あぢさゐ 4     135句

あぢさゐや仕舞のつかぬ晝の酒   松窓乙二   松窓乙二発句集

紫陽花  あぢさゐ  あじさい  四葩  額の花  七変化

作品
作者
掲載誌
掲載年月
ダンスパーティーてふあぢさゐを母の日に 西本才子 万象 201508
あぢさゐに数多の顔の浮びける 田禎子 201508
赤ばかりあぢさゐが咲きつかれたる 定梶じょう あを 201508
あぢさゐや先づはお食事あぢさゐ膳 森理和 あを 201508
手廂をもれ出であぢさゐ色深む 佐藤きょうこ あを 201508
あぢさゐの変化白から白に終ふ 長谷英夫 馬醉木 201509
あぢさゐの毬の競へる眼鏡橋 立石勢津子 馬醉木 201509
あぢさゐの盛りの花を切りにけり 中谷富子 201509
大寺に古井戸残る濃あぢさゐ 羽賀恭子 201509
通り抜け叶はぬ路地の濃あぢさゐ 高橋あさの 201509
あぢさゐにとり残されて母の居り 神山節子 201509
あぢさゐの水色を賞で老いにけり 瀬野喜代子 万象 201509
あぢさゐや豆腐ハンバーグのとうふ亭 江見巌 六花 201509
あぢさゐの萼の密集とのぐもり 箕輪カオル 201509
あぢさゐの丘煌めかせ海へ陽は 田中藤穂 あを 201509
あぢさゐや水音早き隠れ沢 井上石動 あを 201509
あぢさゐやけふの庵主は朝帰り 井上石動 あを 201509
神社仏閣あぢさゐの御尽力 中島悠美子 京鹿子 201510
山あぢさゐさみしき色を重ねをり 片山煕子 京鹿子 201510
婿自慢白あぢさゐはまだ蕾 水谷直子 京鹿子 201510
あぢさゐや雨には雨の顔をして 安野眞澄 201510
紅刷いて白あぢさゐの名は乙女 杉山瑞恵 雨月 201510
あぢさゐの白が目じるし書道塾 竹内弘子 あを 201510
夜あがりのあぢさゐ珠をもちしまま 佐藤恭子 あを 201510
庭先の暮色に紛る額あぢさゐ 赤岡茂子 春燈 201510
ゆさゆさといつも上向き濃あぢさゐ 池田光子 201510
紫の面影ほのと濃あぢさゐ 山田佳乃 ホトトギス 201512
風に対き日照雨に光る濃あぢさゐ 大政睦子 京鹿子 201601
濃あぢさゐ齢の半分影にする 池永加代 京鹿子 201601
白あぢさゐ白を尽くして潔し 中野あぐり 春燈 201606
あぢさゐの毬の重さを挿しにけり 窪田粧子 馬醉木 201607
あぢさゐや厩のあとはそのままに 廣瀬雅男 やぶれ傘 201607
垣溢れ出るあぢさゐの幼き彩 中江月鈴子 201608
余震来るあぢさゐの花大らかに 富永小谷 馬醉木 201608
あぢさゐやいつも待つてゐるあした 雨宮桂子 風土 201608
昨夜の雨あぢさゐ珠を抱きつつ 佐藤恭子 あを 201608
あぢさゐの老壮幼が一木に 石田きよし 201609
濡れて濡れてあぢさゐ色を取り戻す はしもと風里 201609
藩邸の百彩誇る濃あぢさゐ 落合絹代 風土 201609
水戸邸の白あぢさゐも終はりかな 大坪景章 万象 201609
みやび名の十二橋寂び濃あぢさゐ 渕上千津 201609
田園のあぢさゐ道やささら川 原和三 末黒野 201609
あぢさゐや鎌倉五山の一を訪ひ 樺山翠 雨月 201609
あぢさゐ一花壺に物書く机かな 金森信子 雨月 201609
あぢさゐの赤と紫江戸団扇 田中たつを 雨月 201609
