鳥 威   96句

弓少し張りすぎてあり鳥威し   高浜虚子   ザ・俳句

鳴子  威し銃

作品
作者
掲載誌
掲載年月
神の田もわが田も仕掛け鳥威し 保坂加津夫 自在抄 199600
鳥威し始まるさては梨ふとる 林翔 199910
はるかより湖風の来る鳥威 大和田鏡子 俳句通信 199910
秋まつり鳥威までよく踊り 阿部ひろし 酸漿 199911
鳥威素顔をゆるす人とゐて 中村堯子 銀化 199911
鳥威し齢のことはそつと云へ 吉野裕之 200002
胸倉に嵯峨野が触れり鳥威 深澤鱶 火星 200002
鳥威弾まずなりし雨催 守屋井蛙 酸漿 200012
鳥威す空砲きこえ鳥いづこ 林翔 馬醉木 200110
しばらくは吊つて動かぬ鳥威し 平田安生 風土 200111
鳥威し厨に朝の光充ち 山西雅子 200111
見通しの風翻す鳥威し 宮脇ちづる 200112
鳥威し人影のなき山の畑 江原正子 春耕 200112
越後路に風音激し鳥威し 松川洋酔 春耕 200112
峡の風不意に昂り鳥威 小西石蕗 円虹 200201
鳥威し目をこまぎれに水車 角田信子 六花 200201
生贄の烏を吊りて鳥威し 山本静子 200201
鳥おどしといふ普賢寺こゝら綺麗 鈴鹿野風呂 京鹿子 200202
空騒ぎして荒畑の鳥威 西山美枝子 酸漿 200204
日と風の煽り合ひゐる鳥威 白根純子 円虹 200211
市役所をはるかにしたる鳥威し 木下野生 200212
鳥威観音山の夜明けかな 谷村幸子 200212
お祭や雀のあそぶ鳥威 野路斉子 200212
鳥威し捲れテープの銀走る 鈴木喜三郎 ぐろっけ 200212
黒き浮標つけたる島の鳥威 小西瑞穂 ぐろっけ 200301
鳥威日照雨を加へひらめけり 島谷征良 風土 200310
鳥威しにペットボトルを数百吊る 原みさえ 200311
鳥威しわれには朝寝威しとも 林翔 200311
はじめよりねぢれてゐたり鳥威 足立幸信 200312
風の向きかはりやすくて鳥威 足立幸信 200312
役場まで歩くと決めし鳥威し 加藤峰子 200401
ほのぼのと富士の暁鳥威し 松本きみ枝 遠嶺 200402
CDを吊るし姑息な鳥威し 小松誠一 200402
山里に古鍋叩き鳥威す 北川光子 ぐろっけ 200402
鳥威豊葦原に戦くる 吉弘恭子 あを 200410
目の玉の大き風船鳥威し 森田和子 万象 200412
草庵の屋根貝殻の鳥威し 河合佳代子 200412
光るもの夜風に鳴りて鳥威 熊岡俊子 雨月 200412
献上田賑々しく鳴る鳥威し 託正夫 200412
おちこちの田に鳥威し夕日落つ 遠塚青嵐 200501
椿咲き干鰯の上の鳥威し 瀧春一 菜園 200509
鳥威しが吾を威して夜明けたり 林翔 200510
鳥威す目玉棚田にひとつづつ 東福寺碧水 万象 200511
鳥威夜も身を捩ること止めず 佐脇葭紅 築港 200512
総立の雲に騒げる鳥威 高橋さえ子 200512
鳥威しはるかな沖を低気圧 内山花葉 200611
鳥威し鳴りづめ我等威しづめ 内山芳子 雨月 200612
おどろかす気のなき小切れ鳥威し 服部早苗 200701
鳥おどし世はそのままにそのままに 小澤克己 遠嶺 200709
鳥威し揺れてひと役果しをり 黒澤登美枝 200711
村の名の消ゆる日まぢか鳥威 窪田粧子 馬醉木 200712
山に山影して暮るる鳥威 坂口夫佐子 火星 200801
五位啼くやうつつに返る鳥威し 梶浦玲良子 六花 200801
山彦の加勢地声の鳥威し 小林呼渓 200809
鳥威す目玉ばかりが暮れ残る 須田紅三郎 200810
近づけば動き早めて鳥威し 足立賢治 200812
棚田晴れ谺とひびく鳥威 川崎良平 雨月 200812
帰りたい帰れない母鳥威 大山文子 火星 200812
回想を不意に断たれし鳥威 乗光雅子 雨月 200901
今のところ人智勝れる鳥威 久保田雪枝 雨月 200901
風に色ありCDの鳥威 鶴見遊太 200101
張り具合見て男去る鳥威 吉田政江 200911
くらくらと風を捩るや鳥威 落合絹代 風土 200912
保育所のとろ箱の田に鳥威 柿沼盟子 風土 200912
鳥威し鴉の形をしてゐたり 瀬島洒望 やぶれ傘 201001
鳥威すずめ遊ばせゐるやうな 柴田佐知子 201002
青天の里に燦く鳥威 齋藤博 やぶれ傘 201002
鳥威しとは奇をてらふ物ばかり 池田崇 201012
からからと廻りて真夜の鳥威し 小澤利子 201101
伸びきつてをりたる畑の鳥威 山田六甲 六花 201110
碧天を揺らして甲斐の鳥威 コ田千鶴子 馬醉木 201112
空中の幾何の講義や鳥威し 樽井明子 京鹿子 201201
鳥威わたしの敵は私かも 頓所友枝 冬の金魚 201209
雲にまだ湧く力あり鳥威し 湯橋喜美 201211
今年また効果なかりし鳥威し 橋本修平 かさね 201212
鳥威し機銃掃射の砂埃 鴨下昭 201301
鳥威しわたしの敵は私かも 頓所友枝 201301
鳥威し弾ける空の青さかな 古沢幸次 ろんど 201312
ほどほどにあなどられゐて鳥威 吉田政江 201401
どこからも目立つ黄色の鳥威し 天野正子 201401
鳥威し学校田の干涸びて 鈴木良戈 201401
ほまち田のかく無造作に鳥威 田丸千種 ホトトギス 201403
鳥威し威せるうちの稲づくり 大口堂遊 春燈 201412
カラカラとペットボトルの鳥威し 久世孝雄 やぶれ傘 201502
鳥威鳥の亡骸吊しけり 小林朱夏 201512
見せしめの烏ぶらさげ鳥威し 青野安佐子 201512
みちのくの日暮は早し鳥威 荒井ハルエ 春燈 201611
鳥威しなき斎田の四神礼 和田照海 京鹿子 201612
一枚は刈られる前や鳥威し 渡邉孝彦 やぶれ傘 201702
養生中の芝伸びし鳥威 庄司久美子 201912
揺れ通す夕陽にまぶし鳥威 大内幸子 六花 202011
畢寛はお日様頼み鳥威し 土井三乙 風土 202112
ふるさとの音の一つや鳥威 笹村政子 六花 202112
開け放つ峡の生活や鳥威 石原孝人 京鹿子 202201
筑波嶺を閉ざす雲湧き鳥威し 森清信子 末黒野 202212
音絶えて形ばかりの鳥威し 黒澤次郎 やぶれ傘 202302

 

2023年10月16日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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