秋 晴 4    115句

老人端座せり秋晴をあけ放ち    久米三汀

秋晴  秋の晴

作品
作者
掲載誌
掲載年月
秋晴に従ふ予定ありにけり 稲畑汀子 ホトトギス 201010
秋晴れの東大仏に珍宝帳 林日圓 京鹿子 201010
秋晴や渡舟わたしを漕ぐに音立てず 鷹羽狩行 201011
秋晴や男の子小学一年生 東亜未 あを 201011
秋晴れや六年生の救護班 柴田志津子 201012
秋晴れて白寿の作家寿がむ 大橋晄 雨月 201012
秋晴に救急サイレン何事ぞ 若江千萱 雨月 201012
吊しある麒麟の餌籠秋晴るる 加藤北天 雨月 201012
秋晴やいにしへ見つめ三笠山 増田一代 201101
秋晴や孫のお絵書き五重丸 並河富有野 京鹿子 201101
秋晴や赤い自転車見せに来し 鈴木藤子 ろんど 201101
保線夫の馴染みし山河秋晴るる 鶴見遊太 201102
秋晴れの朱雀門内私鉄駆け 高橋大三 ぐろっけ 201102
秋晴や昨日も今日も津軽富士 大久保白村 ホトトギス 201103
秋晴は水平線の晴るること 後藤立夫 ホトトギス 201103
秋晴れの佐渡の出船や鴎舞ひ 高谷栄一 嵯峨野 201107
秋晴れに映ゆるチャペルの赤煉瓦 高谷栄一 嵯峨野 201107
山襞を深く彫り出し秋晴るる 布川直幸 201109
秋晴といふ旅心には回顧 稲畑汀子 ホトトギス 201110
皇居秋晴れ目がかすむから身を反す 堀内一郎 あを 201110
秋晴やピアノが高く吊られをり 吉成美代子 あを 201110
秋晴れや窓拭きて知る身の縮み 中田みなみ 201111
秋晴に因み妹の名は晴子 大橋敦子 雨月 201111
秋晴の大磐梯山おおばんだいに息を止め 井口淳子 201112
秋晴や四つ辻どこも日を受けて 太田佳代子 春燈 201112
秋晴や寝具取り込む日の匂ひ 渡辺安酔 201112
蕎麦の種蒔くときをりの秋晴間 白石正躬 やぶれ傘 201112
秋晴や輸血告げられ押印す 木下もと子 201112
閻魔堂の中秋晴でありにけり 城孝子 火星 201112
秋晴れて影連れ歩く曳売り女 廣畑忠明 火星 201112
秋晴の水平線を引き直す 遠藤真砂明 201112
秋晴れて三原色の御堂筋 大橋晄 雨月 201112
初宮の太鼓に泣きて大秋晴 大橋晄 雨月 201112
秋晴や満九十歳の誕生日 古田考鵬 雨月 201112
秋晴の余韻を残し暮れいそぐ 川崎良平 雨月 201112
秋晴に響く鼓笛の歩調かな 高谷栄一 201201
秋晴や太極拳が外に出て 松本恒子 ぐろっけ 201201
秋晴や広目天の右手に筆 西村操 雨月 201201
秋晴や持物煌めく八臂仏 本多正子 雨月 201201
連れ立ちて行く秋晴れの不忘山 佐藤玲華 ろんど 201201
院展に知人の一点秋晴るる 東秋茄子 京鹿子 201201
東京秋晴北海道まで見えるやう 佐藤喜孝 あを 201201
秋晴のアドリア海に波あらず 川口利夫 ホトトギス 201203
秋晴の切なき一事ありにけり 岩田公次 ホトトギス 201205
秋晴の外角低目へと決める 蔦三郎 ホトトギス 201208
秋晴の朝を発ち来し五百粁 稲畑汀子 ホトトギス 201210
淋しさと別に秋晴たまはりし 稲畑汀子 ホトトギス 201210
秋晴や遠くに泊つる船の窓 小渕二美江 春燈 201212
禄剛埼白き灯台秋晴るる 須賀敏子 あを 201212
秋晴や刈込む音のよく響く 早崎泰江 あを 201212
秋晴にうな肝食べて眼の検査 鷲見たえ子 201301
アオザイを靡かせバイク秋晴るる 伊藤純子 201301
秋晴れて米の倉庫の重さうに 三木千代 201301
秋晴れや航跡多き東京湾 本郷宗祥 かさね 201301
大秋晴逃さじと主婦分刻み 片岡良子 雨月 201301
捗らぬこと秋晴のせゐにして 山田佳乃 ホトトギス 201303
屋根瓦取替へ工事秋晴るる 渡邊孝彦 やぶれ傘 201302
秋晴や夕焼けだんだん石の段 有賀昌子 やぶれ傘 201302
秋晴の谷中の坂をめぐりけり 有賀昌子 やぶれ傘 201302
よべの雨忘れし如く秋晴るる 稲畑汀子 ホトトギス 201310
秋晴を約す忌日でありしかな 稲畑汀子 ホトトギス 201310
秋晴を約す忌日でありしかな 稲畑汀子 ホトトギス 201310
よべの雨忘れし如く秋晴るる 稲畑汀子 ホトトギス 201310
秋晴の余韻残して暮れにけり 川崎良平 雨月 201311
秋晴れの商店街にダンプ来る 小山陽子 やぶれ傘 201311
秋晴れや仰ぎて潜る雷門 古川千鶴 かさね 201311
集ひ来よこの秋晴に手を拡げ 稲畑汀子 ホトトギス 201311
秋晴や消火バケツにペンキの字 中根美保 風土 201312
帆船に海賊気分秋晴るる 伊藤純子 201312
秋晴れや靴紐白き中学生 佐藤喜仙 かさね 201312
清盛の福原眼下秋晴るる 杉山瑞恵 雨月 201401
宇治川の中洲の茶席秋晴れて 山口キミコ 201401
秋晴やオープンキャンパス賑へり 難波篤直 201401
秋晴や能登に先師の句碑詣 能美昌二郎 201401
梯子車の試乗の列に秋晴るる 坂場章子 201402
秋晴や良いお日柄と言ひし母 宮崎正 ホトトギス 201402

