秋 灯 4   59句

秋灯や夫婦互に無き如く  高浜虚子   六百五十句

秋灯  秋の灯

作品
作者
掲載誌
掲載年月
秋灯ばかに重たきティーカップ 小山よる やぶれ傘 201911
秋灯下静けくも又寂しくも 大橋晄 雨月 201911
ふた教室日本語学校秋灯し 大内幸子 六花 201912
秋燈や影のぐらりと平家琵琶 小形博子 201912
何もせぬ親でありけり秋灯 柳川晋 201912
秋灯や写真のなかの知らぬ母 浅田光代 風土 201912
ひとり居の部屋の秋灯明るうす 野上あつ子 雨月 202001
鶴の絵の抜け出て来たる秋灯火 延川笙子 六花 202001
秋灯ひとの動きに応へけり 太田チヱ子 末黒野 202001
薄墨に暮るる山里秋灯 森清信子 末黒野 202001
裁つ布の耳たしかむる秋灯 佐藤保子 馬醉木 202001
秋灯の深きより山村宗家 立村霜衣 ホトトギス 202001
琥珀色に暮るる一村秋灯 森清信子 末黒野 202002
読み返す父の断簡秋燈下 岡田史女 末黒野 202002
秋灯し仏の父と向き合へり 秋津令 202006
対岸の子へ秋灯の滲みをり 小河原清江 梛の木 202007
秋灯に飛び出しさうな河童かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 202008
テーブルに青い水差し秋灯 きくちきみえ やぶれ傘 202010
また紐にもどる綾取秋灯 青谷小枝 やぶれ傘 202010
秋灯客の少なき今日のカフェ 小山よる やぶれ傘 202010
思ひ出したやうに茶を飲む秋灯下 小山よる やぶれ傘 202010
秋灯のいろのそれぞれ瀬戸の島 七種年男 202011
機上より眺む十勝の秋灯 中村重幸 202012
子に遺す文書き直し秋灯下 森清信子 末黒野 202012
嗣治の白を閉ぢ込む秋灯 赤座典子 あを 202012

 足立巻一「やちまた」読み終へ

やちまたに迷ひつつ来し秋燈

善野行 六花 202012
秋灯し人待ち顔の暖簾ゆれ 川本順美 京鹿子 202101
物言うて横向く男秋灯 亀田虎童子 202101
読み直すヒロシマノート秋灯下 松川昌義 末黒野 202102
巻を追ふ奥の細道秋灯下 池乗恵美子 末黒野 202104
一堂に会してならぬ秋灯下 稲畑汀子 ホトトギス 202109
又偲びたる友のこと秋灯下 稲畑汀子 ホトトギス 202109
薬の名聞いてメモする秋灯下 稲畑汀子 ホトトギス 202109
未だ誰も来てはをられず秋灯下 稲畑汀子 ホトトギス 202110
シャンデリアとて華やげる秋灯 稲畑汀子 ホトトギス 202110
秋灯故人の話二た三言 稲畑汀子 ホトトギス 202110
席空けて座る満席秋灯 稲畑汀子 ホトトギス 202110
邂逅の挨拶交はす秋灯 稲畑汀子 ホトトギス 202110
邂逅の友なつかしき秋灯 稲畑汀子 ホトトギス 202110
夜の空港ポツンポツンと秋灯 大日向幸江 あを 202110
秋灯消す読み止しの書を積み足して 土井三乙 風土 202112
読むうちに正坐となりぬ秋灯下 中村洋子 風土 202201
秋灯やワンフィンガーを未亡人 伊藤鴉 末黒野 202201
秋灯を積み上げて副都心なる 湖東紀子 ホトトギス 202202
秋灯下悪筆極む吾の色紙 稲畑廣太郎 ホトトギス 202210
再会といふ秋灯の明るさに 稲畑廣太郎 ホトトギス 202210
洋館の隅の書斎の秋灯 高木嘉久 202211
秋灯を奢りぬ雨の田園忌 小倉征子 202211
読み終へて心の騒ぐ秋灯下 犬飼典子 京鹿子 202211
筑波嶺を祠る蕎麦屋や秋灯 森清信子 末黒野 202212
秋灯下ルーペ片手にルピを追ふ 大川輝美 末黒野 202212
秋灯や恋の行方は下巻へと 山崎妙子 京鹿子 202212
吾子待つや駅に秋灯ともりゐて 浜田久美子 六花 202212
消ゆるとき闇の端を吸ひ秋灯 鈴木光影 202301
秋灯や待つといふことまうあらず 林すみ 京鹿子 202301
誤字正し清書に励む秋灯下 針谷忠郎 202301
シャンデリアより秋灯の雫かな 湖東紀子 ホトトギス 202302
秋灯の絡まつてゐる厨かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 202309
秋灯を染め上げてゆく赤ワイン 稲畑廣太郎 ホトトギス 202309
秋灯→ 1

 

2023年11月15日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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