秋 灯 3   100句

秋灯や夫婦互に無き如く  高浜虚子   六百五十句

秋灯  秋の灯

作品
作者
掲載誌
掲載年月
秋灯にはねたる彩を楽しまむ 山田六甲 六花 201411
秋灯下ひそかに医書をひもとける 阪上多恵子 雨月 201411
秋灯波音のみの島の宿 塚越.弥栄子 末黒野 201412
熟れし果の紅きを卓に秋灯下 藤丸誠旨 春燈 201412
秋灯や物書く音の走りをり 竹中一花 201412
秋灯を引き寄せひとり俳書読む 水野節子 雨月 201412
客船の千の小窓や秋灯し 島玲子 風土 201412
勉強は死ぬまでのこと秋灯す 西村雪園 風土 201412
揉みし反故また読み返す秋灯下 笠井敦子 201501
終章に意表突かるる秋灯下 阪本哲弘 201501
お台場の街はパレット秋灯 伊東和子 201501
諳んずる百人一首秋灯 坂本依誌子 春燈 201501
秋燈の照らす家族と言ふ時間 菊川俊朗 201501
秋燈を灯し戸ごとにある暮し 樋口英子 201501
拡大鏡で一字捕へた秋燈 小野寺節子 風土 201501
馬蹄形てふ音楽ホール秋灯 仙田孝子 風土 201501
虚子選の朱筆うすれし秋灯 竹下陶子 ホトトギス 201502
句会果て秋灯にじむ蔵の町 原和三 末黒野 201502
黒檀の蔵の柱や秋灯 山崎稔子 末黒野 201502
白無垢の後姿や秋燈し 水野加代 万象 201502
散骨を記憶する掌や秋灯 平居澪子 六花 201502
人恋うてまばたきしたる秋灯 寺田すず江 明日葉 201505
秋灯下詩心募る記念館 稲畑廣太郎 ホトトギス 201508
ホ句の外何も知らざる秋灯 竹下陶子 ホトトギス 201510
会場は紺白百の秋灯 稲畑汀子 ホトトギス 201510
秋灯のくらがり作る酒肆の路地 能村研三 201512
波の穂の眩しき表紙秋灯 甲州千草 201512
秒針の光る位置あり秋灯 小山陽子 やぶれ傘 201512
剣道場の一閃に揺れ秋灯 奥井あき 201512
独り居の秋灯の濃し「火花」読む 宇都宮敦子 201512
秋灯しムード歌謡にひたる席 飯田ひでを 201512
秋灯溢るるとて溺れもせず 種田果歩 201512
秋灯やこれが最期の握手かも 平野みち代 201601
背のびしで五尺一寸秋燈 佐藤恭子 あを 201601
べーコンに脂じんわり秋灯 きくちきみえ やぶれ傘 201601
手の影のぼんやりとして秋灯 小山陽子 やぶれ傘 201601
若き日の中也の瞳秋灯 田嶋洋子 春燈 201601
秋灯下やつぱり好きな紙の辞書 藤井啓子 ホトトギス 201602
秋灯下ぺースメーカー吾を支配 今井千鶴子 ホトトギス 201602
秋灯し森の香秘むる利休箸 布川孝子 京鹿子 201602
あどけなき写真の笑顔秋灯下 稲畑汀子 ホトトギス 201608
秋灯下ヨーヨー影を躍らせて 稲畑廣太郎 ホトトギス 201609
秋灯下ファックス訃報吐き出せり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201609
秋灯に永遠の笑顔となられけり 稲畑汀子 ホトトギス 201609
齟齬ありしこと秋灯の明るさに 稲畑汀子 ホトトギス 201609
秋灯の明るき下で待つことに 稲畑汀子 ホトトギス 201610
気晴らしが本気となりぬ秋燈下 木山白洋 馬醉木 201610
秋灯口内炎を確かめる 小山陽子 やぶれ傘 201611
糸くづのやうな血管秋灯 小山陽子 やぶれ傘 201611
秋灯の一両電車玉手箱 山田六甲 六花 201611
