島輝和 帆船 200506  
たれの忌か告げず夕べの薔薇にをり 中村房枝 六花 200506  
薔薇の絵に大胆な筆入れにけり 出来由子 200507  
磔像の血の気さすごと薔薇明り 荒川文雄 200507  
薔薇園の薔薇に短命長寿あり 塩川雄三 築港 200507 おふさ観音
棘あるを忘れて薔薇に近づける 塩川雄三 築港 200507  
薔薇園の薔薇に背をむけ紅をひく 野崎たか志 築港 200507  
蔓薔薇の夕ベ明るき垣根かな 林佳枝 酸漿 200507  
船乗は一輪の薔薇残しけり 大高芭瑠子 炎夏 200507  
雨の庭夫の遺愛の薔薇に傘 松村富子 200508  
独り居の薔薇の香たかき至福かな 大嶋洋子 春燈 200508  
薔薇活けて香炷き古家と別れけり 市川玲子 春燈 200508 家建て替え
薔薇垣に薔薇好き声をかけくれし 市川玲子 春燈 200508  
昨夜の欝ふつきれてをり朱き薔薇 近藤きくえ 200508  
薔薇園のランチタイムのオムライス 助口弘子 火星 200508  
日照雨して百万本の薔薇の揺れ 鈴掛穂 200508  
青き薔薇水に散らせりテロリスト 片山タケ子 200508  
即決の衝動買ひに白薔薇 倉持梨恵 200508  
薔薇届く六十本のばらとどく 片山タケ子 200508  
薔薇あまた見て来て昼の火を使ふ 福井隆子 対岸 200508  
大きい薔薇芯まで濡れて雨上る 塩沢とき子 対岸 200508  
観覧車の天辺にをり薔薇の昼 塩沢とき子 対岸 200508  
白薔薇息ゆつくりと長く吐き 馬場順子 対岸 200508  
白薔薇聖書の言葉手話に変ふ 中里とも子 百鳥 200508  
庚申薔薇山手に古き領事館 松崎鉄之介 200508  
核心をはづされてゐる薔薇の午後 柴田朱美 京鹿子 200508  
奸計や聖書の中の薔薇の棘 柴田朱美 京鹿子 200508 薔薇→ 4

 

2020年6月13日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。