卯の花       184句

卯の花のこぼるる蕗の広葉かな    蕪村

卯の花   卯木の花

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
卯の花や郵便受けの音幽か 高橋涼月 遠嶺 199808  
卯の花や注連濡れてゐる祠道 小島ヱイ子 春耕 199808  
卯の花や眠りの浅き子を抱きて 荒井千佐代 199810  
母の背のちよこんと卯の花月夜かな 今木偉郎 199907  
卯の花の旅路の胸に揺れにけり 夏目満子 酸漿 199908  
翁碑に卯の花月の靄流る 升本栄子 春耕 199908  
卯の花や西方に降る俄雨 石脇みはる 199909  
卯の花や遙かに地蔵岳の剣 中里信司 酸漿 199909  
夕月に卯の花白く浮びけり 西正子 酸漿 199909  
起抜に卯の花を剪り瓶に挿す 青山丈 199909  
卯の花や弟子をやくざと詠む三鬼 山田六花 六花 200005  
卯の花や神を尋めむに道違へ 大橋敦子 雨月 200007  
卯の花や青き亀飼ふ洗面器 内藤八重 俳句通信 200007  
卯の花やケーブル駅を滝の上 川崎妙子 風土 200008  
くらがりに水飲む卯の花月夜かな 武井美代子 風土 200008  
卯の花の夕づく魚を煮てゐたり 小山森生 200008  
卯の花やトンネルぬけ行き北陸路 茂木とみ いろり 200008  
卯の花の垣の保育所日照雨くる 三原清暁 春耕 200008  
門川に卯の花びらと飯粒と 平松薫 六花 200008  
卯の花のめざめてゐたる水の音 阿部正枝 遠嶺 200009  
つまづきし敷居卯の花曇かな 今井松子 遠嶺 200009  
卯の花の濡れて散るとき透きとおる 中原幸子 遠くの山 200010  
卯の花に寢落ちしやうな暈の月 中原道夫 銀化 200010  
女童と卯の花越しに目で遊ぶ 品川鈴子 船出 200104  
卯の花と思ひたるよりそれらしく 稲畑汀子 ホトトギス 200105  
寡作なる卯の花月となりしかな 鷹羽狩行 200106  
卯の花に囲まる杉の齢かな 飯塚ゑ子 火星 200107  
卯の花の匂ふ月夜は母おもふ 佐藤よしい 風土 200107  
卯の花や水百選の長寿村 代田青鳥 風土 200108  
卯の花や項の細き夢二の絵 広瀬敏子 酸漿 200108  
高尾みち卯の花づくし色匂ふ 大内恵 酸漿 200108  
卯の花のいよいよ白しほととぎす 大内恵 酸漿 200108  
卯の花やせせらぎを引く蕎麦処 谷野由紀子 俳句通信 200108  
卯の花や縄張り多き貸農園 藤井圀彦 200108  
卯の花や茶店に吊られおけさ笠 川田さちえ 200109  
卯の花や寺に和服の女客 辰巳あした 雨月 200109  
卯の花にみちのくの深すぎるなり 岡井省二 200109  
卯の花の枝垂るる家に姉逝きぬ 浮田胤子 ぐろっけ 200109  
宿坊に急ぐ卯の花月夜かな 大久保白村 ホトトギス 200111  
卯の花の瀬々風にゆれ貴船川 鈴鹿野風呂 京鹿子 200202  
卯の花やまじめにわたる太鼓橋 延原ユキエ 船団 200202  
卯の花の折れ伏し咲きし雪崩あと 伊藤とほる ホトトギス 200204  
卯の花を零す雨滴の重さかな 稲畑汀子 ホトトギス 200205  
洋館に卯の花咲いて人の影 須賀敏子 あを 200206  
卯の花の月夜かぶさる兎小屋 鷹羽狩行 200207  
卯の花や下校のバスを遊び待ち 伊藤トキノ 200208  
母がまだ戻らず卯の花月夜かな 長田等 200208  
卯の花や秘湯へ通ふ小舟あり 斎藤道子 馬醉木 200208  
卯の花や「原爆の図」の美術館 林裕子 風土 200208  
僧坊の卯の花に蜂あまた寄る 金丸鐵蕉 200208  
卯の花や効き眼ばかりを酷使して 渕上千津 200208  
卯の花や影濃き道となりゐたる 北嶋美都里 200208  
卯の花の底を流るる白蛇川 辻井桂子 雲の峰 200208  
卯の花や身体まはして帯を解く 浜麻衣子 六花 200208  
卯の花や祖母の名前は「つる」と言ふ 堀義志郎 火星 200209  
卯の花を手折り翁の旅思ふ 曷川克 遠嶺 200209  
卯の花や客間のほかは片付かず 高橋さえ子 200211  
卯の花や西より雨の移り来し 稲畑汀子 ホトトギス 200305  
卯の花の垣根に沿ひてペダル漕ぐ 須賀敏子 あを 200307  
卯の花や御田間近き槌の音 伊藤とら 雲の峯 200307  
