藪 巻         41句

藪巻や空似の人は見返らず   丸山海道

菰巻  藪巻

 
作者
掲載誌
掲載年月
藪巻や診療室の二重窓 中沢三省 風土 199901
藪巻のほどかれ行くを見てをりぬ 宮津昭彦 199907
藪巻のことに觸れたる京訛 中原道夫 銀化 200001
藪巻の新しければ発つごとし 岡本眸 200002
藪巻の済みて縄束ころがれり 志水千代子 俳句通信 200002
藪巻や三浦岬は風岬 中川冬紫子 春耕 200101
藪巻の囚徒のさまに控訴院 伊藤宇太子 200102
藪巻の南に星の光り初む 小山森生 200103
藪巻きの一本ごとに日のあたる 大塩千代 200201
藪巻や木の影うつる美術館 谷村幸子 200203
藪巻の傾ぎ具合を景とせり 山田弘子 円虹 200204
藪巻の梯子横たふ日和かな 池田冨美 帆船 200302
雪吊を解き藪巻も解きにけり 野沢しの武 風土 200305
藪巻を撫ぜて園丁去りにけり 後藤志づ あを 200401
藪巻や夜の浅ければ雲あそび 岡本眸 200401
藪巻に汗流す僧スニーカー 鎌倉喜久恵 あを 200402
藪巻の中に椿の一花かな 二瓶洋子 六花 200405
男二人藪巻ほどく手際かな 村幸子 200506
勿来の関松の藪巻ねんごろに 阿部ひろし 酸漿 200602
黒松に藪巻凛と御用邸 井出やすはる 酸漿 200604
藪巻の黒松しかと根を張れる 島崎久美子 酸漿 200605
藪巻のいくつか呼んでゐる如し 青山丈 200712
藪巻に朝の日照りてみどり濃し 加瀬美代子 200801
相生の松の藪巻ゆるみをり 田村園子 200904
藪巻の松傾ける夕明り 永田二三子 酸漿 200905
藪巻の声にぎはひし観音山 谷村幸子 201002
藪巻も理路も整然とはゆかず 田村園子 201003
藪巻や風のこじれる松の幹 久保久子 春燈 201003
藪巻をほどいてみせることのあり 服部早苗 201005
藪巻やこづくりながら杜氏の神 松橋利雄 光陰 201203
藪巻をされて孤独の松となり 佐藤喜仙 かさね 201303
藪巻の松眠らしむ奥会津 河野亘子 馬醉木 201404
熨斗紙のやう藪巻に花結 箕輪カオル 201503
藪巻のゆるびてゐたり気の湿り 加藤みき 201604
抱くやうにして藪巻を根元より 宇都宮敦子 201702
藪巻の松や古刹の心字池 久保寺眞佐子 末黒野 202005

 

2020年12月17日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。