山開き 2                63句

仔兎の耳透く冨士の山開き    飯田龍太

山開き  登山

作品
作者
掲載誌
掲載年月
青山へ翻を返し山開き 松田明子 201211
でこぼこのポストのペンキ山開き 鳳蛮華 201304
鶏鳴や世界遺産の山開き りいふ ろんど 201310
山開き済みて乾坤整ひぬ 山田天 雨月 201310
石鎚山いしづち)も世界の富士も山開き 伊藤マサ子 ぐろっけ 201310
折からの雨となりをり山開き 白石正躬 やぶれ傘 201310
見るだけで心足る富士山開 米澤江都子 ホトトギス 201311
山開き献酒の「酒呑童子」かな 田中佐知子 風土 201311
貸し馬も祓はれてをり山開き 池田かよ ぐろっけ 201311
富嶽とは遠望よけれ山開 千原叡子 ホトトギス 201312
とかくして今年意味ある山開 稲畑汀子 ホトトギス 201407
山開待たるる心待つ心 稲畑汀子 ホトトギス 201407
山開済みし山容改る 稲畑汀子 ホトトギス 201407
高らかに祝詞のこだま山開 石川笙児 201408
分け入るは神のふところ山開き 有松洋子 201409
山開きその日限りの美術館 種田果歩 201409
煙峰とも噴煙あぐる山開 高野昌代 201409
屈強の先達ばかり山開 高橋佳子 馬醉木 201410
吊尾根の襞きはやかに山開 徳田千鶴子 馬醉木 201509
祓はれて神の微笑む山開き 久保東海司 201509
神官の背より晴れ初め山開 秋葉雅治 201509
岳友の遺児と連れ立つ山開 山口誠 馬醉木 201510
天空へ神の道あり山開 鈴木齊夫 201510
遠き日の荷の重かりし山開き 甕秀麿 201510
まづ空を大きく祓ひ山開き 阪上多恵子 雨月 201510
上高地に旅の一日の山開 高橋照子 雨月 201510
木道の少し傾く山開き 須賀敏子 あを 201608
分け入るは神のふところ山開き 有松洋子 201608
山開き過疎の一筋賑はへり 森岡正作 201609
神棚をたたみて終る山開き 松田明子 201610
宿坊に行衣干しあり山開き 福島せいぎ 万象 201611
新品のシャツ連なりぬ山開き 荻悠子 201612
熊談義ひとしきりして山開き 野村鞆枝 京鹿子 201709
山開き同じ背文字の法被きて 安齋正蔵 やぶれ傘 201709
若人の六根清浄山開 鈴木良戈 201710
暈大き天日据る山開 布施政 馬醉木 201710
白銀も祓はれてゐる山開 稲畑廣太郎 ホトトギス 201807
わが街に富士塚ありて山開 コ田千鶴子 馬醉木 201808
山開き窓いつぱいの朝の富士 木村梨花 春燈 201809
木道に挨拶はづむ山開き 渡辺美智子 末黒野 201810
方言にもどる神官山開き 松尾龍之介 201812
山開僧兵太鼓闇を打つ 永淵惠子 201812
闇を縫ふ松明二千山開 永淵惠子 201812
吾に山は見るだけのもの山開 稲畑汀子 ホトトギス 202007
全容を明さず富士の山開 稲畑廣太郎 ホトトギス 202007
ウェストンレリーフ仰ぎ山開き 今泉忠芳 日輪馬車のタクト 202009
橅の水からだに満たす山開き 中貞子 202009
遠き日の写真の日付山開き 成宮紀代子 202101
男湯の声響きあふ山開き 足立枝里 202101
錫杖のしやらんしやらんと山開き 大畑善昭 202107
山頂まで人の群れ成す山開き 池上昌子 春燈 202110
氏子らの植樹のあとの山開き 松田明子 202112
土均らし神棚据ゑて山開き 松田明子 202112
斎竹の撓りどほしや山開き 松田明子 202112
五千石はいづこに富士の山開 千田百里 202209
吹き渡る風の強さや山開き 三浦千恵子 末黒野 202210
山開きヘッドランプは一列に 野口希代志 やぶれ傘 202212
ホルンの音こだまで返る山開き 松田明子 202302
登山口まづ祓ひたる山開き 松田明子 202302
顔役の顔揃ひたる山開き 松田明子 202302
神主も岳人らしき山開き 松田明子 202302
山祓ひ流れを祓ふ山開き 松田明子 202302
突風に祝詞ちぎるる山開き 松田明子 202302
山開き →1

 

2023年7月15日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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