うらら 4  200句



作品
作者
掲載誌
掲載年月
麗かやリフォームプランのあれやこれ 堤節子 ぐろっけ 201105
麗かやちんどん屋行く昼下り 渡辺裕子 酸漿 201105
色褪せし古き写真の顔うらら 森下康子 201105
繋ぐ手の振り解かれしうららかさ 堤節子 ぐろっけ 201105
うらら日やちびた鉛筆削る夫 松岡和子 201106
うららかや淡き刺繍のベビー服 田下宮子 201106
相談と言ひつつ惚気春うらら 安井和恵 201106
小島から本土に嫁ぐ春うらら 堤堅策 201106
庭師その鋏のリズム春うらら 前川ユキ子 201106
五十年ぶり旧友より電話陽のうらら 山田をがたま 京鹿子 201106
竹林にこぼるる雀麗なり 田中浅子 201107
空よりも海の青さやうららかに 黒滝志麻子 末黒野 201107
松葉杖載せてドライブうららの日 山口キミコ 201107
麗らかや櫓に雲のとどまりて 永田万年青 六花 201107
麗らかに山下清展緻密 小菅美代子 ぐろっけ 201107
春うらら妊婦三人通りける 栗栖恵通子 201107
春うらら手紙の主はしづみゐし 田中佳子 ぐろっけ 201107
春うらら漢江の流れたゆみなく 中村吟子 ぐろっけ 201107
春うらら欠伸移して電車降り 笹井康夫 201107
郵便は子よりの俳誌うららの日 大松一枝 201107
幽霊飴漢が買うてうららけし 金森教子 雨月 201107
若き娘の着信音やうららかに 長濱順子 201107
市松の模様の茶室うららなり 坂根宏子 201107
姫鏡台の裾に鶴描きうららけし 井田実代子 雨月 201107
背伸びしても届かぬ書棚春うらら 寺村年明 春燈 201107
能登うららのつたり廻る風車かな 後藤桂子 万象 201107
園庭に猫型のバス春うらら 三井尚美 ぐろっけ 201107
オブジェの手長く天指す春うらら 永塚尚代 ぐろっけ 201107
姥流のもんじゃ仕上がる日のうらら 松本アイ ぐろっけ 201107
ひよどりの首かしげゐてうららけし 高柳正幸 やぶれ傘 201108
うららかや休耕田に猿五匹 田村元 ホトトギス 201108
麩饅頭うららに暮れる京のにぎはひ 角谷美恵子 ぐろっけ 201108
浮台餌を白鳥鯉に麗けし 大西ユリ子 ぐろっけ 201108
春うららフアームに遠足ニぶ娘 南映佳 京鹿子 201108
一頭のパンダに百の人うらら 古賀しぐれ ホトトギス 201108
麗らかや乗馬クラブの木の囲ひ 瀬島洒望 やぶれ傘 201109
うららかや親子で戻す子安石 ふじの茜 201110
うららかや金魚田空の広さもつ 雨宮桂子 風土 201111
からくりのお鍋舌出すうららかな コ田千鶴子 花の翼 201111
麗らかや卓を廻して茉莉花茶 コ田千鶴子 花の翼 201111
うららかや父子連れ舞の足さばき コ田千鶴子 花の翼 201111
過去現在未来を結ぶ都市うらら 稲畑廣太郎 ホトトギス 201202
春麗天神の藤角を出し 近岡美枝子 末黒野句集 201203
流行物着てみる勇気春うらら 荒井八重子 末黒野句集 201203
図書館の椅子心地よし春うらら 山咲和雄 末黒野句集 201203
三線に島唄うらら牛車ゆく 吉田美智子 末黒野句集 201203
うららかといふほかはなき午後となる 稻畑汀子 ホトトギス 201204
ハイテクに閉ぢ込められし人うらら 稲畑廣太郎 ホトトギス 201204
麗かな陽気に添はぬことのあり 稻畑汀子 ホトトギス 201204
万博の時空引き寄せ庭うらら 稲畑廣太郎 ホトトギス 201204
紡績の昔を偲ぶ街うらら 稲畑廣太郎 ホトトギス 201204
