石 榴 3    150句

海流へ口あけてをり石榴の実   高島茂

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書その他
唐突に昔のはなし石榴の実 山口紹子 炎環 200812  
一と枝に柘榴裂くるも爆ぜざるも 大橋晄 雨月 200812  
実石榴や男の弱き時代とも 吉田政江 200812  
実石榴を割れば百鬼の目玉あり 齊藤實 200812  
まさをなる空はみ出して石榴笑む 神蔵器 風土 200812 土御門邸跡
朝の日や石榴の紅を磨き上ぐ 早崎泰江 あを 200812  
石榴熟れ一朶の雲のなかりけり 徳井節子 馬醉木 200901  
遊星にざくろの割れる音すなり 本多俊子 200901  
姫宮のつつしみ深き石榴の実 八染藍子 200901  
語りたきさうに口あく柘榴の実 岡野ひろ子 200901  
きらきらと日の色沈め柘榴の実 上原重一 200901  
石榴裂けて放心といふさまなれや 大橋晄 雨月 200901  
呵呵大笑の石榴鳥獣戯画の前 大島翠木 200902  
びつしりとちびの聖者や石榴の実 瀬川公馨 200902  
駅昇降機に群るる若者割柘榴 田中敬 200902  
実ざくろや晩婚の子の話なぞ 三宅禮子 やぶれ傘 200903  
柘榴割る右と左を思案して 井上あき子 ぐろっけ 200904  
実石榴の四分五裂や大入日 横井博行 万象 200905  
実石榴の残りし枝の冬芽立つ 大山春江 万象 200905  
実柘榴のはつかに紅し牧師館 伊藤洋子 200910  
遠国の色に出にけり柘榴の実 井上信子 200910  
はらからの笑ひ様々石榴の実 北尾章郎 200911  
ざくろ割れ人の笑ひは絶え間なく 鈴木勢津子 樹間 200911  
裂け石榴作り笑ひはやめにして 三浦澄江 はらから 200911  
石榴の実一字一句をきらめかす 小澤克己 遠嶺 200911  
青柘榴鬼子母神の灯耿耿と 原田しずえ 万象 200911  
落日に噛みついてゐる石榴ひとつ 豊田都峰 京鹿子 200911  
その昔暮らした家の石榴の実 芝宮須磨子 あを 200911  
青春の思ひこもごも石榴の実 藤見佳楠子 200912  
石榴売なども出てゐて年の市 鷹羽狩行 200912  
柘榴熟る明かせぬままの胸の内 加藤克 200912  
心配の種がぎつしり石榴の実 望月木綿子 200912  
実柘榴の押しあひへしあふとふ相 大橋敦子 雨月 200912  
実石榴や締切り迫る肺活量 梶浦玲良子 六花 200912  
割れ石榴底まで紅を尽しけり 中田みなみ 201001  
荒れ果てし休耕田や石榴の実 四條進 201001  
落語会のはじまつてゐる石榴の実 小林成子 火星 201001  
実石榴やほろ酔い気分で拗ねてみる 鎌田慶子 ろんど 201001  
柘榴赤し役者がひとり裏通り 鎌田悟朗 ろんど 201001  
石榴甘し造化の神を称へなむ 奈辺慶子 雨月 201001  
目をやれば石榴が口を開きけり 守屋井蛙 酸漿 201001  
石榴割れ門扉に黒き閂錠 荒木甫 201001  
逢魔が時柘榴裂けたる道急ぐ 村田慶子 末黒野 201002  
実石榴や酒効いて来て本音吐く 古川忠利 ろんど 201002  
近寄らば誰何されさう石榴爆づ 田中貞雄 ろんど 201002  
石榴爆づ堪忍袋の緒の切れて 岡淑子 雨月 201002  
石榴裂け三つに裂くるは器量よし 溝内健乃 雨月 201002  
塀登る力まだあり石榴捥ぐ 齋藤博 やぶれ傘 201002  
枯木灘鏡の中の石榴の実 竹内悦子 201003  
眼前に石榴爆ぜしは一転機 安住敦 春燈 201009 『午前午後』
