山 芋   35句

刃をあてて切口あをき山の芋   富安風生

山芋  薯蕷  自然薯

作品
作者
掲載誌
掲載年月
もどかしき程に手間どり山の芋 古河佳津 199903
ボタ山の裾より掘りし山の芋 遠藤アサ子 春耕 199912
山芋にかぶれし男やもめかな 西村純吉 200012
ひとだまとなるまでおろす山の芋 彌榮浩樹 銀化 200101
さつま芋山芋小芋指相撲 延原ユキエ 船団 200103
山の風まとひて掘るや山の芋 荒川香代 200201
山芋と里芋うまし里帰り 村越化石 200302
山芋を摺つて摺つてまどひをり 片山八重子 ぐろっけ 200309
山芋のくぼみくぼみに山の土 中和田洋美 万象 200409
一本の棒に括りし山の芋 滝沢伊代次 万象 200411
山の芋掘つて戻りし省浄忌 水野恒彦 200501
不覚にも山芋掘りし穴に落つ 秦恒男 帆船 200501
好日や山芋を掘りひとり言 村越化石 200512
甲斐・信濃・美作より来る山の芋 松崎鉄之介 200602
山芋を包める紐の雁字がらみ 滝沢伊代次 万象 200610
精出して精つく山の芋を掘る 久津見風牛 200712
山の芋掘るや猪来ぬうちに 内海良太 万象 200803
時かけて掘る庭先の山の芋 阿部ひろし 酸漿 200903
山芋を籾殻箱に埋めおく 山田六甲 六花 200912
山の芋提げきし男やくかいな 山尾玉藻 火星 201010
貫禄の髭ながながと山の芋 鷹羽狩行 201011
山芋黄葉朝の庭木を上るなり 阿部ひろし 酸漿 201011
夫と食む不老長寿の山の芋 安本恵子 201101
山芋を猪食い荒す夜な夜なに 沖則文 ぐろっけ 201102
山芋をすりゐて母はもう百に 城台洋子 馬醉木 201202
山芋の黄葉著し目の高さ 渡辺絹代 末黒野 201203
山芋のにほひつめたしおろし金 杉浦典子 火星 201301
望郷の果てに買ひたる山の芋 外山節子 末黒野 201301
掘りたての山芋並ぶ蚤の市 吉田葎 201412
掘りあげて赤子のやうに山の芋 定梶じょう あを 201412
山芋を掘る手の考古学者めく 石田きよし 201412
荊線に山芋の葉の黄葉かな 大島英昭 やぶれ傘 201501
髭ばうばう砂丘育ちの山の芋 塩千恵子 201502
奪衣婆の笊に大きな山の芋 内海良太 青嶺 201612
降れば降ったときの山芋掘りにゆく 中川句寿夫 あを 201612
根性をかたちにすれば山の芋 角野良生 201706
根性の塊として山の芋 角野良生 202006

 

2021年11月9日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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