夜なべ 2    40句

夜業  夜なべ

作品
作者
掲載誌
掲載年月
手仕事の明日が納期の夜なべかな 大久保白村 ホトトギス 201302
亡き母もかうして夜なべしてたつけ 副島いみ子 ホトトギス 201303
夜なべして出すホトトギス九月号 稲畑廣太郎 ホトトギス 201309
誰よりも母にそつくり針夜なべ 品川鈴子 ぐろっけ 201311
夜なべの灯昔のはぎれパッチワーク 水谷直子 京鹿子 201401
八十の針目難儀の夜なべかな 下平しづ子 雨月 201403
短か夜は夜なべ仕事に時足らず 東秋茄子 京鹿子 201409
更けてなほ夜なべ媼の藁細工 塩路隆子 201411
夜なべとは繕ふのみの母の在す 水谷文謝子 雨月 201412
白陀師の色紙と頒つ夜なべの灯 松本三千夫 末黒野 201412
夜なべして頭重たき目覚めかな 山下美典 ホトトギス 201503
糸ぴんと弾き繕ふ夜なべかな 石川叔子 201504
夜なべには明日があるといふことに 稲畑汀子 ホトトギス 201509
結局は夜なべそのまま寝ることに 稲畑汀子 ホトトギス 201509
山車蔵に夜なべの児らの眠からず 山田六甲 六花 201511
夜なべして子の足音を待ちし母 上柿照代 馬醉木 201601
夜なべして文字の乱れに気づきけり 山下美典 ホトトギス 201602
人のことばかりを噂して夜なべ 竹下陶子 ホトトギス 201702
頼まれぬことの夜なべをうとまるる 中川句寿夫 ここのもん 201705
爪染めてをり夜なべには加はらず 中川句寿夫 ここのもん 201705
ものの無き頃の夜なべの母なりし 竹下陶子 ホトトギス 201708
夜なべして書き直す文金釘流 荻布貢 201712
灯を寄せて夜なべの母の糸切歯 笹村政子 六花 201803
縫針一本待針四本の夜なべごと 浜福恵 風土 201811
夜なべの灯指の長さを見てをりぬ 大谷昌子 馬醉木 201811
やめようと夜なべなかなか父は言はぬ 定梶じょう あを 201812
鉛筆の芯を頼りの夜なべかな 鈴木としお 春燈 201812
声かけてくるる人なき夜なべかな 石橋幾代 201902
モノクロの祖父母見下ろす夜なべかな 大島寛治 雨月 202001
針に糸やうやく通す夜なべかな 吉澤恵美子 京鹿子 202002
鬣のごと付箋貼る夜なべかな 小田嶋野笛 末黒野 202002
一本の針を捜せる夜なべかな 笹倉さえみ 雨月 202003
まなうらの母の夜なべや毛糸編む 橋場美篶 末黒野 202004
しこしこと帳簿夜なべの塩むすび 石橋幾代 202006
さう云へば夜なべの多き妻なりし 河野昭彦 ホトトギス 202102
句を選ぶことも夜なべと思ひつつ 今井千鶴子 ホトトギス 202103
夜なべして直せし稿にまだ不満 木村享史 ホトトギス 202104
準備せし安心今宵夜なべとか 稲畑汀子 ホトトギス 202109
又夜なべかと問はれたる外出かな 稲畑汀子 ホトトギス 202109
貧厨の夜なべに祖谷の粉ひき歌 石井一石 京鹿子 202301
夜なべ →1

 

2023年9月28日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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