夕迫る淵の上なる濃あぢざゐ 犬塚李里子 201609
あぢさゐや庭師な権の禰宜なりし 笹村政子 六花 201609
あぢさゐや夜来の雨に濡るる袖 志方章子 六花 201609
近近のあぢさゐ小さき灯かな 佐藤恭子 あを 201609
あぢさゐの後ろ鳥居と小暗がり きくちきみえ やぶれ傘 201609
あぢさゐの根方に水を撒く八百屋 きくちきみえ やぶれ傘 201609
あぢさゐの花つけぬ茎切つて晴れ 丑久保勲 やぶれ傘 201609
川の辺のあぢさゐ祭色泛ぶ 呉文宗 春燈 201610
路面電車ぐいと曲がりて濃あぢさゐ 菊池洋子 やぶれ傘 201610
水占は吉あぢさゐの裏見てしまふ 井上菜摘子 京鹿子 201610
額あぢさゐ趣くままに咲きゐたり 大橋晄 雨月 201610
あぢさゐのあをそれぞれのあをおもふ 原田達夫 201610
あぢさゐの枝振りにある陰日向 田部井幸枝 201610
あぢさゐが好き音たてぬ雨が好き 栗原公子 銀の笛 201612
原生林つるあぢさゐの白極む 赤堀洋子 万象 201701
あぢさゐの花稚くて葉の色に 中川句寿夫 ここのもん 201705
海界(さか)へあぢさゐ色の砲(ほづつ)向け 高橋龍 201707
富士を背に柏葉あぢさゐ朝の風呂 赤座典子 あを 201708
嘘少々あぢさゐの毱膨張す 木戸渥子 京鹿子 201709
あぢさゐの人の背丈を越えにけり 出口誠 六花 201709
あぢさゐの白から赤に染まりゆく 出口誠 六花 201709
あぢさゐの白が青みをおびにけり 出口誠 六花 201709
あぢさゐや村の火の見は錆深め 内海良太 万象 201709
目の合うてほほ笑む嬰や濃あぢさゐ 山田春生 万象 201709
雨となる合掌の里濃あぢさゐ 田中道江 万象 201709
あぢさゐに猪噴きし泥うちかかり 南うみを 風土 201709
あぢさゐの晩年といふみだれやう 秋葉雅治 201709
学僧の泪あぢさゐ薄浅黄 松井志津子 201709
濃あぢさゐ箱根八里は雨のなか 黒滝志麻子 末黒野 201709
大輪のあぢさゐ道に寝そべつて 郭公 やぶれ傘 201709
照り曇り照りあぢさゐの意志育つ 森なほ子 あを 201709
あぢざゐや友つぎつぎと寡婦となり 永井惠子 春燈 201709
一葉の路地やあぢさゐ肩に触れ 荒井ハルエ 春燈 201709
あぢさゐをぐらりと分けて宅配便 渡辺やや 風土 201710
あぢさゐのハートは青き影を持つ 竹中一花 201710
表札のはづされてをり濃あぢさゐ 太田慶子 春燈 201710
妻の座に定年ほしき濃あぢさゐ 青柳雅子 春燈 201710
あぢさゐの闇に掴る早さかな 鳥羽夕摩 京鹿子 201710
あぢさゐの奥に松虫姫祀る 内海良太 万象 201710
あぢさゐに袖を濡らせり東茶屋 大坪あきら 万象 201710
あぢさゐの藍ひと色や寺の坂 菅野日出子 末黒野 201710
咲き初むる山あぢさゐや無垢の色 稲垣佳子 末黒野 201710
あぢさゐや友つぎつぎと寡婦となり 永井惠子 春燈 201803
毬のまま枯るるあぢさゐ昼の月 榊山智恵 末黒野 201805
あぢさゐの毬まだ小さき川原ゆく 石原節子 春燈 201807
あぢさゐや軽くすませる昼の蕎麦 石川桂郎 風土 201808
あぢさゐの色のとりどり川堤 石原節子 春燈 201808
