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蟻の列しづかに蝶をうかべたる    篠原梵

  羽蟻

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書その他
地下幾階蟻のマンション節電中
物江晴子
八千草
200312
財ありて積む石垣や蟻巨き
山田をがたま
京鹿子
200401
象の目に蟻の列見え踏まず行く
松田都青
京鹿子
200401
深秋の大蟻あるく卓の上
隈部郁子
200402
蟻穴を出で濁流を聞きにけり
戸田和子
200405
バス停へ点字ブロック蟻の道
長谷川鮎
ぐろっけ
200405
蟻の道とは切れさうに切れさうに
稲畑汀子
ホトトギス
200406
虫の登攀扶く蟻の群
吉弘恭子
あを
200406
舎利堂の縁の下より蟻出づる
森田久枝
築港
200407
灯の下を蟻引く蟻の骸かな
谷榮子
雨月
200407
蟻の列月の砂漠をさまよへり
堀内一郎
あを
200407
蟻の這ふ草の桟敷に芝居待つ
高野清風
雲の峰
200407
天皇の御座所へ向かふ蟻の列
柴田佐知子
200408
泰西に折目を伸ばす夜の蟻
中山皓雪
200408
文塚の野に吟じしは蟻の衆
鈴鹿仁
京鹿子
200408
蟻の列一寸先きの落し穴
舩越美喜
京鹿子
200408
蟻と蟻人と人風渡りけり
大串章
百鳥
200408
罅割れし木臼に蟻の走りをり
杉江美枝
百鳥
200408
蟻駆くる余分なことは考へず
塩川雄三
築港
200408
枚方山田池
蟻塚の砂の緻密になつてゐし
塩川雄三
築港
200408
枚方山田池
身軽なる蟻が吾が身を登り来る
塩川雄三
築港
200408
枚方山田池
蟻の塔せかせかと蟻出入りして
塩川雄三
築港
200408
枚方山田池
訃報くる洗面台蟻横切りて
林裕美子
六花
200408
山蟻や餌にあらざるもの運ぶ
渡邉友七
あを
200408
山蟻の黒ぐろ汝は青年期
坂本京子
200408
蟻走る宝物殿の大鉄扉
諸岡和子
200408
耳打ちし二匹の蟻が列離る
山崎辰見
ぐろっけ
200408
黒蟻の真昼は山の迫り来る
市場基巳
200409
隣り合ふ玄室の闇蟻の国
近藤喜子
200409
蟻走る金星蝕に間に合ふか
本多俊子
200409
蟻の列天守に異変ありしかな
乗鞍三彦
春燈
200409
蟻が曳く白帆のやうな蝶の羽
河口仁志
200409
被爆碑の黒の垂直蟻が這ふ
中尾杏子
200409
真つ黒にかたまり蟻の動きゐる
大串章
百鳥
200409
黒蟻に駈けゆく先の見ゆるらし
大串章
百鳥
200409
蟻の曳く白蛾の腹の動きけり
石崎宏子
百鳥
200409
蟻走る立坑櫓危ふしと
笠間圭子
京鹿子
200409
茄子の花蟻の小さきが歩きをり
藤原浩
栴檀
200409
蟻の道刻苦勉励もう倦みぬ
大橋敦子
雨月
200409
蟻の道蟻にも結社ありにけり
塩川雄三
築港
200409
腕に蟻木より降りたるもののごとし
宮津昭彦
200409
総持寺の蟻のぼりゆく羅漢槙
北崎珍漢
草の花
200409
山城へ蟻の一歩に遅れたり
淵脇護
河鹿
200409
蟻の道出会へぬ日々の虚ろなり
久米なるを
200409
ぶつかりし蟻のどちらも引返す
大坪景章
万象
200410
蟻塚や海のひかりは斜めより
水野恒彦
200410
大蟻の蹟いてゐる穴のあり
岩下芳子
200410
大蟻の一匹だけで動く夜
近藤喜子
200410
