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杉の實の青しと思ふ鮎を喰ぶ    高島茂

  香魚  錆鮎  落鮎

作品
作者
掲載誌
掲載年月
鮎走る相模の水の輝けり 森田節子 風土 202009
水音の貴船に待てる鮎料理 中村洋子 風土 202009
友釣りの互ひに大き鮎の口 柿沼盟子 風土 202009
これよりは愛宕神域鮎の茶屋 岡本尚子 風土 202009
鮎宿のいぶし色なる愛宕札 岡本尚子 風土 202009
背から食ひ腹から食らふ串の鮎 新妻洋子 風土 202009
釣師みな言葉少なや鮎の川 石黒興平 末黒野 202009
師の腰にポケット瓶や背越鮎 森田節子 風土 202010
激流に踊らされたる稚鮎かな 松田明子 202010
川底の石のかがやき鮎走る 宮内とし子 202010
鮎釣の巌のごとく水分けて 山田佳乃 ホトトギス 202011
鮎鮨の尾つぽの残る誕生日 小原芙美子 風土 202011
てのごいは藍の三枡屋鮎解禁 中島陽華 202011
瀬の石に匂ひ移して鮎育つ 中田みなみ 202101
若鮎に大琵琶の水微笑めり 稲畑廣太郎 ホトトギス 202103
若鮎の早翻ること覚え 稲畑廣太郎 ホトトギス 202103
若鮎に水底は未だ遠過ぎる 稲畑廣太郎 ホトトギス 202103
稚鮎みな真水の磁気に吸はれゆく 森村江風 202106
苦み鮎添ふは蓼酢のうすみどり 能村研三 202108
女将より父のこと聞く鮎の宿 森岡正作 202108
鮎走る早瀬で攫ふ日のひかり 森村江風 202108
鮎を焼く竹の青葉をくすべては 栗坪和子 202108
鮎の宿子守歌めく夜の瀬音 森川享 末黒野 202109
寄り道の闘竜灘に鮎跳ねる 住田千代子 六花 202109
心地よき風を見下ろす鮎の川 住田千代子 六花 202109
首結をゆるめられし鵜鮎を吐く 小林共代 風土 202109
品書に「鮎」の字踊る店開き 伊藤薫 やぶれ傘 202110
早川の早瀬を上る鮎の群れ 坂本和穂 やぶれ傘 202110
荒川の清流眼下鮎づくし 釜田敬司 202110
吊橋を三つ渡つて鮎の宿 池田雅かず ホトトギス 202110
化粧塩弔ふやうに鮎に振る 池田雅かず ホトトギス 202110
七月の鮎のリゾット焦げ目あり 森田節子 風土 202110
塩焼の鮎の骨抜き箸さばき 松川昌義 末黒野 202111
尾鰭立て鮎焼きあがる化粧塩 伊藤昌枝 202112
命終のひかりを放ち子持鮎 久保久子 春燈 202112
陽をはじき水をはじきて鮎上る 角野良生 202112
一投の投網捕ふる下り鮎 田中佐知子 風土 202201
湖国暮れ瀬越の鮎に酌み交はす 三好康子 風土 202201
熱燗の鮎のしっぽをふうと吹く 赤座典子 あを 202202
運の良き主宰と運の良き鮎と 山田六甲 六花 202205
渓流の昂り鮎香手にうつし 梅原ひろし 京鹿子 202206
上り鮎早瀬の光散らしけり 田嶋洋子 春燈 202207
鮎追ふや川面てんでに棒に打ち 南うみを 風土 202208
簗守の掌に若鮎の謐かなり 大沢美智子 202208
鮎漁を解禁の日よ雲走る 増成栗人 202208
鮎乗する呉須の絵皿の葉風かな 尾崎千代一 末黒野 202208
鮎焼くや水のにほひのする人と 菊池和子 京鹿子 202208
時期ときを得て清流の鮎軸を出る 伊藤希眸 京鹿子 202209
若鮎や由良川しなやかに曲がる 岩木茂 風土 202209
分蘖のすすむ田背ナに鮎を釣る 小原芙美子 風土 202209
鮎の竿水の重みを釣りあげる 小原芙美子 風土 202209
瀬音高し生簀にあける魚籠の鮎 小原芙美子 風土 202209
晴天に勇み鮎釣解禁日 石黒興平 末黒野 202209
焼鮎や赤き熾火に身を反らし 石黒興平 末黒野 202209
床の間の京人形や鮎の宿 太田良一 末黒野 202209
自在鉤の鍋の煤けや鮎の宿 小田嶋野笛 末黒野 202209
釣り上ぐる鮎に山影動きけり 能美昌二郎 202209
鮎の鮓川瀬の音に笹香る 栗坪和手 202209
焼きたての鮎火の匂ひ藻のにほひ 森清信子 末黒野 202210
清流の早瀬にひかり囮鮎 石黒興平 末黒野 202210
天然の鮎の色艶手の平に 石黒興平 末黒野 202210
梅雨明や鮎寂び初むる鳰の湖 石黒興平 末黒野 202210
身を反らし鮎の流れへ網を打つ 長尾タイ 末黒野 202210
鮎解禁水の流れの果の縁 高木晶子 京鹿子 202210
瀬も淵も釣師の影や鮎の川 石黒興平 末黒野 202211
名の変はる川をかまはず下り鮎 石黒興平 末黒野 202302
若鮎に水は硬さを解かざる 稲畑廣太郎 ホトトギス 202303
若鮎の未来大河に寄り添うて 稲畑廣太郎 ホトトギス 202303
宙に浮く光一閃上り鮎 六崎正善 末黒野 202304
霊水のつのる沢筋湖の鮎 大坂正 末黒野 202304
鮎食ぶる鮎の生き来し川眺め 深川淑枝 202304
囮鮎釣果もろとも焼かれけり 角野良生 202304
鮎釣の半身霧の中にあり 戸栗末廣 202304
若鮎のさざなみ音を消して行く 江見巌 六花 202305
鮎 →1

 

2023年6月8日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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