年の瀬 2     73句

年の瀬の灯ぺちやくちやの六区かな   阿波野青畝   除夜
 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
年の瀬や谷中銀座に箸を買ふ 東亜未 あを 201102
年の瀬や窓一色の雪景色 高木智 京鹿子 201102
年の瀬に「武士の家計簿」上映中 木村茂登子 あを 201102
年の瀬の皆既月蝕に雲の壁 飯田角子 酸漿 201103
回れ右しても年の瀬目の前に 三上程子 春燈 201103
風花にもう年の瀬と腹括る 泉田秋硯 201103
年の瀬や九条・堀川・聖護院 大竹淑子 風土 201103
年の瀬や花麩も並ぶ錦市 西村雪園 風土 201103
年の瀬の花売りに来るローカル車 山内節子 201103
年の瀬のひととき幻灯アイランド 本城布沙女 雨月 201103
年の瀬や外灯に倚りメール読む 小渕二美江 春燈 201104
年の瀬に音なき刻(とき)の早さかな 竹貫示虹 京鹿子 201112
年の瀬や枯山水を見に行かむ 金田和代 かさね 201202
年の瀬や俳縁つなぐ手紙書く 戸田澄子 末黒野 201203
年の瀬や不協和音のピカソの絵 中田禎子 201203
年の瀬の魁となる魚市場 今泉あさ子 末黒野 201204
年の瀬の市場の声の殺気かな 小林朱夏 201204
年の瀬の過ぎゆくものに刻と人 竹貫示虹 京鹿子 201212
幕張りの塗師の年の瀬魂ふやす 我門行男 201302
年の瀬や仏蘭西山の風の音 松山三千江 春燈 201303
年の瀬や吊革握れば温みあり 佐藤喜仙 かさね 201303
年の瀬や己に気合ひ入るる日々 菅野蒔子 末黒野 201303
年の瀬やからくり時計正午打つ 峰幸子 末黒野 201303
年の瀬の音とも水の荒使ひ 米山のり子 馬醉木 201303
年の瀬の日和を得ての小買物 臼村喜久代 万象 201304
年の瀬や喪中の葉書駆け込めり 布川直幸 201312
年の瀬や八十路翁も走るなり 大口堂遊 春燈 201402
年の瀬に仁王立ちせる赤鳥居 鷲見たえ子 201402
年の瀬や老の手習ひ限もなく 土屋実郎 末黒野 201403
年の瀬や松前漬は母の味 土屋実郎 末黒野 201403
年の瀬の流れてゆくよ船の灯も 千田百里 201403
年の瀬のものも持ち込む献血車 山本耀子 絵襖 201404
遺されていつもの年の瀬となりぬ 山荘慶子 あを 201502
年の瀬やこゑ嘻嘻として永田町 土屋草子 ろんど 201503
年の瀬や捨つるこころの雑記帳 佐藤弘香 ろんど 201503
年の瀬や選挙ポスターうす笑ひ 中島芳郎 201503
年の瀬やあれこれよぎる夜更け酒 北郷和顔 末黒野 201503
年の瀬や「税」ひと文字で総括し 桂敦子 201503
年の瀬の夢は夢なるジヤンボ籤 児玉有希 京鹿子 201505
年の瀬の忙しき町の空真澄 黒澤登美枝 201603
年の瀬の上野に始む街歩き 柿沼盟子 風土 201603
年の瀬の琴寝かせたり立たせたり 辻水音 201603
年の瀬の旅は馬籠で締めくくる 久世孝雄 やぶれ傘 201604
年の瀬や私が年をとるなんて 須山登 201702
年の瀬や滾る土鍋と饒舌と 山下健治 春燈 201702
年の瀬や当てにもされぬ飾り祖母 後藤マツエ 201703
年の瀬の流るる雲の早さかな 高橋正江 末黒野 201703
病院に年の瀬の感なかりけり 落合由季女 雨月 201703
年の瀬の庭木の手入れ続けをり 堀岡せつこ 201703
年の瀬や耳遠くなり嬉しくも 大日向幸江 あを 201801
年の瀬の裏道抜けて戻りけり 永田万年青 六花 201803
年の瀬や鉄骨赤き未完ビル 黒滝志麻子 末黒野 201803
年の瀬や機能劣化と告ぐる医師 上家正勝 末黒野 201803
年の瀬の身の置き処美容院 森なほ子 あを 201804
年の瀬を迎ふ老松厳然と 大島寛治 雨月 201902
年の瀬や古書に掛かりしパラフィン紙 鈴木崇 201903
年の瀬の音動き出す日曜日 竹内悦子 201903
年の瀬や讃美歌漏れる塀の中 田中信行 201903
年の瀬やまつすぐに来る網代笠 升田ヤス子 六花 201904
年の瀬や湯気噴きあぐる餅搗機 岡田史女 末黒野 201904
年の瀬や料理上手の母に似ず 志方章子 六花 201904
タイヤ磨き翁年の瀬松山へ 楠本和弘 201907
年の瀬の食と片付けもう暗し 長崎桂子 あを 202002
年の瀬や鉄打つ音と飛ぶ火の粉 久島しんの 末黒野 202003
年の瀬の窓にヘリコプターの音 小山よる やぶれ傘 202003
年の瀬の寧きひととき鍼灸院 石黒興平 末黒野 202004
年の瀬や薄墨で書く御香典 大日向幸江 あを 202012
年の瀬や昭和の湯気と杵の音 小嶋恵美 春燈 202103
年の瀬の廻りつづける万華鏡 高木晶子 京鹿子 202104
宇宙にも年の瀬あるや星の数 七郎衛門吉保 あを 202202
年の瀬の朝刊にあるこの重さ 松本峰春 春燈 202203

年の瀬や両国橋の源吾の碑

三宅文子 春燈 202203
年の瀬やショーウィンドーを離れぬ子 伊藤美緒 末黒野 202203
年の瀬→ 1      

2022年12月28日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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