打 水 2            41句

打水の水の大きな塊よ    京極杞陽

水を打つ  打水

作品
作者
掲載誌
掲載年月
打水や「上ル・下ル」の京の路地 鈴木鳳来 故山 201505
打水の上懇ろに歩くなり 能村研三 201509
打水のアーテ零せる日の雫 安斎久英 末黒野 201509
打水や隣の赤子泣く夕べ 渡部良子 馬醉木 201510
打水に虫飛び散つて日のかけら 三屋英俊 万象 201510
打水や屋台つらねて小商ひ 佐津のぼる 六花 201510
打水や父母の横顔蘇る 鈴木としお 春燈 201608
打水に酉方よりの余り風 鈴鹿仁 京鹿子 201608
打水に導かれゆく数寄屋かな 手島伸子 雨月 201608
打水のための井戸あり佃島 頓所友枝 201608
打水や井伊の城下の七曲り 川原博美 馬醉木 201609
打水や笑くぼの緩む襷掛け 鈴鹿呂仁 京鹿子 201609
打水の終はりは明日へ撒きにけり 橋本順子 201610
打水や砲兵の碑に一礼し 田中幹也 万象 201610
打水の足をながして終りけり 笹村政子 六花 201610
金平糖買ふ打水の祇園かな 栗山よし子 馬酔木 201611
打水の乾きの早き日なりけり 橋本くに彦 ホトトギス 201612
八百万の神に感謝の打水す 中貞子 201710
打水に涼を求むる夕べかな 大森道生 春燈 201710
打水の風のあいまい夕床几 菊池和子 京鹿子 201810
板前の路地に打水客を待つ 多方清子 雨月 201810
打水は爺の日課や狭き路地 神田惣介 京鹿子 201811
打水や路地の稲荷に風曲り 中田みなみ 201812
打水や裾をからげて紺屋町 コ田千鶴子 馬醉木 201908
打水や仲人さんを迎へ入れ 赤松赤彦 六花 201909
打水や路地に灯ともす先斗町 延川五十昭 六花 201909
打水や糸屋織屋の深庇 鈴鹿呂仁 京鹿子 201909
打水や平常心に戻るべく 山田夏子 雨月 201910
打水に一と日の暮れし安堵かな 野田光江 雨月 201910
くれなづむ打水あとの床几かな 永田万年青 六花 201910
打水の風足許に生まれ来し 永田万年青 六花 201910
打水の残りを鉢にお裾分け 永田万年青 六花 201910
打水や人待ち顔の路地となり 善野行 六花 201910
打水に蟻の行列出てきたり 中御門出 六花 201910
打水に石苔匂ふ日暮れ時 中御門出 六花 201910
打水に濡れたる煉瓦喫茶店 中御門出 六花 201910
打水に顔に接吻なんの虫 中御門出 六花 201910
曇天に迷ひに迷ひ打水を 中御門出 六花 201910
打水のかへり雫を浴びにけり 荻巣純子 雨月 201911
打水や残る一杓足に掛け 中村房子 馬醉木 201911
打水や日向の匂ひさつと立て 安斎久英 末黒野 201911
打水やばつたり床几上げられて 升田ヤス子 六花 201911
打水をせしかに墓所の通り雨 藤浦昭代 ホトトギス 201912
打水の土の匂ひを忘れたり 岸洋子 201912
打水や御僧のあと猫通る 浅田光代 風土 202010
打水をまゐらせ門の道祖神 田丸千種 ホトトギス 202011
打ち水の柄杓の竹のあをさかな 遠藤泉 202011
打ち水のあと盛塩の京あかり 菊池和子 京鹿子 202011
受皿に残る打水雀浴ぶ 山口郁子 末黒野 202011
打水にビジネス街の甦る 稲畑廣太郎 ホトトギス 202107
打水の乾きし跡と見て訪ひぬ 稲畑汀子 ホトトギス 202107
したたかに打水をして老舗たり 根本世津 202108
打水の後の静けさ真昼今 安藤久美子 やぶれ傘 202109
打水に花街の灯の映りけり 山下朝香 春燈 202110
打水やお勝手口のある暮らし 北城美佐 202110
打水の半径五尺別世界 小田嶋野笛 末黒野 202111
打水や角打ちを記す筆太き 杉山弥生 末黒野 202111
打水の風情懐かし裏通り 中川のぼる 202112
打水や経木に書かれし御品書き 秋津令 202112
打ち水にかなへび二匹顔を出す 神山市実 やぶれ傘 202112
打水やお勝手口のある暮らし 北城美佐 202207
打水や京のをんなのしたたかさ 小島昭夫 春燈 202208
打水の中を空気の立ち上がる 辻美奈子 202208
打水や日本に高度成長期 本池美佐子 202209
打水や手桶柄杓のなつかしき 戸田澄子 末黒野 202210
打水や店の陶狸の生き生きと 岡温子 京鹿子 202211
打水 →1

 

2023年7月18日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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