卯の花の咲きてその歌口遊む 西所正臣 雲の峯 200307  
卯の花の浮く水を汲み矮鶏小屋に 西所正臣 雲の峯 200307  
卯の花の無垢を身上峡の村 村越化石 200309  
卯の花の香り増したる薬師仏 高倉恵美子 200310  
卯の花や借農園の予定表 高野良 帆船 200407  
卯の花やガラシャの里へ坂がかり 山本康夫 200407  
卯の花や子は離るると知りながら 戸村まねこ 遠嶺 200408  
卯の花や昼灯しゐる巫女溜 清水節子 馬醉木 200408  
卯の花の雨に煙りし奥秩父 上石哲男 築港 200408  
卯の花に流るる風や湯揉唄 谷合青洋 酸漿 200408  
花折とふ峠卯の花ばかりなり 植竹美代子 雨月 200409  
卯の花や照りては曇る里の道 藤井圀彦 200409  
卯の花や細見綾子の引つつめ髪 櫨木優子 200409  
卯の花の匂ひ知りたし山の里 村瀬八千代 遠嶺 200410  
卯の花に腹赤の贄を傳承す 角直指 京鹿子 200410  
卯の花や余計なものは要らぬなり 小澤克己 雪舟 200506  
卯の花や娘とたがふ読後感 坂ようこ 200508  
満開の卯の花に雨降りはじめ 東郷すみ江 万象 200509  
水平線尋ね卯の花峠越ゆ 松井洋子 ぐろっけ 200509  
卯の花のまなこ閉ぢても残りをり 大内恵 酸漿 200509  
恐竜展閉ぢて卯の花散り易し 河内桜人 京鹿子 200510  
卯の花やマリア地蔵は子を抱く 小林優子 酸漿 200512  
卯の花曇り定年へあと四年 能村研三 200606  
卯の花にいよいよ激つ流あり 阿部ひろし 酸漿 200607  
卯の花や犬にもありし車椅子 奥田弦鬼 風土 200608  
突つ掛けで出てみる卯の花月夜かな 奥田茶々 風土 200608  
卯の花や野道に遊ぶ子等の無き 関戸国子 酸漿 200608  
街の灯の遠き卯の花月夜かな 長沼恒子 馬醉木 200609  
卯の花や濡れて緊まりし靴の紐 矢島久栄 200609  
卯の花の花びら細く散りにけり 伊藤早苗 200609  
卯の花の咲く明暗も天城越 阿部ひろし 酸漿 200609  
ループ橋渡り卯の花の天城越ゆ 中里信司 酸漿 200609  
卯の花明り咳きは雨になり 湯浅夏以 遠嶺 200610  
触るるたびこぼれ卯の花なりしかな 稲畑汀子 ホトトギス 200705  
卯の花の咲く高野路の偲ばるる 稲畑汀子 ホトトギス 200705  
卯の花や兎波馳す九十九里 横田初美 春燈 200707  
卯の花や不可解多き現代詩 布川直幸 200708  
卯の花を通り来てやや重き肺 前川明子 200708  
卯の花やきのふに古りし誕生日 小林和子 風土 200708  
地を恋ふて卯の花雨をしたたらす 藤岡紫水 京鹿子 200708  
卯の花の雨滴の光る飛騨路かな 市川十二代 ぐろっけ 200709  
うの花の香や風雪の登城口 小島みつ代 200709  
卯の花や水琴窟のかすかなる 森津三郎 京鹿子 200711  
卯の花は三河の寄進於大墓 能村研三 200805  
卯の花を田植花といふ山の国 滝沢伊代次 万象 200806  
雲朶来て卯の花日和整へり 布川直幸 200807  
卯の花曇り蹴つまづく石畳 布川直幸 200808  
卯の花や村の境にわあわあさん 山路紀子 風土 200808  
卯の花や金烏かたむく二上山 朝妻力 雲の峰 200808  
卯の花や奥へ奥へと雲ヶ畑 三嶋隆英 馬醉木 200809  
老いの来て卯の花垣に長話 岡野ひろ子 200809  
卯の花や三日月おぼろともならず 島谷征良 風土 200809  
卯の花や能勢街道の崖づたひ 野澤あき 火星 200809  
卯の花の咲きたる髪の湿りかな 丹羽啓子 馬醉木 200901  
ほろほろと卯の花風の在りどころ 芝尚子 あを 200906  
卯の花をこぼして沢へおりゆけり 武井美代子 万象 201005  
卯の花の山路も通ひ馴れしもの 稲畑汀子 ホトトギス 201006  
卯の花の雨だれに笠傾きぬ 山田六甲 六花 201006  
卯の花に風吹き初めし夕ベかな 川原典子 酸漿 201007  
種牛五頭生きのび卯の花月夜かな 渕上千津 201008  
卯の花や校歌練習高らかに 竹下昭子 ぐろっけ 201008  
卯の花の籬に媼ひとり住む 稲次登美子 雨月 201008  
卯の花や島に小振りの真砂女句碑 岡久枝 酸奬 201008  
産土をつつむ卯の花月夜かな 荒原節子 201009  
