地 平     113句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
地平線まで吹き抜ける風五月 稲畑汀子 ホトトギス 199905
向日葵や地平線まで開墾し 富士原友 199910
白夜なる地平無音の風車かな 岩田沙悟浄 円虹 199910
磯波のさびしさ秋の地平かな 奥田節子 火星 199911
向日葵や空の青さの地平線 西村梼子 ぐろっけ 199911
地平線指し逃水を追うてゆく 金森教子 雨月 200009
サロベツ原野地平線まで花萱草 渡辺美知子 200009
地平までじやがいもの花真盛り 野澤あき 火星 200011
牧閉ぢぬ遠くなりたる地平線 島崎晃 遠嶺 200101
地平まで悲喜盛る器並べて秋 村上友子 海程 200101
地平線はくたくた向日葵は無数 鳥居真里子 船団 200102
木枯の果ての茫洋たる地平 伊藤玉枝 ホトトギス 200103
春潮が寄せて膨らむ地平線 栢森定男 あを 200104
犬橇レースゴールは遥か地平線 辛順子 円虹 200105
赤き日のはなるる地平初音あり 東芳子 酸漿 200106
聖五月グラスに透る地平線 佐藤康子 遠嶺 200108
地平まで続く起伏のチューリップ 児島倫子 ホトトギス 200108
地平線を跨いでをりぬ蛇の衣 坂本敏子 京鹿子 200110
地平線よりす異国の春の虹 加地芳女 雨月 200207
声冴えて地平に雲の溜まり出す 藤井勢津子 200208
金雀枝の散りはるかなる地平線 戸村よねこ 遠嶺 200208
えぞ萱草地平線まで黄の帯なす 千葉冴子 200209
地平線まで続きをりチューリップ 阿部悦子 酸漿 200211
夜明け前地平にかかる春の月 北嶋美都里 200307
岩桔梗宗谷より見る地平線 岩波ふみ子 雲の峰 200310
観覧車廻り地平は夏霞 若山実 雲の峰 200310
牛の眼に傾く地平夕焼けたり 岡田貞峰 馬醉木 200310
麦秋のロシアや地平線まで黄 堀田清江 雨月 200311
秋の声又ふりかへる地平線 三沢蘭 遠嶺 200312
残照を地平にとどめ秋没日 片山喜久子 雨月 200312
花杏地平の瘤の烽火台 松崎鉄之介 200406
地平まで鉄路真直や麦あらし 高瀬史 馬醉木 200409
野馬の眸に地平傾く寒夕焼 佐々木ひさこ 築港 200503
鳥曇地平浪立つ伊豆岬 三枝きぬ子 帆船 200505
地平線とり巻く葦の芽吹きかな 三関浩舟 栴檀 200506
耕して地平線を知らぬげに 豊田都峰 京鹿子 200506
地平までミレーの村の麦の秋 木暮剛平 万象 200509
大夕焼地平線より貨車の列 山崎祐子 万象 200509
じやがいもの花球面の地平線 湯浅夏以 遠嶺 200511
大根引く引いて近づく地平線 篠藤千佳子 200603
富士聖地平和の祈り雪になる 徳田正樹 河鹿 200603
雪煙あげて駿馬や地平線 遠野萌 200605
秋落暉鳥群れ飛べる地平線 山田六甲 六花 200610
地平まで帰燕の空の昨日今日 豊田都峰 京鹿子 200611
晩涼や地平近くにアンタレス 山下佳子 200611
いわし雲地平線まで続く道 森野俊子 遠嶺 200612
花アロエ砂の地平に夕日燃ゆ 市橋章子 ぐろっけ 200612
地平線の視野無限にて雲の峰 水野節子 雨月 200710
なだらかに地平線までラベンダー 柳澤道子 万象 200710
地平線消して野焼の広がれり 中村輝子 酸漿 200803
寒晴れや地平線まで透き通る 中島玉五郎 200803
ラベンダーの風が押しゆく地平線 青柳照葉 ぐろっけ 200806
地平線ギュギュッと締まる夏キャベツ 森理和 あを 200809
ひまはりは皆俯きて地平線 森理和 あを 200810
白服の君の腕がわが地平 小澤克己 遠嶺 200810
地平線に佐渡うっすらと冬日向 芝尚子 あを 200901