 婚の日

秋晴やその日限りのお姫さま

石川かおり 福袋 201404
秋晴れて見上ぐる駅の古時計 池谷鹿次 末黒野 201404
秋晴の花の浮島日本海 坂上香菜 201410
秋晴の古都も月曜休館日 稲畑汀子 ホトトギス 201410
秋晴の花の浮島日本海 坂上香菜 201410
秋晴の真中にある仔牛の目 柴田佐知子 201411
秋晴や水が隔てし猿と人 栗原京子 201411
秋晴るる十万坪の妙心寺 石川かおり 201412
秋晴や空へ透かして眼鏡拭く 吉田きみえ 末黒野 201412
秋晴や上毛三山一望に 増田甚平 ろんど 201412
長堤の大秋晴に蕪村句碑 吉田万喜子 雨月 201501
転害門出づれば佐保路秋晴るる 玉置かよ子 雨月 201501
鰻屋を出て秋晴れの県庁前 丑久保勲 やぶれ傘 201501
秋晴の片すみにゐて人悼む 山田閏子 ホトトギス 201502
カリヨンの重なり響く秋晴雨 清水量子 201502
秋晴の高野は美しと坊の妻 福島せいぎ 万象 201502
秋晴れや川の流れを眺めつつ 久世孝雄 やぶれ傘 201502
一転して秋晴れ電話けたたまし 千田敬 201511
秋晴の大きな屋根が孔子廟 落合絹代 風土 201512
又となき大秋晴の句碑除幕 三輪温子 雨月 201512
秋晴やリレーに白線引き直す 鈴木庸子 風土 201512
秋晴や数を増したる赤蜻蛉 宮ア他異雅 末黒野 201601
秋晴や俄な強風低気圧 長崎桂子 あを 201601
秋晴へ雲の扉の開きそむ 湯川雅 ホトトギス 201602
朝市は人種の坩堝秋晴るる 森田節子 風土 201602
秋晴れてイヌを満載乳母車 松村光典 やぶれ傘 201602
秋晴や駅前にある自転車屋 栗原京子 201602
秋晴や風皆表向きとなる 湯川雅 ホトトギス 201603

 祝笠寺六百号

重ねゆく秋晴の日々新しく

稲畑汀子 ホトトギス 201609
雨空を発ち秋晴に着陸す 稲畑汀子 ホトトギス 201609
秋晴→5      

2021年10月20日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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