弟子の句のみな佳く見ゆる秋灯下 山田六甲 六花 201611
秋灯の遠瞬きや姉白寿 松本鷹根 京鹿子 201611
秋灯の増ゆ東京に近づきて 小川流子 201611
秋灯のはしやぐ銀座のにはたづみ 甲州千草 201611
秋灯まづ鉛筆を削りたる 岩井京子 201612
共筒の茶杓艶めく秋灯下 赤座典子 あを 201612
秋灯下辞書を貧り句を作る 邑田のり子 末黒野 201612
入院の足かけ三月秋灯 安斎久英 末黒野 201612
バイブルと思ふ一書や秋灯下 相良牧人 201612
一滴の水に宿りし秋灯 加藤みき 201612
大歳時記開き秋灯明うせる 大橋晄 雨月 201612
秋燈の辺に高原の風いたる 善野烺 六花 201701
原発の灯す秋灯親しめず 高橋将夫 201701
秋灯塗りの絎台祖母譲り 芝田幸惠 末黒野 201704
秋灯を回し剣玉宙を舞ふ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201709
ホチキスをカシャリと使ふ秋灯下 安藤久美子 やぶれ傘 201710
二三人来れば明るき秋灯 稲畑汀子 ホトトギス 201710
人数に似合ふ明るさ秋灯 稲畑汀子 ホトトギス 201710
秋灯今宵の指輪ぴかぴかと 小山陽子 やぶれ傘 201711
ジャズベース響き秋灯にじむ夜 山田天 雨月 201711
家族みな違ふポジション秋灯下 高村令子 風土 201711
其れぞれのくすりを数へ秋燈下 齋藤厚子 201711
紐引いて秋灯を消す旅ごこち 高橋道子 201711
秋灯の灯心のごと女ゐて 高橋将夫 201711
見返ればひとりと思ふ秋灯下 笹村政子 六花 201712
秋灯下夫とは別の自適あり 熊川暁子 201712
焙じ茶に太き茶柱秋灯 岡尚 風土 201712
秋灯やペン掠れゆく長き文 荒井ハルエ 春燈 201801
べーカー街へつながる扉秋灯 矢口笑子 春燈 201801
秋燈に琉球織の帯拡げ 原田しずえ 万象 201801
雨に沁む旧岩崎邸の秋灯 平田きみこ 風土 201801
秋灯の続く対岸海昏し 杉原ツタ子 201801
窓ごとの秋燈見るや人戀し 近藤紀子 201801
秋灯を過去へ過去へと高速道 岡真紗子 201801
湖の沖にたゆたふ秋灯 蒲田豊彦 雨月 201802
結局は思ひ違ひや秋灯下 稲畑汀子 ホトトギス 201810
秋灯や電気飴の次電気椅子 森なほ子 あを 201811
秋灯や栞がはりの飴の紙 森なほ子 あを 201812
秋灯下ひとりひとりに戻りけり 近藤牧男 春燈 201812
秋灯しわが影我にさからはず 熊川暁子 201812
次ぺージを待てぬ指先秋燈下 森村江風 201812
老い猫へひと夜廊下の秋灯 佐藤喜孝 あを 201901
君たちはどう生きるかを秋灯下 塩見治郎 雨月 201902
秋灯や古本市のはしやぎだす 雨宮桂子 風土 201902
秋灯す船に遅れて陸もまた 松尾龍之介 201904
秋灯下ワインの歴史語る蔵 稲畑廣太郎 ホトトギス 201909
稿債の積まれし机上秋灯 稲畑汀子 ホトトギス 201909
旅の留守秋灯一つ点し置く 稲畑汀子 ホトトギス 201909
秋灯下繙く一書置かれあり 稲畑汀子 ホトトギス 201909
鈴生りや団地の窓の秋灯 七種年男 201911
秋灯→ 4      

 

2021年11月15日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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