あぢさゐに三日の無沙汰詫びて訪ふ 樺山翠 雨月 201809
あぢさゐの毬一つづつ伏魔殿 熊川暁子 201809
あぢさゐや変色しない夫とゐる 奥田筆子 京鹿子 201809
山あぢさゐ史実たどれば姫街道 村田あを衣 京鹿子 201809
雨こぼす花あぢさゐに子の触れて 水田壽子 雨月 201810
あぢさゐや朱色を好む耳飾り 山田健太 風土 201811
背信よ雨にはなやぐ濃あぢさゐ 大西乃子 201812
バラバラの骨のオブジェや冬あぢさゐ 熊川暁子 201904
芽あぢさゐ一つ覚えの東歌 能村研三 201907
白あぢさゐコトバを足して子守唄 佐藤喜孝 あを 201908
雨に散る紅ばらの横白あぢさゐ 森なほ子 あを 201908
あぢさゐの花芽ふくらみ開花待つ 水野恒彦 201909
あぢさゐの広葉打つ雨勢あり 近藤紀子 201909
屋上庭園あぢざゐ揺らす風のあり 田中藤穂 201909
一抹の憂さ雨に溶く濃あぢさゐ 太田佳代子 春燈 201909
あぢさゐや時折傘をまはしをり 藤生不二男 六花 201909
皆咲きてあぢさゐ雨を拝みけり 菊谷潔 六花 201909
あぢさゐの青湖の青余呉暮るる 中原吟子 雨月 201909
経を読む遠き日ゆらす白あぢさゐ 塩貝朱千 京鹿子 201909
あぢさゐの藍へ俳号馴染ませり 村田あを衣 京鹿子 201909
あぢさゐの雨は水飴京名酒 菊池和子 京鹿子 201909
あぢさゐや白にはじまる水暗し 西村白杼 京鹿子 201909
あぢさゐの出逢ひは雨に始まりぬ 松山潤子 京鹿子 201909
あぢさゐの白の極まる寺領かな 本田豊明 201910
淋代や蔓あぢさゐの明るさに 木村あさ子 201910
伊勢一の宮枯あぢさゐに夕べくる 半谷洋子 202003
あぢさゐや色鉛筆の減り具合 礒貝尚孝 黄落 202003
あぢさゐに関所やぶりの通り雨 山田六甲 六花 202007
城下のあぢさゐ御膳いただきぬ 山田六甲 六花 202007
あぢさゐや鞄の中にいつも傘 太田慶子 春燈 202009
あぢさゐは残像といふさう想ふ 伊藤希眸 京鹿子 202009
あぢさゐの家それぞれの綾をなす 植田秀子 京鹿子 202009
あぢさゐの大きな毬に触れてみる 藤原明華 202009
あぢさゐを背後にすくと孫文像 志方章子 六花 202009
あぢさゐの触れて赤子の手のごとし 善野行 聖五月 202010
二百十日蝦夷あぢさゐの終のいろ 北原沙織 202011
赤子ほどの青きあぢさゐ雨を待つ 宮崎浩美 末黒野 202011
枯あぢさゐまだ完結をいそがない 奥田筆子 京鹿子 202101
あぢさゐや熊野の句碑も漏るる中 中田禎子 202104
あぢさゐの雨を抱いては夢こぼす 鈴鹿呂仁 京鹿子 202106
あぢさゐの毬のひと夢万華鏡 鈴鹿呂仁 京鹿子 202106
絡みとる煩悩ひとつあぢさゐ寺 鈴鹿呂仁 京鹿子 202106
あぢさゐの乱れ咲くとき何か音 沼田巴字 京鹿子 202106
あぢさゐの雫モノトーンの記憶 井上菜摘子 京鹿子 202106
あぢさゐ→ 1

 

2021年6月27日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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