忘れゐしチユーリップ植ゑ春うらら 上原重一 201204
姉居らぬ高濱三姉妹うらら 稲畑廣太郎 ホトトギス 201204
八咫烏酌めば反省会うらら 稲畑廣太郎 ホトトギス 201204
箱折りの折目正しくうららけし 能村研三 201204
うららかな夜明け祈りの深かりし 稻畑汀子 ホトトギス 201204
うららかや霊地の水で句碑拭ふ 能村研三 201205
うららかな午後をゆつくり父は逝き 吉野夢宙 201205
にこにこと母のおつむのうららかな 増田一代 201205
春うらら優先席にあるリュック きくちきみえ やぶれ傘 201205
花柄のブラウスうらら老姉妹 呉屋菜々 万象選集 201205
「パンダ橋」「イソップ橋」や春うらら 竹生田勝次 風土 201205
身回りの老前整理春うらら 増田一代 201205
煙突に湯屋の名のこり町麗ら 大西八洲雄 万象選集 201205
ウイッグに合はせる毛染うららかな 中川すみ子 201205
葦に波揺れて近づく春うらら 山田六甲 六花 201205
うららかや川下りゆく舟一艘 吉田博行 かさね 201206
うららかや雀のお宿てふ蕎麦屋 宇野慂子 万象 201206
うららかや辞書を咫尺に眠りおり 吉野夢宙 201206
うららかや子の餌をとる象の鼻 上月智子 末黒野 201206
弧を描き小便小僧春うらら 鈴木セツ 201206
図書館に舟をこぐひと春うらら 青木英林 かさね 201206
岩の上の亀動ぜずやうららけし 松本周二 かさね 201206
玻璃越の泣き声うらら初対面 塩路隆子 201206
麗らかや渡れぬ池の円周率 佐瀬晶子 万華鏡 201206
麗らかや着替ヘリュックに入院す 末吉治子 春燈 201206
麗かや八十路のランチタイムとは 酒本八重 201206
春うらら後歩きの保母の笛 片田きく 201206
春うらら開店時刻待つベンチ 松木清川 ぐろっけ 201206
花菜色の列車うららに夢乗せて 井口淳子 201206
飛鳥仏の慈悲の尊顔うららけし 渡辺輝子 201206
ひとりにはひとりの光うららけし 中野京子 201207
うららなる一と日うららに句またがり 柴田佐知子 201207
うららけし忍者姿の吏員達 山本漾子 雨月 201207
うららかや村の狂言素朴にて 大橋晄 雨月 201207
うららかや孫のブーツをみがきをり 福田房子 末黒野 201207
うららかや深川めしを半分つこ 井村和子 万象 201207
うららかに居眠りさそう針仕事 山本敏子 ぐろっけ 201207
相撲甚句流るる当麻うららけし 藤田かもめ ぐろっけ 201207
二上山のまろき二タ瘤野路うらら 森脇貞子 雨月 201207
掌の中に掌のぬくみため老いうらら 藤岡紫水 京鹿子 201207
白を着て子となる人のうららけし 赤座典子 あを 201207
麗かや赤い首輪の招き猫 藤岡紫水 京鹿子 201207
麗かや陣屋白洲の責め抱石 荒木甫 201207
春うらら引越の荷の乳母車 中村月代 末黒野 201207
亡き祖母の花嫁のれんうららなり 小西和子 201207
母と見る昭和の映画うららけし 藤原若菜 春燈 201207
頭に鳩を載せ篤農の像うらら 森脇貞子 雨月 201207
天平の面差し今にうららけし 安立公彦 春燈 201207
里うららゆきずりの人みな親し 川村欽子 雨月 201208
麗かや瞼閉ぢれば日の光 小杉伸一路 ホトトギス 201209
麗らかや虚子のゐそうな理髪店 北崎展江 くりから 201209
うららかや庭いぢりする手の汚れ 久世孝雄 やぶれ傘 201209
金環蝕老いの二人の声うらら 宮崎正 ホトトギス 201210
