椿落つ 2      32句

鵯の言葉わかりて椿落つ    阿波野青畝

落椿  椿落つ

作品
作者
掲載誌
掲載年月
蜜を吸ふ嘴ふれ椿落ちにけり 中村弘 万象 201708
椿落つ樹下に余白のまだありて 神蔵器 風土 201712
庭椿落ちて所在を確かむる 稲畑汀子 ホトトギス 201803
熊笹は終の褥や椿落つ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201803
魂を蕊より放ち椿落つ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201803
椿落つ一直線といふ刹那 稲畑廣太郎 ホトトギス 201803
椿落つ季節恨んでゐるやうに 稲畑廣太郎 ホトトギス 201803
椿落つ鼓動大地に吸ひ込まれ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201803
枝といふ枷を解かれて椿落つ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201803
椿落つ空に微笑み返しつつ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201803
椿落つ卵の丸みもつ石に 松本三千夫 末黒野 201805
紅椿落つ井戸端の苔の上 藤井美晴 やぶれ傘 201805
椿落つたれも届かぬところかな 辻水音 201806
濤音のどおんと椿落ちにけり 南うみを 風土 201806
椿落ちて裏外手形回収す 秋山泰 船団 201812
日表の椿日裏の椿落つ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201903
椿落つ落ち尽すまでそのまゝに 阿部重夫 末黒野 201904
椿落つ猪のぬたくる泥のうへ 南うみを 風土 201905
またひとつ夕日を溜めて椿落つ 是松三雄 末黒野 201905
廃校ゆゑ残る昭和ぞ椿落つ 松本峰春 春燈 201906
椿落つメタセコイヤの森の中 田尻勝子 六花 201906
仁王吐く阿吽のあはひ椿落つ 鈴木幾久 馬醉木 201907
南無大師空から椿落ちて来る 三上程子 風聴くや 202003
紅椿落ちて悔なき彩もてる 黒滝志麻子 末黒野 202005
椿落ちて地の明るきを眩しめり 笹村政子 六花 202007
椿落つ沼への道のくらがりに 石橋邦子 春燈 202007
椿落ち拾つてゐるは女の子 北村ちえ子 六花 202102
山椿落ちて辺りをその色に 瀬島洒望 やぶれ傘 202105
椿落つ明るき日差しある方へ 荒井ハルエ 春燈 202106
雲一片紅椿落つ音ひとつ 亀井福恵 京鹿子 202106
天の椿落ちて改め地のあかり 高木晶子 京鹿子 202107
椿落つ →1

 

2022年4月24日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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