住み棄てし家主に柘榴口噤む 品川鈴子 ぐろっけ 201010  
実柘榴に触れてしまひし蝶の羽 常田創 201011  
華やかや裂けきり果てし柘榴の実 ことり 六花 201011  
届きたる石榴加はる十三夜 阿部ひろし 酸漿 201011  
ひよつとこの口から色づく石榴の実 吉田和子 ぐろっけ 201011  
柘榴裂けルビーちりばむ実の幾つ 大橋敦子 雨月 201011  
石榴裂けこれからはじむ老支度 和田満水 201012  
柘榴爆ぜ舞踏会へと繰り出せり 荒井慈 春燈 201012  
病むと云ふ不自由のあり石榴の実 芝宮須磨子 あを 201012  
それぞれに描き始めし石榴かな 城戸愛子 酸漿 201012  
鈴生の柘榴の割れを見にゆけり 五十嵐満里子 酸漿 201012  
柘榴の実目玉百余を潜ませて 宮田香 201101  
搾られて朱き涙の石榴の実 三代川玲子 春燈 201101  
柘榴熟れ今日日曜日写生の日 泉田秋硯 201101  
熟石榴籠に甘味と酸味頒く 中村恭子 201101  
ざくろの実一カラットの甘さかな 山本浪子 風土 201101  
実石榴裂け百鬼夜行する気配 大木清美子 201101  
伏せ置ける艇身細し石榴の実 荒井千佐代 201101  
あちこちに実石榴描かれアルハンブラ 澤浦緑 ぐろっけ 201101  
集落に入りし古道や石榴の実 丑久保勲 やぶれ傘 201101  
青空にぶらさがりたる柘榴の実 廣瀬雅男 やぶれ傘 201101  
実石榴の乱反射して刻移る 竹田ひろ子 ろんど 201101  
過ぎし日の答め嘲る割石榴 田中貞雄 ろんど 201101  
画材にと選びつ柘榴もぎにけり 五十嵐満里子 酸漿 201101  
石榴裂け戸締りはせぬ杣の軒 片桐てい女 春燈 201102  
青空を着飾りてはや石榴割れ 吉弘恭子 あを 201102  
枯れきって落ちわすれたる石榴の実 竹内弘子 あを 201102  
ざくろの実空の青さに裂けゐたり 大内佐奈枝 万象 201103  
実柘榴に紺青澄める鳶の天 石本秋翠 馬醉木 201110  
西安の煉瓦塀より柘榴の実 あさなが捷 201110  
実柘榴に日暮れを告げる弥撒の鐘 海老根武夫 201111  
日毎見て柘榴の裂ける時を見ず 竹内弘子 あを 201110  
破風屋根柘榴の枝を押し返す 吉田希望 201112  
実石榴や箱根細工のひみつ箱 小倉陶女 春燈 201112  
北天へ石榴を掲ぐ青邨居 小林輝子 風土 201112  
実石榴や安達ヶ原のされこうべ 中田禎子 201112  
ざっくりと裂けし柘榴を頂きぬ 大橋敦子 雨月 201112  
山門の鬼笑ひけり柘榴割れ 小西和子 201201  
むず痒くなりたる石榴割れにけり 岩下芳子 201201  
世故に長け齢に長けし石榴笑む 蓮尾みどり ぐろっけ 201201  
頭の上に可可可と笑ふ柘榴かな 向江醇子 ぐろっけ 201201  
夕ぐれの柘榴の色をあやぶみぬ 根本ひろ子 火星 201201  
柘榴裂け山にも後姿あり 中村恭子 201202  
割れ石榴大口あけて笑えた日 鎌田慶子 ろんど 201202  
手の届くところに熟るる柘榴かな 廣瀬雅男 やぶれ傘 201201  
教会にワシコフ像と柘榴の実 紀川和子 うらら 201202  
アラビアの女人の眼石榴の実 加藤みき 201203  
割れもある柘榴七つとピカソかな 中島陽華 201203  
裂け石榴そつ歯を出して自嘲せり 三浦澄江 ぐろっけ 201204  
犬吠ゆる家の石榴の割れはじむ 北崎展江 くりから 201209  
石榴爆ぜ里山黙を解き初むる 稲畑廣太郎 ホトトギス 201210  