うららかに鳩飛んで来るとんでくる 稲畑廣太郎 ホトトギス 201302
君が代の鳴り出しさうな堂うらら 稲畑廣太郎 ホトトギス 201302
うららかに切手買ひたる佳人かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201303
大漁旗てふ麗かなマストかな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201303
麗かや地に鳩水に百合鴎 稲畑廣太郎 ホトトギス 201303
そら庵に入るうららそらあんたやろ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201303
島で逢ひ都心で会ひぬ麗かに 稲畑汀子 ホトトギス 201303
カツカレー全部平らげ腹うらら 稲畑廣太郎 ホトトギス 201303
麗かや茶屋を買ひ取る話など 稲畑廣太郎 ホトトギス 201304
麗かや三十年を経し江戸暮し 稲畑廣太郎 ホトトギス 201304
麗かや結婚記念日の我に 稲畑廣太郎 ホトトギス 201304
隣席の寝息うららか理髪店 松嶋一洋 201304
春うららピエロの輪投げも噴水も 上原重一 201304
麗かや枝の主日にある祈り 稲畑汀子 ホトトギス 201304
子の爪の形の父に似てうらら 竹貫示虹 京鹿子 201304
屋根被ふ漁網・砂嚢やうららけし 荒井千佐代 201304
ひたすらに南下千キロ島うらら 須賀敏子 あを 201305
うららかな末法の世に放射能 高橋将夫 201305
居留地の飾り看板うららなる 井口淳子 201305
春うらら水脈の拡がる壇の浦 亀井紀子 201305
禿頭は風の感知器春うらら 千田敬 201305
うららけし村営バスで岬まで 須賀敏子 あを 201305
潮待ちの釣竿置きて春うらら 山中サク子 201305
うららなり老舗菓子屋の縞座ぶとん 松岡和子 201306
うららかや余命とことん甘やかし 北川英子 201306
うららかや寝ころぶ猫の白き腹 佐藤喜仙 かさね 201306
うららかや城下の午砲いまも「どん」 塩路隆子 201306
うららかや思ひ出夫とすこしのずれ 井上春子 春燈 201306
うららかやカヌー一艘過ぎ行ける 小西和子 201306
暖色のネクタイが好き街うらら 松本三千夫 末黒野 201306
川舟の人こゑ乗せて麗らなり 堀田順子 馬醉木 201306
吉保の池の水皺やうららけし 千田敬 201306
「もしもし」のあとの沈黙春うらら 中谷仁美 船団 201306
麗らかや紙切つて花かたどりぬ 蘭定かず子 火星 201306
舟うらら塩商ひの運河あり 能村研三 201306
紋辻屋の小機織る音うららなり 伊藤憲子 201306
歩きゆく携帯の声春うらら 石田朝子 末黒野 201306
貴人席設ふ茶室うららけし 村上悦子 雨月 201306
三本松葉拾ひうららの文殊堂 鈴木照子 201306
道ゆづる碧眼に会釈春うらら 上原重一 201306
うららかや子規球場の球の音 南澤はるお ろんど 201306
サーカスの象と写真を春うらら 堺昌子 末黒野 201306
窓うらら猫のうたた寝髭動く 坊野貴代美 ぐろっけ 201307
赤れんがの煙突の町うららなり 井口淳子 201307
新バイク八十路の母へ日のうらら 藤田宣子 ぐろっけ 201307
褐色の日向の杉生麗かに 瀧春一 花石榴 201312
累卵を供へし神の麗かに 瀧春一 花石榴 201312
鳶の輪の只中にゐて野のうらら 日下部亞こ ろんど 201402
