暖 か 2    121句

暖かし好遇されて居る如し    相生垣瓜人

あたたか 暖か 春暖 ぬくし

作品
作者
掲載誌
掲載年月
暖かき心寄せ合ひ会となる 稲畑汀子 ホトトギス 201503
記憶より小さき句碑よ暖かし 稲畑汀子 ホトトギス 201504
犬抱きて手に伝わった暖かさ 土井穂乃佳(小六) 201504
学問を捨て暖かき家となり 竪山道助 風土 201505
暖かや抱く小犬の日の匂ひ 川村亘子 末黒野 201505
欠席者一人もなくて暖かし 高橋将夫 201506
暖かやこんなところにまた黒子 高島正比古 京鹿子 201506
暖かし置き薬屋の荷を広げ 國保八江 やぶれ傘 201506
暖かき日差しはあれど山白し 松浦哲夫 末黒野 201506
水暖か列を糺して鯉の群 伊藤希眸 京鹿子 201507
鈴の鳴る子猫の玩具暖かし 押田裕見子 201508
森村誠一の瞳暖か雨のデモ 篠田純子 あを 201601
福島の方が暖かいんだつて 稲畑廣太郎 ホトトギス 201602
成年を迎へし俳誌暖かし 稲畑廣太郎 ホトトギス 201602
暖かくなればと祈る心あり 稲畑汀子 ホトトギス 201602
裕子さんとコーラス乳房暖かし 篠田純子 あを 201602
駅一歩より暖かき故郷かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201603
暖かく甲斐の山並被さり来 稲畑廣太郎 ホトトギス 201603
暖かきことが決意をうながせる 稲畑汀子 ホトトギス 201603
暖かき外出身軽な第一歩 稲畑汀子 ホトトギス 201603
急く人に道をゆづりて暖かし 清水美恵 馬醉木 201605
湯葉すくふ箸の太さよ暖かし 甲州千草 201605
街路樹の根方の青む暖かさ 荒木澤子 201605
暖かやペリカン大き口鳴らし 栗山恵子 雨月 201605
暖かやソックス脱いで靴脱いで 江島照美 201606
暖かや手足覗かす乳母車 福武幸子 万象 201606
突堤に釣人の背な暖かし 安斎久英 末黒野 201607
山盛の学食ランチ暖かし 佐藤喬風 末黒野 201607
ひとつまみほど暖かさあるベンチ 小川能雄 ホトトギス 201611
暖かき島に集ふ日近づきぬ 稲畑汀子 ホトトギス 201701
暖かき雨になりたり半平太 加藤みき 201704
河内野の風暖かく歩の弾む 磯野しをり 雨月 201704
争はぬ構へ身につけ暖かし 丸井巴水 京鹿子 201705
ひとしめり来て明け方の暖かき 藤井美晴 やぶれ傘 201705
里宮の深き庇や暖かし 西住三恵子 201705
濁点の付かぬ音ふえ暖かし 菅原健一 201705
暖かや通り抜けられさうな路地 黒滝志麻子 末黒野 201705
会ひたいと言ふ人のある暖かさ 藤田美耶子 201706
鉈彫の菩薩ふくよか暖かし 神谷さうび 末黒野 201707
暖かし手を握りては語りては 山田佳乃 ホトトギス 201708
暖かや力士に土俵てふ無限 古賀しぐれ ホトトギス 201708
黙祷に始まる会や冬暖か 大網健治 201802
慣れ過ぎし暮らしの便利暖かし 稲畑汀子 ホトトギス 201803
癒えたまへ今日暖かき日なりせば 稲畑汀子 ホトトギス 201803
暖かき心寄せ合ひ祈ること 稲畑汀子 ホトトギス 201803
今はただ見守るばかり暖かし 稲畑汀子 ホトトギス 201803
暖かや難聴の妻誕生日二・二六日 山田六甲 六花 201803
雀来て遊ぶところの暖かし 山田六甲 六花 201804
暖かや人が通れば道できて 楠原幹子 201804
車庫入れの尾灯分だけ暖かし 齊藤實 201804
千手観音千の手のひら暖かし 平松うさぎ 201804
暖かなホーム内移動に車椅子 田村すゝむ 風土 201805
介護所の廊下暖か写真展 田村すゝむ 風土 201805
寄り合ひて水子地蔵の暖かし 神谷さうび 末黒野 201805
暖かい雨が床屋のクルクルヘ 藤井美晴 やぶれ傘 201805
暖かし社殿の右の力石 瀬島洒望 やぶれ傘 201805
押入れの好きな子とゐて暖かし 岸洋子 201807
会ひたいと言ふ人のある暖かさ 藤田美耶子 201808
暖かき日を近づけて旅の帰路 稲畑汀子 ホトトギス 201901
尊徳を偲ぶ言の葉暖かし 稲畑廣太郎 ホトトギス 201903
暖かき日々の油断の旅心 稲畑汀子 ホトトギス 201903
すんなりと駐車の出来て暖かし 稲畑汀子 ホトトギス 201903
