夜 業    62句

夜業  夜なべ

作品
作者
掲載誌
掲載年月
始末書は余白がままに夜業の灯 曽根久順 199812
夜業人跼みて影を引きよせぬ 福井久生 200001
夜業する蹠より寒這ひのぼる 梅田泰正 ぐろっけ 200005
何もせぬ人を横目に夜業かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 200102
渋滞を招く夜業でありしかな 稲畑廣太郎 ホトトギス 200109
夜業果てこれより明日の旅仕度 稲畑汀子 ホトトギス 200109
今日も又夜業覚悟の準備かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 200109
夜業終へネオンに紛れゆく漢 稲畑廣太郎 ホトトギス 200109
立待月人夫無言で夜業場へ 岡野峯代 ぐろっけ 200201
夜業の灯灸りて正す竹の癖 うまきいつこ 200211
畳屋の土間一杯の夜業の灯 山崎ミチ子 帆船 200211
安全靴の油まみれや夜業の灯 関薫子 百鳥 200212
父母や夜業はいつも藁くさき 辻直美 200311
引込線跨ぎて夜業帰りかな 岡本眸 200401
夜業終へれば大荒れの丸の内 稲畑廣太郎 ホトトギス 200409
残し置く一灯淡く夜業果つ 岡本眸 200410
付かずとも離れぬ夫婦夜業の灯 高村洋子 遠嶺 200412
廃棄図書決める夜業の捗らず 若林杜紀子 百鳥 200412
夜業の灯了へてひとつを稿の灯に 大野里詩 帆船 200502
夜業明け車内に混じるスペイン語 廣戸次郎 200505
コンバイン修理手間取り夜業の灯 佐古寛一郎 築港 200511
外灯に車うかびし夜業かな 石堂絹子 河鹿 200512
大声が罷る辻辻夜業了ふ 佐藤恭子 あを 200512
警備会社見回りの刻を夜業せり 鈴木榮子 春燈 200611
針山の針をかぞへて了ふ夜業 和田絢子 春燈 200802
徹夜業霜を踏み出てはや忘る 瀧春一 深林 200901
雨音を母と聞きつつ夜業かな 城台洋子 馬醉木 200902
計算機まはして夜業せし昔 杉良介 200909
夜業の灯仮の憩ひの紙コップ 丹羽晶子 炎環 200911
夜業人港夜景の灯の中に 米山喜久子 201001
灯のともる奥に夜業のボール盤 齋藤博 やぶれ傘 201002
街の灯の隅にこぼせる夜業の灯 坂口麻呂 ホトトギス 201002
牛乳を温めて甘し夜業かな 小坂優美子 馬醉木 201101
天心にスカイツリーの夜業の灯 小俣剛哉 春燈 201101
丸ビルに一つ灯りて夜業かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201103
夜業終ヘシンデレラエクスプレスヘと 稲畑廣太郎 ホトトギス 201109
夜業てふ午前零時の静寂かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201109
スカイツリー五百メートル夜業の灯 稲畑廣太郎 ホトトギス 201109
夜業の灯消して銀座のネオンヘと 稲畑廣太郎 ホトトギス 201209
すぐ眠くなる夜業とはいへざりし 稲畑汀子 ホトトギス 201209
夜業せり総理と同じ日に生れ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201209
川越しに夜業のビルの向かひ合ふ 能村研三 201211
損をする苦労はあらじ夜業かな 丸田信宏 京鹿子 201212
夜業して老衰のあと考えず 松田都青 京鹿子 201301
塗師二代磨きを入れる夜業の灯 阿部眞佐朗 201311
裏窓に夜業の灯り神田川 山崎青史 ろんど 201401
丁寧に紙幣伸ばして夜業果つ 松田都青 京鹿子 201402
刀匠の火花飛び散る夜業かな 水谷文謝子 雨月 201412
シャッターを上げて夜業の農具小屋 山本久江 201412
夜業して鉄の匂ひの掌を洗ふ 水谷文謝子 雨月 201501
鉄を打つ火花の匂ふ夜業かな 下平しづ子 雨月 201502
夜業して鉄の匂ひをまとひ来る 下平しづ子 雨月 201502
夜業の灯不夜城めける丸の内 稲畑廣太郎 ホトトギス 201709
昨日今日明日明後日も夜業かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201709
夜業の灯消えてまた点く二つ点く 森岡正作 201711
外出の札を戻して夜業かな 高倉和子 201804
人影の二つ動きて夜業の灯 斉藤マキ子 末黒野 201904
夜業する匠の腕に神楽面 竹中一花 202002
藻塩木のけぶる夜業や佐渡の小屋 宮澤靖子 末黒野 202002
作業場の電灯揺るる夜業かな 松川昌義 末黒野 202103
藻塩木のけぶる夜業や佐渡の小屋 宮澤靖子 末黒野 202104
夜業終へ靴音高きアスファルト 稲畑廣太郎 ホトトギス 202209

 

2023年9月23日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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