蟻の道たどりて出口見つからず
加古みちよ
火星
200410
大蟻や見上ぐる殺生禁断碑
布施まさ子
風土
200410
蟻の這ふ古代ローマの本の上
中村洋子
風土
200410
融通のきかぬ家系や蟻の道
鈴木庸子
風土
200410
運動会蟻踏みさうで飛び退きぬ
山田六甲
六花
200410
蟻の列踏まるることを考へず
久松久子
百鳥
200410
蟻進む神輿のごとく虫担ぎ
小林朱夏
200411
寂光を咥へし蟻の歩みかな
堀正男
春燈
200411
くろがねの蟻の触角胎蔵界
本多俊子
200411
不揃ひの磴やせはしく秋の蟻
仲尾弥栄子
雲の峰
200411
山蟻や旅のひとつの道しるべ
丸山冬鳳
京鹿子
200411
朱子学へ傾むく蟻の大頭
笠間圭子
京鹿子
200411
頸筋の蟻を殺めてしまひけり
鈴木五鈴
草の花
200411
考へる蟻あり少し列乱す
閑田梅月
馬醉木
200412
虫眼鏡蟻に見られてをりにけり
稲畑廣太郎
ホトトギス
200412
徘徊の蟻は許して虎眠る
禰寝瓶史
京鹿子
200412
乱れなく並ぶ数式蟻の列
浅田光蛙
対岸
200412
茗荷摘む花に小蟻の出でしかな
秀島みよ子
栴檀
200501
段取りの整ひて蟻穴に入る
秋千晴
200502
一匹のさ迷ふがあり蟻の列
石井道則
築港
200502
働き過ぎといふことのなき蟻の列
鷹羽狩行
200503
はみ出せば一匹なるぞ山の蟻
杉良介
200503
蟻出でて馬場の敷砂眩しかり
藤田輝枝
対岸
200506
身の丈の荷を運ぶ蟻犬ふぐり
中島瑶子
対岸
200506
蟻穴を出て釣具屋の潮暦
関位安代
帆船
200506
山蟻は頭でつかち三思せる
鈴鹿仁
京鹿子
200506
蟻穴を出て地下道に人あふれ
飛山ますみ
遠嶺
200507
蟻の列迷ふ蟻ゐて乱れけり
黒澤千世
帆船
200507
西行庵根城にしたる山の蟻
梅村五月
栴檀
200507
黒蟻が壬生の屯所に急ぎをり
塩川雄三
築港
200507
蟻穴を出づや光に右往左往
三輪温子
雨月
200507
白鳥座どこぞより蟻きてをりぬ
高橋将夫
星の渦
200507
蟻も吾も右往左往の一日なり
斎藤道子
馬醉木
200508
大き荷を曳きゆく蟻や青嵐
藤原たかを
馬醉木
200508
山国御陵黒蟻大きすがる腰
鈴木榮子
春燈
200508
汝はまだ若きか蟻の働ける
林翔
200508
新聞の一面にのる黒き蟻
栗原公子
200508
日常は崩れては積む蟻の塔
小嶋洋子
200508
発掘の石のぬくもり蟻走る
須永トシ
栴檀
200508
青梅の転がつてをり蟻の穴
五十嵐暢子
対岸
200508
山道や蟻の見捨てし蜂乾く
大串章
百鳥
200508
休日の牧場に蟻走りけり
保科次ね子
百鳥
200508
免れたる幹にせわしき蟻の列
古井公代
ぐろっけ
200508
物見蟻のぞかれてゐる腿のうら
宇都宮滴水
京鹿子
200508
足もとの蟻を見てゐて喰ひ零す
松本鷹根
京鹿子
200508
蟻駆くる鑑真様の使者として
塩川雄三
築港
200508
唐招提寺
恐竜の骨運ぶ蟻鮭弁当
寺門丈明
あを
200508
蟻難儀ピアノの艶の辷りすぎ
泉田秋硯
200509
絵日記に右往左往や蟻の数
水原春郎
馬醉木
200509
大粒の山蟻を入れ野点傘
中山純子
万象
200509
時々は倒立もする山の蟻
片岡静子
200509

 

2019年8月10日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。