秋高し 2     141句

総ガラス水かけられて秋高し    伊万里梅城

天高し  秋高し  空高し

作品
作者
掲載誌
掲載年月
秋高しビルに囲まる蔵造 山荘慶子 あを 200411
笑顔佳く手をふる児たち秋高し 前田陽子 200412
旅先のヘップバーン展秋高し 荒井慈 春燈 200412
秋高しまだまだ太る太郎杉 伊藤以玖子 対岸 200412
イベントは長き巻き寿司秋高し 鶴田武子 春耕 200412
秋高し茶の木稲荷は男坂 芝尚子 あを 200412
棟上げの柱真つ白秋高し 松浦光子 200501
秋高し音消して飛ぶ鳶・鴉 庄中健吉 200501
なぎなたの子らの気合や秋高し 藤田信義 春燈 200501
テープ切る小さき胸や秋高し 冨永道子 百鳥 200501
師の俳話に集ふ帝都や秋高し 片山喜久子 雨月 200501
秋高し一樹を太く子が画き 真塩実 200502
ピエロより貰ふ風船秋高し 生出紅南 百鳥 200502
流木にとまる海鳥秋高し 椎名和代 200502
秋高し棒高跳びの美技空へ 鈴木榮子 春燈 200510
道の端をゆつくり歩み秋高し 福嶋千代子 200511
看板の笑みを貰ひて秋高し 丸山佳子 京鹿子 200511
足萎の彼が言ふ秋高きこと 定梶じょう あを 200511
マンシヨンへ移る話や秋高く 杉本綾 200512
秋高し等間隔に風車立ち 和田森早苗 200512
農協が町角を占め秋高し 宮津昭彦 200512
ひと鞭は馬へのことば秋高し 安藤しおん 200512
秋高し羊ゐる柵ゐない柵 杉浦典子 火星 200512
物知と陸奥の旅秋高し 芝宮須磨子 あを 200512
名刹や朱塗りの山門秋高し 三反田輝夫 河鹿 200601
火の山の一糸まとはず秋高し 木原紀幸 河鹿 200601
秋高し火山五岳をまなかひに 木原紀幸 河鹿 200601
秋高し峡の杉玉あたらしき 今井松子 遠嶺 200601
秋高し大地の裾に生かされて 関口幹雄 遠嶺 200601
自転車で琵琶湖一周秋高し 岡谷栄子 200601
六本木ヒルズ見上げて秋高し 森澤とほる 春燈 200601
秋高しむかし詣でし気比の宮 宮津昭彦 200601
秋高し高村光雲老猿と 林日圓 京鹿子 200601
秋高し心にすさむもの払ひ 足立典子 雨月 200601
秋高し小江戸の駄菓子土産つととせん 大西八州雄 万象 200601
子を産みにバツグひとつや秋高し 浅田光代 風土 200601
秋高し親子三人同じ柄 森津三郎 京鹿子 200602
病院の屋上庭園秋高し 森津三郎 京鹿子 200602
秋高し疲れを知らぬ三輪車 小林朱夏 200610
秋高し都電老いけり働けり 岡本眸 200610
秋高し灯台を指し城を指し 鷹羽狩行 200611
秋高し少し反り身にビル並び 宿谷晃弘 200611
バージンロード父と娘に秋高し 芝宮須磨子 あを 200611
秋高しゴルフの飛距離よく伸びて 河本利一 200612
秋高し亀ひろひ来て小忙しき 丸山佳子 京鹿子 200612
秋高し句碑また高き座を得たり 豊田都峰 京鹿子 200612
秋高し豊旗雲の鶴ヶ城 石川龍士 春燈 200612
秋高し物の始めの尉と姥 岩下芳子 200612
鬼押出し浅間煙揚げ秋高し 荻原麗子 酸漿 200612
タラップに立つ国賓に秋高し 友田直文 200701
秋高し夫はロンシャン競馬場 山下佳子 200701
見下しの白き灯台秋高し 名取袿子 200701
乱れなき入場行進秋高し 森下康子 200701
秋高し山毛欅は白斑を枝にまで 岡田貞峰 馬醉木 200701
客船の絵葉書来る秋高し 与川やよい 遠嶺 200701
八十七回目同期の歩き秋高し 舘泰生 風土 200701
秋高し天守の上を鳶の舞ふ 木内美保子 六花 200701
秋高し一カラットの飛行船 奈佐幸子 200702
天翔るごとき大橋秋高し 芦田迪子 200702
秋高し案内図の山みな丸く 福田孝子 馬醉木 200702
六甲会ダブルヘッダー秋高し 稲畑廣太郎 ホトトギス 200709
仕残せし仕事忘れて秋高し 稲畑汀子 ホトトギス 200710
短歌晶子俳句万太郎選の秋高し 鈴木栄子 春燈 200711
秋高し此経難持坂しきょうなんじざか登りけり 及川澄江 風土 200711
一山は拳のかたち秋高し 栗栖恵通子 200711
黄金こがねさす唐招提寺秋高し 谷岡尚美 200712
秋高し娘は早や母の顔をせる 大橋晄 雨月 200712
秋高し手綱にさとき調教馬 乗光雅子 雨月 200712
秋高し穂高連峰目のあたり 中村昭子 酸漿 200712
秋高し腕に覚へのをりがみ展 芝宮須磨子 あを 200712
秋高く氷河行く人蟻めける 金山藤之助 200801
