鳴 子     34句

思ひ出し思ひ出しひく鳴子哉   正岡子規   寒山枯木

鳥威  威し銃

作品
作者
掲載誌
掲載年月
ひとつ家の四方に走れる鳴子かな 尾崎陽堂 ホトトギス 199509
茶ん袋つつくおちこち鳴子鳴り 松山律子 六花 200010
母訪ふに鳴子の縄をくぐりけり 城孝子 火星 200012
鳴子吊る枝折戸に咲く鉄線花 纐纈千鶴子 百鳥 200109
鳴子引く畑に静けさ戻りけり 稲畑汀子 ホトトギス 200110
鳴子引く昔の音でありにけり 稲畑汀子 ホトトギス 200110
山畑の忘れられたる鳴子かな 稲畑汀子 ホトトギス 200110
頼りたるほどにもあらず鳴子かな 稲畑汀子 ホトトギス 200110
ふるさとや路傍に鳴子鳴り出づる 近藤豊子 雨月 200112
群鳥や引きたくなりし鳴子縄 林敬子 酸漿 200112
だしぬけに鳴子が躍る筑波道 松川洋酔 春耕 200112
鳴子縄たどれば留守の家なりし 棚山波朗 春耕 200201
ホームまでひびく鳴子や無人駅 阿久津都子 春耕 200201
印南の鳴子は雀あそばせて 水谷ひさえ 六花 200210
遠鳴子夕日に影を踏みあひぬ 春田淳子 雲の峰 200212
鳴子鳴る浦や嶋子の里日和 浜福恵 風土 200311
落柿舎のとなり鳴子の布赤し 山田美恵子 火星 200511
かそけくも夜の鳴子の風まかせ 佐久間由子 200512
明け方の空の固さよ板鳴子 鷹羽狩行 200610
鳴子引き昔の音を田に散らす 島田尚子 馬醉木 200801
夕さりの遠嶺浮き立ち鳴子鳴る 峰幸子 200901
下の山の暮れて上の田鳴子引く 柴田久子 風土 200901
風が打つ夜の鳴子を聞き澄ます 佐久間由子 201010
峡の子は今も鳴子の引き役に 池田崇 201012
鳴子止む土佐のよだちの男鳴り 大森尚子 風土 201012
影武者の武者ぶるひして鳴子鳴る 鴨下昭 201012
祝祭の如く鳴子の張られたる 辻直美 201112
鳴子にてすいか盗人御用とな 松岡和子 201409
ブリキ缶の雑な鳴子を引いてみる 原田達夫 箱火鉢 201511
思ひ出すやうに鳴りたる鳴子かな 高倉和子 201802
鳴子張る村の真中の電波塔 辻美奈子 202110
鳴子縄引く慣はしの通学路 和田照海 京鹿子 202112
難聴の雀もゐたり鳴子引 小田嶋野笛 末黒野 202201
年寄の朝の愉しみ鳴子引 戸栗末廣 202206

 

2022年10月17日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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