うまごやし     128句

白詰草  うまごやし

作品
作者
掲載誌
掲載年月
うまごやし猫の寝床となつてをり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200003
苜蓿の四つ葉見つけし声高に 河村泰子 ぐろっけ 200005
場所取りの座を詰めて咲くうまごやし 中村祭生 ぐろっけ 200007
反核のまぐろ塚かな苜蓿 橋本みず枝 200007
ゆつくりと犀の足来るうまごやし 高村梢子 火星 200007
苜蓿にのせて帽子も休ませる 山口速 200105
三脚を無造作に据ゑうまごやし 川畑良子 200107
うまごやしサランラツプのにぎりめし 山田六甲 六花 200206
踝をちよつと預けし苜蓿 嵯峨根鈴子 火星 200207
除草剤にいたぶられたる苜蓿 大橋敦子 雨月 200208
幸せを探し求めて苜蓿 矢嶋英子 遠嶺 200209
うまごやし一代に絶えクルス墓 田中武彦 六花 200210
炒りたての珈琲の香や苜蓿 竹内悦子 200305
苜蓿をはかなんで編む長さかな 中原道夫 銀化 200305
苜蓿やセスナの唸る滑走路 黒崎よし江 雲の峯 200307
その上を子供ころがるうまごやし 高橋将夫 200307
覗かるる気配を頬にうまごやし 加藤峰子 200307
大の字に寝しあと残るうまごやし 勝亦年男 200308
苜蓿やほぐれはじめし飛行雲 馬場公江 200308
苜蓿食みては跳ねて白兎 佐藤景心 200309
苜蓿刈残されて円座めく 中島霞 ぐろっけ 200309
苜蓿輪飾りに編み吊りにけり 近藤豊子 雨月 200309
うまごやしキャッチャー童身構へる 品川鈴子 ぐろっけ 200406
貨車過ぐるまでの抱擁うまごやし 吉田明子 200406
苜蓿びつしり青銅器に文字も 宮津昭彦 200406
苜蓿(うまごやし)もはや四つ葉は探さざる 品川鈴子 ぐろっけ 200409
苜蓿に坐す頼もしき主婦の腰 小川匠太郎 200505
苜蓿や礫刑(たくけい)の足地に触れず 淵脇護 河鹿 200507
苜蓿に鑿(のみ)彫り荒き開拓碑 品川鈴子 ぐろっけ 200507
苜蓿弾痕深き煉瓦壁 角南知子 栴檀 200507
初冬の緑にほへりうまごやし 阿部ひろし 酸漿 200512
諸膝を砲のごとくに苜蓿 鷹羽狩行 200604
恋なき日々うまごやし咲きはびこりぬ 藤田湘子 ぐろっけ 200604
格納庫の左右の地かくす苜蓿 横山白虹 ぐろっけ 200604
苜蓿厚くてここは吾を容れ 品川鈴子 ぐろっけ 200604
鋸に乗られて支ふうまごやし 秋元不死男 ぐろっけ 200604
苜蓿やいつも遠くを雲とほる 橋本鶏二 ぐろっけ 200604
放たれし鳥のしりごみ苜蓿 吉田明子 200606
うまごやしむかし哀しき祇園之洲 淵脇護 河鹿 200607
苜蓿の四ッ葉見付けしことなくて 鈴木榮子 春燈 200703
うまごやしその侭にして野火走る 清水幸治 200705
野火走りけりうまごやし青きまま 清水幸治 200706
苜蓿みな年寄りの開拓者 仁平則子 200706
やはらかく結んでみたる苜蓿 竹内水穂 火星 200706
苜蓿に寝て青空を引寄する 隅田恵子 雨月 200708
一陣の風の甘しや苜蓿 工藤ミネ子 風土 200711
苜蓿とおみなが書けば艶めくよ 鈴木榮子 春燈 200807
苜蓿老人にある水の音 廣畑忠明 火星 200807
牛も信徒か苜蓿にひざまづき 品川鈴子 ぐろっけ 200808
空青き工場跡やうまごやし 松山三千江 春燈 200905
幼子の髪つややかに苜蓿 戸栗末廣 火星 200905
うまごやし食む馬の背に日照雨 竹内慶子 春燈 200906
フリスビー追ふ犬疾しうまごやし 永島雅子 春燈 200906
先生の坐りさうなるうまごやし 定梶じょう あを 200907
苜蓿座せし高さの遠嶺なる 豊田都峰 京鹿子 200907
留鳥の寄りそふ褥うまごやし 荒木常子 200909
妻なればこその悪態うまごやし 布川直幸 201102
苜蓿青い瞳に恋せし日 稲畑廣太郎 ホトトギス 201103
苜蓿此処は太古の地層なり 酒本八重 201106
苜蓿ふちどる水路長々と 亀田やす子 万象 201109
最下位の走者に誉れ苜蓿 能村研三 201205
揚げ舟の錆こぼれをりうまごやし 井村和子 風花 201206
苜蓿摘みて腕輪を手向けむか 山田六甲 六花 201206
渚(さき)に来て影はなれだすうまごやし 田中貞雄 貞雄句集 201301
うまごやし敷きて仰臥に空一枚 松本周二 かさね 201307
大寒や蜂蜜の香はうまごやし 瀧春一 花石榴 201312
うすれたる目鼻の佛苜蓿 小西和子 201406
縺れつつ雀の沈む苜蓿 藤本節子 万象 201408
寝かされて自転車は骨うまごやし 岡田一夫 201410
サーカスのテント取巻く苜蓿 塩見英子 雨月 201506
月山の雲なく明くるうまごやし 大崎紀夫 虻の昼 201510
潮騒や寝墓の罅にうまごやし 荒井千佐代 201607
少女らの笑ひ転げる苜蓿 中島昌子 201608
保養所の庭苜蓿のはびこりぬ 久保晴子 雨月 201609
うまごやし煙まつすぐ上りけり 石橋邦子 春燈 201707
苜蓿のほよろほよりん揺れてをり 赤松赤彦 六花 201708
砂丘に根を張り米粒苜蓿 大橋晄 雨月 201708
城址の土塁埋むる苜蓿 森幸 雨月 201708
滑走路たりし公園苜蓿 奥太雅 万象 201709
ねころんで雲の行くかたうまごやし 定梶じょう あを 201806
街騒の遠くなりたる苜蓿 森なほ子 あを 201807
湾処まで咲き続くなり苜蓿 大橋晄 雨月 201809
母さんとこの道踏んでうまごやし やのかよこ 船団 201811
置かれたる土管持て上ぐうまごやし 定梶じょう あを 201906
潮匂ふ園を走る子うまごやし 宮之原隆雄 末黒野 201908
行きかけて立ち止まる猫うまごやし 藤井奨晴 やぶれ傘 202005
苜蓿瑞穂の国の休耕田 今村千年 末黒野 202006
盛り上がりひろがり畦の苜蓿 大島英昭 やぶれ傘 202105
苜蓿もくしゅくに伏せてゐしころ問題児 山田六甲 六花 202106
ひとり来てボール蹴る子やうまごやし 廣瀬雅男 やぶれ傘 202205

 

2023年2月9日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。