書架その他正して窓の秋高し 浅井青二 雨月 200801
秋高し李白讃へし蓮華峰 古田考鵬 雨月 200801
不昧公晴とや出雲の秋高し 堀井英子 雨月 200801
石切の奈落を職場秋高し 柴田良二 雨月 200801
横腹の出張りし子犬秋高し 秋千晴 200801
塔あまた立つクレムリン秋高し 木暮剛平 万象 200801
秋高し幼な野球のユニフォーム 後藤洋子 ぐろっけ 200801
秋高し通夜も葬儀も無き別れ 阿部知代 200801
秋高しほやほやな弁護士の名刺 陽山道子 船団 200803
秋高し思ふことみな翼持ち 湯浅夏以 遠嶺 200806
満天の星を蔵して秋高し 稲畑廣太郎 ホトトギス 200810
太刀魚の全長掴み秋高し 楯野正雄 200812
秋高し地球の石に躓きぬ 猪爪皆子 200812
秋高し再構築の墳現るる 杉野原弘幸 200812
指で辿るオルガンの日々秋高し 中尾硫苦 炎環 200812
秀墨の文字流麗に秋高し 小澤克己 遠嶺 200812
筑波嶺を少しつり上げ秋高し 布川直幸 200812
神様のみ言葉句碑に秋高し 丸山佳子 京鹿子 200812
秋高し「あをぞら」の空今朝のそら 松平菩提子 京鹿子 200812
ロープウェイの終点は寺秋高し 大橋晄 雨月 200812
国旗社旗揚げ丸の内秋高し 江木紀子 雨月 200812
ワイン樽に小さな蛇口秋高し 杉浦典子 火星 200812
どこまでも砂丘と海と秋高し 泉田秋硯 200901
脳天の腫瘍も消えて秋高し 高木智 京鹿子 200901
秋高し梯姑の花の咲き残り 藤井美晴 やぶれ傘 200901
秋高しロープウェーはまだ上へ 佐藤静子 やぶれ傘 200902
秋高き肥後の旅路の遠ざかる 稲畑汀子 ホトトギス 200910
体調の戻つてをりぬ秋高し 稲畑汀子 ホトトギス 200910
尖塔のマリア仰ぐや秋高き 谷澤秀子 200911
秋高し剥製の鳥はばたかむ 林千鶴子 炎環 200911
婚のため子は外国へ秋高し 吉田もと子 200911
蒼天に雲のドーナツ秋高し 宮川秀穂 200912
秋高し表彰さるる猫とゐし 新井如月 炎環 200912
天平の礎石に座すや秋高し 成宮紀代子 200912
秋高しリハビリ室に世界地図 大坪景章 万象 200912
水切りの石の波紋や秋高し 乙坂きみ子 末黒野 200912
三座の山大地に据ゑて秋高し 澤井玲子 200912
綱右にわずか引かるる秋高し 寺田正人 200912
秋高し露座の大仏柔和なる 西垣順子 201001
秋高き回転寿司にジャズ流る 三羽永治 遠嶺 201001
秋高し大鷹風をつかみつつ 坂本知子 酸漿 201001
学生に夢の文字売る秋高し 寺田正人 201001
秋高し漁師は勁き顔に老い 柴田佐知子 201002
しぼりたての乳の温もり秋高し 苑実耶 201002
声だけは元気と言はれ秋高し 高倉恵美子 201002
フォークダンスの輪の脹らみや秋高し 岡谷栄子 201002
秋高し立山連峰銀となり 村上昌子 201002
秋高し的の真心を矢の射ぬく 山路紀子 風土 201002
垣間見る一の鳥居や秋高し 市橋敬子 201002
秋高し子供神輿に菊の紋 田所洋子 雨月 201002
ふんばりて組体操の秋高し 秋千晴 201002
ホームランボールは川へ秋高し 手拝裕任 201008
聡明な馬の眉間や秋高し 鷹羽狩行 201011
マンションの何処かに赤子秋高し 米山喜久子 201011
秋高し大いなる雲ありてこそ 芝尚子 あを 201011
秋高し山頂著き明神岳 増田一代 201012
富士を見に空ヘドライブ秋高し 鈴木照子 201012
秋高し古墳に隣る野球場 佐渡谷秀一 春燈 201012
秋高し胸張れ高貴高齢者 田中芳夫 201012
母逝きて後の四五日秋高し 生田作 風土 201012
秋高し夜久野が原へ蕎麦食べに 能勢栄子 201101
安達太良山あだたらにほんたうの空秋高し 石田玲子 201101
蒼天に雲の造形秋高し 宮川秀穂 201101
秋高しジャックと豆の木のその後 高橋道子 201101
北限の千年蘇鉄秋高し 浜福惠 風土 201101
半日で建ちし御旅所秋高し 柿沼盟子 風土 201101
通帳に利息三円秋高し 川崎光一郎 京鹿子 201101
二ヶ月の点滴を終へ秋高し 山口まつを 雨月 201101
臑太き忠敬像や秋高し 外山節子 末黒野 201102
美術館出でて乃木坂秋高し 井口初江 酸漿 201102
秋高し→ 3      

 

2021年9月2日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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