薔 薇 10    100句

薔薇  バラ

作品
作者
掲載誌
掲載年月
チェロを聴く花音かのんてふ薔薇香る朝 小河原清江 梛の木 202007
薔薇を見て暫しコロナ禍忘れけり 須賀敏子 あを 202007
子の著作英書言祝ぐ紅薔薇 卯木堯子 春燈 202008
薔薇の庭心ゆくまで拝見す 橘正義 春燈 202008
わが胸に街騒遠し薔薇とどく 本郷公子 京鹿子 202008
つる薔薇や風の出逢ひを重ねをり 安田優歌 京鹿子 202008
薔薇垣の向ふに人の見え隠れ 岩下芳子 202008
こんな時は薔薇の花束己がため 藤田美耶子 202008
奔放に薔薇を咲かせて戦忌む 亀井福恵 京鹿子 202008
薔薇への眼差のまま仰ぐ像 森清信子 末黒野 202008
洋館の大き丸窓薔薇の門 森清信子 末黒野 202008
薔薇咲くや花壇賑はふその中に 岡野里子 末黒野 202008
ゆくりなく薔薇の香りや裏通り 今村千年 末黒野 202008
ビル風の抜け道の薔薇身を委ね 小田嶋野笛 末黒野 202008
薔薇を剪る四十一手の詫び言葉 飯田久美子 末黒野 202008
海風の巡る薔薇園足早に 大内由紀 末黒野 202008
薔薇園に響く亭午の汽笛かな 津野桂子 末黒野 202008
薔薇紅し終着駅は出湯の町 森なほ子 あを 202009
革命の色かも知れぬ赤き薔薇 伊藤昌枝 202009
壁高く館の薔薇の咲き誇る 小嶋恵美 春燈 202009
きれいごとばかり言ふ人薔薇館 三宅文子 春燈 202009
白薔薇の白の陰影朝日影 田中嘉信 春燈 202009
咲き満つれど扉の開かぬ薔薇の園 田中嘉信 春燈 202009
薔薇園の匂ふ高さや車椅子 村上國枝 春燈 202009
蔓薔薇をくぐり呼び鈴押しにけり 浅嶋肇 やぶれ傘 202009
割り切って割り切ってゼロ薔薇の散る 塩貝朱千 京鹿子 202009
百万本の薔薇を洗ひて雨あがる 亀井福恵 京鹿子 202009
ウイルスの一撃ふいに薔薇崩る 藤田美耶子 202009
薔薇深紅宅急便のくる時間 遠藤泉 202009
外出自粛耐へて会ひけり紅薔薇 田中臥石 末黒野 202009
連れ立ちてクルスの尼僧薔薇館 石黒興平 末黒野 202009
薔薇満開礼拝堂の扉の堅く 岡野里子 末黒野 202009
白薔薇やまばゆき朝の風あまき 高木邦雄 末黒野 202009
連邦の墓地寂寂と紅薔薇 長尾タイ 末黒野 202009
佇めば薔薇の香りと潮の香と 今村千年 末黒野 202009
回り道うはさに勝る薔薇百花 岡井マスミ 末黒野 202009
山くだり庭を溢るる薔薇に遭ひ 平野秀子 末黒野 202009
路地奥に小さなパン屋薔薇香る 浅嶋肇 やぶれ傘 202009
彫り深き紅薔薇ゆらり夕日影 田中嘉信 春燈 202009
赤よりも白の矜持や秋薔薇 稲畑廣太郎 ホトトギス 202010
秋薔薇散り際といふ輝きに 稲畑廣太郎 ホトトギス 202010
ダイアナといふ名の薔薇に立ちどまる 高濱朋子 ホトトギス 202010
薔薇の香に心のほどけゆく会話 本郷桂子 ホトトギス 202010
坦々と生き紫の薔薇飾る 廣畑育子 六花 202010
梅雨空や薔薇のしめりの石畳 善野行 六花 202010
薔薇切つていよいよ青き遠嶺かな 森田明成 202010
息深く大輪の薔薇剪りにけり 林徹也 202010
紅薔薇の一ひら挿む黙示録 林徹也 202010
問診は病院の庭薔薇満開 横田敬子 202010
追ひかけてて切りたての薔薇呉るる 天谷翔子 202010
薔薇 →11

 

2023年8月8日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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