夜 長 7     85句


作品
作者
掲載誌
掲載年月
うとうととぺージをめくる夜長かな 小山よる やぶれ傘 201911
聞きとれぬままにうなづきゐる夜長 根橋宏次 やぶれ傘 201911
牛小屋を閉めて夜長の刺し子かな くどうひろこ 201911
まこと理に叶ふ夜長の孫子の書 密門令子 雨月 201911
今日の内になすべきことも夜長かな 大橋晄 雨月 201911
グラッパとジャズを愉しむ夜長の灯 赤座典子 あを 201912
本めくる音に猫来る夜長かな 柴田志津子 201912
眠れずにごそがさごそと秋夜長 赤松赤彦 六花 201912
α波あふれ夜長のコンサート 長谷川閑乙 馬醉木 201912
煎薬の香をあふれさす夜長かな 木村みどり 春燈 201912
赤城山てふ男の酒の夜長かな 木村みどり 春燈 201912
まあまあと宥め夜長の電話切る 高木俊朗 雨月 201912
芥川賞受賞作読む夜長かな 塩見治郎 雨月 201912
安請合悔いる睡魔の夜長かな 高木典子 雨月 201912
鍵かけて雑事を遠く夜長かな 高木典子 雨月 201912
厨より机に移る夜長かな 高木典子 雨月 201912
一日百句志したる夜長かな 大橋淳一 雨月 201912
山小屋の一期一会の夜長かな 眞弓真翁 風土 201912
休肝日我が辞書になし夜長かな 谷口一献 六花 202001
少子化のなき時代あり夜長し 谷口一献 六花 202001
奥付を繰り返し読む夜長かな 太田チヱ子 末黒野 202001
ガン検の用紙確かむ夜長かな 千葉禮子 202001
合せ鏡に知らぬ私がゐる夜長 菊池和子 京鹿子 202001
大江戸の絵地図見てゐる夜長かな 斉藤マキ子 末黒野 202001
とどのつまりは己を愛す夜長かな 綱徳女 春燈 202001
動かせぬものに囲まれ夜長かな 有松洋子 202001
縫ふ針のやや反り返り夜長の灯 桐本美惠子 馬醉木 202001
俳縁てふ和みの旅の夜長かな 及川照子 末黒野 202002
まだ死なぬ夜長の苦悶聞きにけり 阿部さちよ 202002
女房の足揉みをして夜長し 松村光典 やぶれ傘 202002
文芸を麻薬と思ふ夜長かな 梅津昌広 船団 202003
ラマダンを知らぬ仏の夜長かな 平野多聞 202003
一書読み終へて新幹線夜長 木村享史 ホトトギス 202003
妻居らぬ夜長を如何に過ごさうか 稲畑廣太郎 ホトトギス 202009
三国志繙ゐてをる夜長かな 前田美恵子 202011
珈琲熱し栞を移す夜長かな 佐俣まさを 春燈 202011
ラップの端まだ探しゐる夜長かな 谷口一献 六花 202011
沈黙を夜長に委ね歳を秘す 松本鷹根 京鹿子 202011
車僧置き忘れ来し夜長かな 中川のぼる 202011
録音の妣の声聞く夜長かな 瀬戸薫 風土 202012
推敲に合点のいかぬ夜長かな 石黒興平 末黒野 202012
さよならは午前零時や夜長の灯 上家正勝 末黒野 202012
白黒の昭和の回顧夜長かな 長崎桂子 あを 202012
サルコペニア防ぐ筋トレの夜長 長崎桂子 あを 202101
幼子に寝かされてゐる夜長かな 江見巌 六花 202012
魂の重くてならぬ夜長かな 柴田佐知子 202101
奈落より這ひ出る術後夜長の灯 木村あさ子 202101
孫のこと子のこと妻と夜長かな ふなかわのりひと 202101
夜長かな写真の整理ままならず 永田万年青 六花 202101
BSの字幕映画を見る夜長 森美佐子 やぶれ傘 202101
孫一人二人と寝入りゆく夜長 浅嶋肇 やぶれ傘 202101
くりかへしラ・カンパネラを聴く夜長 倉澤節子 やぶれ傘 202101
一眠りしてしまひたる夜長かな 安原葉 ホトトギス 202102
一つづつ消して一つを夜長の灯 黒滝志麻子 末黒野 202102
独人居の夜長和ます古写真 高村令子 風土 202102
絡繰のさはぐ時計とゐる夜長 住田千代子 六花 202103
断りの手紙書き出す夜長かな 服部早苗 202104
夜長の灯茶渋のやうにゐて二人 井上菜摘子 京鹿子 202109
笑うた後さみしくなりぬ夜長かな 三宅文子 春燈 202111
猪口二つ卓に夜長の小さき幸 西本花音 春燈 202111
よぼよぼの發條時計夜長し 廖運藩 春燈 202112
テレビよりラジオに馴染む夜長かな 佐渡谷秀一 春燈 202112
子に語る遠き戦時や夜長の灯 菅野日出子 末黒野 202112
灯ひとつ消し忘れたる夜長かな 土井三乙 風土 202112
返信に返信の来る夜長かな 内藤静 風土 202112
謎解きのポアロの髭や夜長の灯 武藤弘海 京鹿子 202112
豆菓子の口にきりなき夜長かな 府川昭子 春燈 202201
寝返りて夢の頁を繰る夜長 上野進 春燈 202201
コンビニの明り夜長の街照らす 安藤久美子 やぶれ傘 202201
妻画布に我は句帳を手に夜長 岡安紀元 ホトトギス 202203
窓を閉め灯を消し夜長始まりぬ 湖東紀子 ホトトギス 202203
師の句集校正夜長たのしみに 木村享史 ホトトギス 202203
一ぺージ捲りてよりの夜長かな 高村令子 風土 202203
一つづつ消して一つを夜長の灯 黒滝志麻子 薫風 202205
よぼよぼの發條時計夜長し 廖運藩 春燈 202212
テレビよりラジオに馴染む夜長かな 佐渡谷秀一 春燈 202212
夜長かな付箋だらけの方丈記 高畑太朗 202212
片頬の腫れ七日目の夜長かな 谷口一献 六花 202212
じんわりと酔ひの醒めゆく夜長かな 小林清彦 末黒野 202301
何もせぬ秋の夜長の長さかな 林すみ 京鹿子 202301
足の不調秋の夜長を持てあまし 橋本奨代 やぶれ傘 202302
ギターの音下げて暗譜をする夜長 日高みち子 やぶれ傘 202302
夕闇のすとんと落ちて夜長かな 山下美典 ホトトギス 202302
一灯を残し繕く夜長かな 池乗恵美子 末黒野 202302
マッサージチェアに骨鳴る夜長かな 小田嶋野笛 末黒野 202302
夜長→16

 

2023年9月15日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

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ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。