きりぎりす晩夏の地平炎え旺り 瀧春一 深林 200901
地平線赤く染め上げ冬日の出 筒井八重子 六花 200903
地平まで続く馬鈴薯掘つてをり 山内なつみ 万象 200911
曼珠沙華おもひは地平までの舞ひ 豊田都峰 京鹿子 200912
丘陵が地平線のやう冬夕焼 赤座典子 あを 201002
地平線引き伸ばしをり花菜畑 三木千代 201007
地平まで跳んでみたくて春帽子 山中志津子 京鹿子 201007
街いくつ失せたる地平燕来る 柳生千枝子 火星 201009
いわし雲地平線まで広がれり 中村輝子 酸漿 201011
夕暮や茅花流しの地平線 小川みゆき ホトトギス 201012
初日の出地平の木立掻@消えて 阿部ひろし 酸漿 201102
夜明けつつ地平の木立初日待つ 阿部ひろし 酸漿 201102
たんぽぽを行く地平を行くやうに 井上信子 201104
地平線に大木二本稲光 高橋泰子 201111
耶蘇邑の地平より湧く渡り鳥 山田ひさし 馬醉木 201111
稲穂波色のはみだす地平線 加藤峰子 201111
地平線越えて向日葵天にまで 山口ひろよ 201111
初飛行地平を丸く雲つつむ 中鉢弘一 万象選集 201205
地平まで広がる沃野麦青む 松村光典 やぶれ傘 201206
春の海半円描く地平線 水谷直子 京鹿子 201207
木枯の研ぐ完壁な地平線 福島茂 201302
地平線までもと踏青百歩まり 北川英子 201305
銀河落つ地平ひたすら闇を生む 豊田都峰 京鹿子 201310
沖晴れて来し紫陽花の地平線 吉田順子 201310
薯堀り機はるか地平の戦めく 土屋草子 ろんど 201312
麦踏や地平に低き山うねる 瀧春一 花石榴 201312
厄日過ぐ地平に近き星赤き 鷺山珀眉 京鹿子 201401
芋の芽や地平の先のオホーツク 中田禎子 201405
夏草や羊追はるる地平線 前田美恵子 201409
地平線果ての果てまで馬肥ゆる. 稲畑廣太郎 ホトトギス 201410
枇杷の実や段畑越しの地平線 元橋孝之 京鹿子 201410
みちのくは地平線まで青田なり 槇野あさ子 風土 201501
最後尾の渡り鳥飛ぶ地平線 福永尚子 ろんど 201503
地平線関東平野遠霞 稲畑汀子 ホトトギス 201503
あけぼのの朱色地平に春浅し 伴秋草 末黒野 201505
春耕の地平線から来る男 濱上こういち 201506
地平線少し歪めて芋を掘る 稲畑廣太郎 ホトトギス 201509
大連に行きたし秋の地平線 成宮紀代子 201510
風遊ぶ地平線まで蕎麦の花 神宮きよい 馬醉木 201511
赤とんぼ地平線まで馬塞つづく 山田春生 万象 201511
春田打ち終へて近づく地平線 稲畑汀子 ホトトギス 201603
地平線真つ赤に染めて冬入日 岡野ひろ子 201604
地平線に小石投げたる日永かな 寺田すず江 201606
地平へと消ゆるハーレー麦の秋 林昭太郎 201607
敬老会地平に湧きて入道雲 野沢しの武 風土 201701
分度器に地平線あり日脚伸ぶ 細川洋子 201704
道東の地平線まで耕され 是松三雄 末黒野 201709
地平まで菜の花いろの干拓地 北村梢 京鹿子 201801
麦の穂の風と語らふ地平線 瀬戸薫 風土 201808
野火奔る地平線まで見てはしる 伊藤希眸 京鹿子 201906
地平まですすきの銀波うねりをり 野木富貴 雨月 202001
未来てふ広き地平よ初日記 栗原公子 202003
麦秋や穂波の揺るる地平線 寺田すず江 202008
寒夕焼地平は白をもて応ふ 土井三乙 風土 202104
蕎麦の花地平線より白き風 山田正子 202205
地平線へ汽車は進めり春の水 篠田大佳 あを 202205
青き踏む地平線なる果までも 平居澪子 六花 202206

 

2015年4月22日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。

 
15/04/22