暖かと思ひし昨日遠くして 稲畑汀子 ホトトギス 201903
気力持ち直し暖かなりしこと 稲畑汀子 ホトトギス 201903
暖かきことが味方をしてくれし 稲畑汀子 ホトトギス 201903
かや子供にかへる小半日 佐藤まさ子 春燈 201905
御神木に寄ればつつまる暖かさ 藤田美耶子 201906
暖かや野を子ら走り声走り 大川暉美 末黒野 201906
暖かやただそれだけで幸せに 今橋眞理子 ホトトギス 201908
世変りや終の一日の暖かし 鍋島武彦 末黒野 201908
暖かや象の結核治りたる 竹下陶子 ホトトギス 201910
暖かや託す土産に一筆箋 吉田悦子 201911
船音の遠ざかりゆく暖かさ 稲畑廣太郎 ホトトギス 202002
暖かと思ひし油断ありにけり 稲畑汀子 ホトトギス 202003
心地よく旅立つ朝暖かし 稲畑汀子 ホトトギス 202003
暖かや出掛ける用意ととのへて 稲畑汀子 ホトトギス 202003
暖かきゆゑの油断と思ひけり 稲畑汀子 ホトトギス 202003
暖かき雨とはならぬ朝かな 稲畑汀子 ホトトギス 202003
健康に勝るものなし暖かし 稲畑汀子 ホトトギス 202003
暖かき昨日が遠くなる目覚 稲畑汀子 ホトトギス 202003
暖かき目差し集め受賞かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 202003
暖かくイチロー選手引退す 稲畑廣太郎 ホトトギス 202003
暖かや南柯の人と飛火野と 山田六甲 六花 202004
暖かや乗客溢る遊覧船 赤座典子 あを 202004
暖かや試乗ポニーは伏し目がち 藤田美耶子 202005
里帰りせし教会の暖かし 稲畑廣太郎 ホトトギス 202005
暖かや傘をパッチン片付ける 林田麻裕 202006
海に鳶山にはとんび暖かや 根岸善行 風土 202006
暖かな一言に得し力かな 今橋眞理子 ホトトギス 202008
暖かき島を訪ねる日も近し 稲畑汀子 ホトトギス 202101
何か今日時間の余裕暖かし 稲畑汀子 ホトトギス 202102
日々癒えよ暖かき日の続くとて 稲畑汀子 ホトトギス 202102
窓の外カナリア色の暖かさ 大日向幸江 あを 202102
来し友にせめて暖かかりしこと 稲畑汀子 ホトトギス 202103
初孫の節句に呼ばれ暖かし 稲畑廣太郎 ホトトギス 202103
来し友にせめて暖かかりしこと 稲畑汀子 ホトトギス 202103
初孫の節句に呼ばれ暖かし 稲畑廣太郎 ホトトギス 202103
暖かや判子代りに押す拇印 大文字孝一 春燈 202105
暖かや友だちの友だちも来て 岩藤礼子 やぶれ傘 202105
暖かや公園賑はふ久々に 池上昌子 春燈 202106
小犬より大きな猫よ冬暖か 横田敬子 202107
又今日も冬暖かき日と集ふ 稲畑汀子 ホトトギス 202111
予定せし如く冬暖かき日に 稲畑汀子 ホトトギス 202111
身軽とも思ふ冬暖かき日に 稲畑汀子 ホトトギス 202111
暖かや再会叶ふ人と居て 稲畑廣太郎 ホトトギス 202203
利根川原梅一輪の暖かさ 小菅澄重 春燈 202204
暖かや素手にて抜ける畑の草 重実ひとみ 春燈 202205
古本に貼られし値札暖かし 瀬島洒望 やぶれ傘 202205
暖かや好きなコローに並び居て 赤座典子 あを 202205
暖かや魚籃を提げて観世音 内藤静 風土 202206
暖かや母を語れば娘にかへる 門伝史会 風土 202206
暖かや父の胡坐に子を収め 杉本薬王子 風土 202206
暖かや無口の夫のあやす稚 大川暉美 末黒野 202206
「おはよう」に「おはよう」返す暖かし 神山市実 やぶれ傘 202208
自転車の籠は満載冬暖か 今井康子 202208
暖かやすぐに腹ばふ絵本の子 野中みのり 202212
地下道が仄暖かし冬に入る 竹内文夫 やぶれ傘 202302
暖かや池に入るごと砂場へと 野中みのり 202302
暖かや先師を偲ぶことも祝ぎ 稲畑廣太郎 ホトトギス 202302
公園の生暖かし秋の午後 堺昌子 末黒野 202302
暖かき司教の祈り葬儀ミサ 稲畑廣太郎 ホトトギス 202303
暖かき日差集め出棺す 稲畑廣太郎 ホトトギス 202303
暖か→ 1

 

2023年3月20日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。