卯の花と見定め得たり引返す 隅田恵子 雨月 201009  
卯の花をこぼして沢へおりゆけり 武井美代子 万象 201005  
舫ひ舟きしむ卯の花月夜かな コ田千鶴子 馬醉木 201107  
仄白き卯の花匂ふ宵の口 松木清川 ぐろっけ 201108  
形見分け卯の花垣を背にし 笠井敦子 201108  
卯の花やレンガ通りの珈琲館 小泉欣也 ろんど 201108  
卯の花を覚えて夫の帰りきし 西村節子 火星 201108  
卯の花に沿うて由良川にも沿うて 黒川悦子 ホトトギス 201111  
卯の花やゆつくり溶かす角砂糖 菊池和子 京鹿子 201111  
筆休卯の花垣に人の恩 神蔵器 風土 201207  
朝日の中卯の花盛かり小鳥鳴く 山本達人 かさね 201208  
娘と歩く卯の花月の堤かな 代田青鳥 風土 201208  
卯の花やさざ波光りつつ消えて 笹村政子 六花 201208  
人形の目はぱつちりと卯の花に 細見綾子 万象 201209  
卯の花の我が家に咲けば雨も良し 森田尚宏 201209  
山帰りリュックに卯の花覗かせて 濱田ヒチヱ ぐろっけ 201209  
卯の花や転居を決めし老夫婦 時田義勝 やぶれ傘 201301  
しようこりもなく卯の花の夜を遊ぶ 山尾玉藻 火星 201306  
卯の花や濡れて重たき月出づる 米山のり子 馬醉木 201307  
卯の花のしろがこぼれて咲きゐたり 西郷慶子 201307  
卯の花や這出て亀の泥塗れ 森理和 あを 201307  
卯の花の果なく烟り大江山 河野美奇 ホトトギス 201311  
卯の花の径のはてなる瀧不動 瀧春一 花石榴 201312  
どこまでも卯の花迫る山路かな 稲畑汀子 ホトトギス 201406  
諸鳥の鳴き卯の花の山路尽く 稲畑汀子 ホトトギス 201406  
卯の花の山路ここより引返す 稲畑汀子 ホトトギス 201406  
卯の花や湿度べとつく墨堤へ 中島玉五郎 201406  
卯の花の香に惑はされ辻違ふ 池田節 春燈 201408  
妻が歌ひ出す卯の花の一枝活け 大畑善昭 201408  
卯の花や江戸の五不動六地蔵 小張昭一 春燈 201408  
卯の花のさらりと散りて積もりたり 紅谷芙美江 万象 201409  
卯の花や和泉河内の分かれ道 原田達夫 201409  
卯の花を挿頭す少女のうなじかな 高橋志津代 末黒野 201409  
卯の花や川音耳を放れざる 古川夏子 201410  
卯の花や熊野は雲の湧きどころ 戸栗末廣 201410  
卯の花の色に喪心引き寄せて 稲畑廣太郎 ホトトギス 201503  
卯の花にいつか迷うてゐる山路 稲畑汀子 ホトトギス 201505  
卯の花や庭から入る母の家 塩野谷慎吾 201507  
歩み寄り卯の花垣に母の影 秋川泉 あを 201507  
卯の花やのこる命はまばたく間 神蔵器 風土 201508  
卯の花や棚田の奥の不動堂 平田紀美子 風土 201508  
卯の花や雨呼ぶ風となりにける 縣昌司 万象 201509  
卯の花の白を視界に入院.す 稲畑廣太郎 ホトトギス 201605  
卯の花の山路にかかりはじめけり 稲畑汀子 ホトトギス 201605  
釣人のひとり卯の花明りかな 笹村政子 六花 201609  
卯の花や農家の座敷開け放ち 安部和子 雨月 201611  
卯の花に麻の実を入れて出されけり 赤松有馬守破天龍正義 六花 201701  
須磨寺や卯の花寿司を中食に 山田六甲 六花 201807  
卯の花月夜遥かにとほき亡夫の影 茂木なつ 春燈 201808  
香をこめて卯の花こぼれつぐ日暮 安斎久英 末黒野 201808  
卯の花の気高き白のほの香る 大橋晄 雨月 201809  
若すぎる遺影卯の花純白に 山田夏子 雨月 201809  
卯の花や軒に掛けある野良時計 山田夏子 雨月 201809  
卯の花やおまけに貰ふ茹で玉子 新沢伸夫 201907  
卯の花や雨の止み間の小働き 能村研三 201908  
杉山のはたて卯の花明かりかな 小原芙美子 風土 201908  
卯の花垣まぶたの奥の隠れんぼ 吉清和代 201908  
卯の花や母の忌日の夕明り 久保久子 春燈 201909  
さまざまの別れ卯の花月夜かな 山中志津子 京鹿子 201909  
ここちよき水音卯の花月夜かな 井尻妙子 京鹿子 201909  

 

2020年5月27日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。