馬 追     66句

馬追  すいっちょ

作品
作者
掲載誌
掲載年月
馬追に喧視されたる選句かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 199909
馬追の日から髪を伸ばしをり 稲畑廣太郎 ホトトギス 199909
馬追のたがひ馬がほ媾へり 丸山海道 海道全句集 199910
馬追といへばさうかと耳寄せて 稲畑汀子 ホトトギス 200009
馬追と聞き分けてゐしときのあり 稲畑汀子 ホトトギス 200009
馬追の翅を立てゐし香爐かな 小山森生 200011
馬追の出て惑ひをり昼日中 川上美穂子 酸漿 200011
馬追と名草の山へ登ろうか 松山律子 六花 200011
馬追のもの言ひたげな口元ぞ 黒田咲子 200011
馬追の止まる高さに椿の木 黒田咲子 200012
馬追の来て天井に影つくる 鷹羽狩行 200110
馬追に生命線を蹴られけり 大石ひろ女 百鳥 200201
馬追のみどりを闇へ戻したる 新開一哉 円虹 200203
馬追の無傷のむくろ草に置く 酒井康正 百鳥 200212
馬追いや残業終えし駐車場 河野友子 六花 200301
馬追や堂守の早寝たるかや 谷村祐治 雨月 200312
馬追の髭の彼方の星空よ 加藤みき 200412
さまよへる馬追ここは薬師寺よ 梅原悠紀子 百鳥 200511
馬追といふ地ありけり山桜 小林優子 酸漿 200512
五線紙のうへ馬追のきてゐたり 定梶じょう あを 200512
馬追は猊下の御顔日向ぼこ 黒田咲子 200602
うまおひの晝は黄金のひげねぶる 佐藤喜孝 あを 200611
安らかにうまおひが居る手の平に 芝尚子 あを 200611
馬追や紙コップに注ぐ球磨焼酎 浜口高子 火星 200612
馬追と言はれてみればさうかとも 稲畑汀子 ホトトギス 200709
馬追や明日わたすべき稿の上 鷹羽狩行 200710
馬追や夜どほし灯る救急口 平田紀美子 風土 200711
開きたる傘を馬追飛び出せり 榎本文代 万象 200712
馬追の声の天井より来る 飛高隆夫 万象 200712
馬追のとぼけし貌を本の上 五十嵐光郎 200712
馬追やいよよ佳境に三国志 朝妻力 雲の峰 200810
しんがりは叱られ役のスイツチヨ 山中志津子 京鹿子 200812
馬追の闇に父あり母のあり 坂本丹荘 遠嶺 200812
馬追のひげの触れたる墨のいろ 八染藍子 200901
馬追の長押に鳴ける山の家 滝沢伊代次 万象 200909
馬追や足入婚といふがあり 白数康弘 火星 200912
馬追の髭をまはして風受くる 赤堀洋子 万象 200912
広縁に馬追の来て鳴きにけり 藤井美晴 やぶれ傘 201001
馬追の翅透きとほる彌陀の燭 松本幹雄 馬醉木 201011
馬追の村原発の夏嵐 前田美恵子 201108
馬追を捕へてよりの一騒ぎ 大石よし子 雨月 201112
馬追の背丈越しゆく脚長し 岡田愛子 京鹿子 201112
馬追を手の隙間より見せてをり 秋千晴 201201
馬追を殺生したり水こぼし 瀬川公馨 201201
馬追に女鍋釜ひからせる 丸山佳子 京鹿子 201210
馬追や宵の玻璃戸に影写し 加瀬伸子 末黒野 201211
どこからか馬追の来て家族の灯 大畑善昭 201212
馬追ひの声を聞きつぐ夜なりけり 白石正躬 やぶれ傘 201302
馬追の仁王立ちとは後ろ向き 柳本渓光 ろんど 201312
馬追の月の畳に落ちし音 田中文治 火星 201401
馬追や西行堂は礎石のみ 山田春生 万象 201412
馬追ひの影ひえびえとしたがへり 木下夕爾 春燈 201508
馬追の風立ちそめて鳴きにけり 下平しづ子 雨月 201609
馬追の灯火に髭を振れるかな 水谷文謝子 雨月 201611
馬追の頭を固く現はるる 柴田佐知子 201701
お城まで馬追の径萩の径 浜崎素粒子 ホトトギス 201704
馬追の過つてゐたる奥座敷 加藤みき 201811
馬追の飛び損ねたる広辞苑 山田健太 風土 201811
馬追や月をよこぎる萩一枝 水原秋櫻子 馬醉木 201909
一匹の馬追けふの客とする 森なほ子 あを 202011
馬追は精密機械かもしれぬ 森なほ子 あを 202101
馬追を見る手囲ひの隙間より 秋千晴 202112

 

2023年9月16日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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