総天然色の彫刻宮うらら 稲畑廣太郎 ホトトギス 201403
お座りをしてゐる犬の舌うらら 稲畑廣太郎 ホトトギス 201403
共立女子大生たりし君うらら 稲畑廣太郎 ホトトギス 201404
縄文の杉に讐ひし日のうらら 坂根宏子 野山の道 201404
役終へて聳ゆる電波塔うらら 稲畑廣太郎 ホトトギス 201404
麗かや梅の里行く乳母車 大川暉美 末黒野 201404
麗かに処して行かねばならぬこと 稲畑汀子 ホトトギス 201404
旅疲れなどなかりしと麗かに 稲畑汀子 ホトトギス 201404
髪うらら出家したのと言はれもし 稲畑廣太郎 ホトトギス 201404
昨日より定まる日和うららかに 稲畑汀子 ホトトギス 201404
うららかとやうやく言へる午後となる 稲畑汀子 ホトトギス 201404
公園の鳩ヘパン屑うららの日 桂敦子 201405
うららけしねぢりんぼうをひと齧り 大崎紀夫 やぶれ傘 201405
麗かに芥が釣れてをりにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201405
介護保険証届いてをりぬ春うらら 柳橋繁子 201405
奈良の古寺訪ぬる講座うららなり 山口キミコ 201405
うららかや遺すもの無き素寒貧 山崎青史 ろんど 201406
うららかやピエロとことん無言劇 小川玉泉 末黒野 201406
赤き鯉口も紅色うららかに 秋千晴 201406
春麗やヴアイオリニストは子煩悩 伊吹之博 京鹿子 201406
春うらら忘れ上手は生き上 柴崎英子手 201406
宿場町の風情やうらら小関越え 坂根宏子 201406
敷石に猫の足跡うららけし 有賀昌子 やぶれ傘 201406
受賞式のスーツ新調うららなる 宮田香 201406
次郎長の遺徳や港うららかに 小林久子 201406
お神籤の三ヵ−国語や春うらら 荒木甫 201406
美容師のネイルに見とれゐるうらら 有本惠美子 ろんど 201406
うららかや待合室に盲導犬 雨宮桂子 風土 201407
うららかや妻を菩薩と思ふとき 相良牧人 201407
酔生夢死またよからずや春うらら 増田甚平 ろんど 201407
春うらら捨田は角を持たざりし 工藤ミネ子 風土 201407
春うらら山の神へは海の幸 高橋将夫 201407
目交ひを鳶の滑空春うらら 和泉道草 末黒野 201407
春うらら水を抱へし墓碑の文字 今井充子 201407
半歳の曾孫よく笑ひうららけし 小川玉泉 末黒野 201407
うららかや松ぼつくりの木馬の目 志方章子 六花 201408
麗らかや夕日は山にとどまれり 宮川みね子 風土 201408
麗かや雑草事典持ち歩く 志方章子 六花 201408
失せ物出て来て児の顔うららかに 神田惣介 京鹿子 201408
墓前には曾孫揃うて影うらら 神田惣介 京鹿子 201408
ウィスキー醸す樽並みうららけし 水野節子 雨月 201408
うららかや人参に髭伸びてをり 志方章子 六花 201408
うららかや税吏の鼻が三角で 堀内一郎 堀内一郎集 201412
鈍重な歩をうららかと思はしむ 堀内一郎 堀内一郎集 201412
祝詞にもある序破急やうららかに 大久保白村 ホトトギス 201412
落ち葉うららその後のオードリーうらら すずき巴里 ろんど 201503
電気街発ちて学園都市うらら 稲畑廣太郎 ホトトギス 201503
うららかな旅路ハンドル迷ひなく 稲畑汀子 ホトトギス 201504
うらら →5      

 

2021年3月1日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。