石榴爆ぜ山の天気の定まれり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201210  
石榴熟れ里の空気の色変はる 稲畑廣太郎 ホトトギス 201210  
ふたたびは戻らぬ月日石榴熟れ 稲畑汀子 ホトトギス 201210  
接ぎ穂なく石榴に似たり犀星忌 酒井秀郎 返り花 201211  
石榴はぜ鴉のさわぎ頭上にす 師岡洋子 ぐろっけ 201212  
心臓の重さに石榴熟れゐたる 辻美奈子 201212  
ストレスのぎつしり石榴色づけり 上谷昌憲 201212  
初冬とも晩秋とも見え柘榴の木 中山純子 万象 201212  
四十雀白き頬透く石榴の間 赤座典子 あを 201212  
柘榴の実なればなるほどないがしろ こうのこうき ろんど 201212  
実石榴のはじけて佃一丁目 コ田千鶴子 馬醉木 201301  
笑む石榴黙すざくろや日遍き 本多ちづ子 馬醉木 201301  
上機嫌の柘榴の下に居る不安 甲州千草 201301  
天高し甲州ざくろ舌に置く 大西八洲雄 万象 201301  
柘榴割る猫の欠伸は屋根の上 前田貴美子 万象 201301  
石榴の実裂けて絆の顕なり 宮地静雄 末黒野 201301  
石榴の実見上げて通る親子かな 溝渕弘志 六花 201301  
洋館は下見板張り柘榴の実 根橋宏次 やぶれ傘 201301  
身幅ほどの路地にかぶさる笑石榴 石川笙児 201302  
実石榴や一合升で売る酒屋 田村善伴 万象 201302  
見上ぐれば蒼空汚す石榴かな 佐藤喜仙 かさね 201302  
石榴爆ず勢ひの形の百態に 溝内健乃 雨月 201303  
石榴の実零れてまことそれらしく 稲畑汀子 ホトトギス 201310  
集中豪雨重き実石榴散蒔けり 赤座典子 あを 201310  
さう言へば柘榴はここに昔から 藤井美晴 やぶれ傘 201311  
腹割つて通草と石榴談論す 高橋将夫 201311  
ざくろ落つ赤でなく黒でなく 井上信子 201311  
実柘榴や世にそつぽ向き脹れつ面 鈴木阿久 201311  
解体の家の断面石榴の実 根橋宏次 やぶれ傘 201311  
柘榴笑む負けず嫌ひがまたすねて 柴田近江 201312  
実柘榴や命ぎつしり抱きしめて 市板橋昭子 201312  
石榴裂け空に瑕瑾の無かりけり 林昭太郎 201312  
地に堕ちてルビーを散らす柘榴の実 山田愛子 201312  
柘榴割るほろほろ落つる紅ダイヤ 山本孝夫 201312  
ざつくりと裂けし柘榴の痛さうな 安藤久美子 やぶれ傘 201401  
自づ落つ石榴の甘し鬼子母神 原田しずえ 万象 201401  
実石榴の爆ぜて近江の海ひらく 生田恵美子 風土 201401  
転んではならぬ道なり石榴の実 竹内悦子 201401  
山門に侍して実柘榴大笑す 安田とし子 ぐろっけ 201401  
実柘榴を数へて七個彦根城 生田作 風土 201401  
鑁阿寺の門前に買ふ石榴かな 雨宮桂子 風土 201401  
枝撓ふ石榴の口のやや笑ひ 石原健二 やぶれ傘 201402  
ざくろの実染めて日差しの移りけり 大滝敏子 末黒野 201402  
爆ぜしまま石榴の幾つ冬ざるる 石垣幸子 雨月 201403  
遠くなる昭和石榴は実となりぬ 今村征一 ホトトギス 201403  
姫ざくろまだお歯黒にならぬかと 鳥居真里子 船団 201406  
柘榴咲く母とは違う想いあり 古川忠利 ろんど 201409  
木隠れの雨の柘榴の真くれなゐ 富永小谷 馬醉木 201409  
ざくろ裂け玻璃珠の芯の紅こぼす コ永千鶴子 馬醉木 201410 柘榴 →4

2015年10月16日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。