トマト 4     73句

千万の宝にたぐひ初トマト  杉田久女  杉田久女句集

トマト  蕃茄・赤茄子

作品
作者
掲載誌
掲載年月
トマト捥ぐお天道さまありがたう 天谷翔子 201712
いとけなや八女の楽士のミニトマト 中島陽華 201808
卒寿越えし農夫のトマト味深き 駒井でる太 馬醉木 201809
アイという犬の死トマト熟れ始む 笹村恵美子 201809
食べごろのトマトほっこりいい時間 浅井洋子 201809
水あふるトマトぶつかるたびあふる 稗田寿明 201810
水道全開踊りだしたるプチトマト 村上葉子 201810
包丁を研いでトマトを切ってみる 山田天 雨月 201810
はがき絵に描かむこの初穫りのトマト 下田奉枝 雨月 201810
すでに実をつけ店先のトマト苗 佐津のぼる 六花 201810
彩りにチェリートマトの曲げ輪つぱ 佐々木あつ子 六花 201810
きんきんにトマトの冷えて皿緊まる 成宮紀代子 201811
二親等は妹のみトマト熟る 朝倉晴美 船団 201812
トマトにはトマトの事情ワタシにも 火箱ひろ 船団 201812
トマトのやうな笑顔で負けず嫌ひなり 内山花葉 201901
赤きもの求めし冬のトマトかな 須賀敏子 あを 201902
トマト苗植ゑて連休最後とす 滝沢いみ子 末黒野 201908
ラタトゥイユ・ナス・トマト・愛・ズッキーニ 小川礼子 201910
アンデスの風は何色トマト熟る 蒲田雅子 雨月 201910
一億人のラヂオ体操トマト捥ぐ 辻響子 201910
フレッシュなトマト冷製カッペリーニ 青谷小枝 やぶれ傘 201910
花ふたつつきたるトマト苗を買ふ 青谷小枝 やぶれ傘 201910
口に余るトマト横からかじりけり 白石正躬 やぶれ傘 201911
蝉時雨輪切りトマトに塩ふつて 丑久保勲 やぶれ傘 201911
朝捥ぎのトマト青き香青き味 渡辺美智子 末黒野 201911
支へ木を越ゆるトマトの実の熟れて 萩原渓人 やぶれ傘 201912
原爆忌捥ぎしトマトの熱きかな 田中佐知子 風土 201912
アンデスの風は何色トマト熟る 蒲田雅子 雨月 202001
冷やしトマト潮垂れの手でかぶりつく 小原芙美子 風土 202001
支へ木を越ゆるトマトの実の熟れて 萩原渓人 やぶれ傘 202002
こだわりの産直トマト元気かな 吉宇田麻衣 202009
畝作りとてトマト苗ただ三本 松本善一 やぶれ傘 202009
トマト齧る指に纏はる少年期 森村江風 202009
ふさなりのペンギンぐみのミニトマト 浅田光代 風土 202009
鉢植ゑのトマト三つ四つ海の風 滝沢いみ子 末黒野 202009
朝採りのトマト農家の門前に 湯本正友 やぶれ傘 202009
初もののトマトの赤をまづ愛づる 村上國枝 春燈 202009
より赤く一日待ってトマト捥ぐ 須賀敏子 あを 202010
行く路にぽろりとひとつミニトマト 松村光典 やぶれ傘 202010
ミニトマト色づき今日の食卓へ 植木やす子 202011
かぶり付く冷しトマトの匂かな 六崎正善 末黒野 202011
恥じらいの色とか形とかトマト つじあきこ 202011
黄のトマトもう今熟れているところ つじあきこ 202011
日蝕の一日終わりトマトかな おーたえつこ 202011
じんかんの隔たりに摘むミニトマト 直江裕子 京鹿子 202011
生り年のトマト赤赤空晴れて 堺昌子 末黒野 202011
ミニトマトつまめば弾けシャツの上 横田敬子 202101
空仰ぎ捥ぎたてトマト丸齧り 能村研三 神鵜 202107
切れ味をそつと確かめトマト食ふ 横山さくら 春燈 202108
下駄履いて手の窪に摘むミニトマト 青谷小枝 やぶれ傘 202109
手に載せて翳してトマト買ふ少女 有賀昌子 やぶれ傘 202109
ベランダにTシャツ干されトマト熟れ 秋山信行 やぶれ傘 202109
捥ぎたての胡瓜とトマト賜りぬ 谷口摩耶 202109
トマトの香総身に沁みる脇芽かき 諸岡和子 202110
一日のはじまるトマト齧りけり 戸栗末廣 202112
伸びて伸びてなほ紅き実の秋トマト 種田利子 春燈 202201
児童画のごとき菜園ミニトマト 田中春江 末黒野 202204
長電話今日は主役のミニトマト 高木晶子 京鹿子 202208
トマトには塩が一番朝食に 土井ゆう子 風土 202209
小流れにトマトを冷やす茶店かな 廣瀬雅男 やぶれ傘 202209
雨傘で日除けをしたるトマトかな 白石正躬 やぶれ傘 202209
収穫はブルーベリーとミニトマト 谷口摩耶 202209
ミニトマト翡翠のいろの実をつづる 中根美保 風土 202210
暁のいろ染みごろのトマト剪る 内藤静 風土 202210
ぶつ切りのトマトのジビエシチューかな 沼崎千枝 末黒野 202211
玉のごと照り鈴なりのミニトマト 近藤知子 末黒野 202211
百のトマト百の朝日を浴びてをり 菊池ひろ子 202211
おべんとは母子の会話プチトマト 菊池ひろ子 202211
井戸端の桶にトマトがぽこぽこと 木村瑞枝 やぶれ傘 202212
太陽を全身に受けトマト捥ぐ 中川幸恵 202212
トマト切る為の包丁別にあり 稲畑廣太郎 ホトトギス 202307
昨夜星と語りし色のトマト捥ぐ 稲畑廣太郎 ホトトギス 202307
百のトマト百の朝日を浴びてをり 菊池ひろ子 202307
トマト →1

 

2023年8月14日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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