竹の秋 3     61句

そろりそろり始まりにけり竹の秋    伊万里梅城

竹秋  竹の春  竹の秋  竹の花

作品
作者
掲載誌
掲載年月
滝口寺に隣る祇王寺竹の秋 懸林喜代次 春燈 201605
少将の通ひし道や竹の秋 柳橋繁子 201606
竹の秋四万十川を舟ゆるり 荒井貞子 末黒野 201606
古井戸の蓋乾きをり竹の秋 根岸文夫 馬醉木 201607
腸に煩悩痛む竹の秋 根岸善行 風土 201607
窓低き寺の東司や竹の秋 松本三千夫 末黒野 201607
木もれ日の煌めく小径竹の秋 五十嵐富士子 末黒野 201607
竹の秋風エジソンの碑にやさし 岸洋子 201607
利休逝きて四百年や竹の秋 橋添やよひ 風土 201608
狸駆く御成街道竹の秋 大山春江 万象 201608
会釈に応ふ僧の合掌竹の秋 久保東海司 201609
見合ひ膳の蒔絵づくしや竹の秋 重田修 末黒野 201610
後の世は羅漢なるかも竹の秋 大山夏子 201612
竹の秋芙美子の机艶失せず 長谷川祥子 馬醉木 201705
鳥声や風のままなる竹の秋 堺昌子 末黒野 201705
ひと字は同姓ばかり竹の秋 能勢俊子 馬醉木 201707
洗濯物たためばぬくし竹の秋 荒井千佐代 201707
人麻呂も聞きし葉擦れや竹の秋 近藤紀子 201707
若きらの学ぶ接客竹の秋 甕秀麿 201707
庭に向く介護ベッドや竹の秋 豊谷ゆき江 春燈 201707
街道の旧家の由来竹の秋 高橋泰子 末黒野 201708
差し茅の屋根の継ぎはぎ竹の秋 奥田茶々 風土 201708
洗濯物たためばぬくし竹の秋 荒井千佐代 201707
猟師宿背に百幹の竹の秋 田勝子 万象 201708
高みへと舞ひ昇る鳶竹の秋 佐俣まさを 春燈 201708
竹籠に竹と軍手と竹の秋 おーたえつこ 201709
竹の秋鎮まりかへる陶の里 山田天 雨月 201708
配膳のしづかな起居竹の秋 柴田佐知子 201709
竹の秋きっちりかっちり靴の紐 中原幸子 船団 201802
風の抜け日矢の抜けゐる竹の秋 山口郁子 末黒野 201804
竹の秋向きさまざまな無縁仏 渡邊孝彦 やぶれ傘 201805
広辞苑の薄き埃や竹の秋 高木嘉久 201806
幸先よき茶柱立つや竹の秋 池谷鹿次 末黒野 201806
新人は割箸のごと竹の秋 網野月を 201807
海風の素通りをして竹の秋 嶋田一歩 ホトトギス 201809
終はりしと言ひ聞かすまで竹の秋 仲里奈央 201809
あごだしは故郷の味竹の秋 松尾龍之介 201809
宿坊に賜はる御薄竹の秋 徳田千鶴子 馬醉木 201811
止まらない思ひ出話し竹の秋 菊池和子 京鹿子 201901
辺りより風音立ちて竹の秋 稲畑汀子 ホトトギス 201904
呉線の窓の片がは竹の秋 住田千代子 六花 201906
鋭角に鳥の声飛ぶ竹の秋 山口登 末黒野 201906
若者の不在者投票竹の秋 鈴木石花 風土 201907
雨に来て寂光院の竹の秋 山森みちよ 風土 201907
公園にジープが停まる竹の秋 渡邊孝彦 やぶれ傘 201907
鐘楼の撞木くくられ竹の秋 菅野日出子 末黒野 201908
ふる里へ駆くる街道竹の秋 今村千年 末黒野 201908
隣家は川を隔てり竹の秋 根本公子 末黒野 201908
虚子遺墨拝してよりの竹の秋 大木さつき ホトトギス 201909
古寺の山はなだらか竹の秋 廣畑育子 六花 201908
胸突きのくらやみ坂や竹の秋 小林共代 風土 201909
炙りだす心もやうや竹の秋 柏原篤子 京鹿子 201909
雨の日の側溝詰まる竹の秋 萩原久代 やぶれ傘 201911
読みもせず捨つるチラシや竹の秋 武藤節子 やぶれ傘 201911
老後とは何時のことやろ竹の秋 稲畑廣太郎 ホトトギス 202004
おつさまの軽トラ駆ける竹の秋 辻響子 202006
木曾谷は竹の秋なり風の湧く 小河原清江 梛の木 202007
堂裏につづく小道や竹の秋 木村梨花 春燈 202007
旧川といふ沼に出て竹の秋 村田武 やぶれ傘 202007
籠編んで自給自足や竹の秋 磯部時枝 京鹿子 202008
唐鋤四丁の研ぎを預かる竹の秋 中里よし子 京鹿子 202008
行きずりの枢車見送り竹の秋 岩上行雄 末黒野 202009
痛きほど乾く仏飯竹の秋 柴田佐知子 202010
陵の小さき手水や竹の秋 松田明子 202010
永田町のとある公邸竹の秋 石田康明 春燈 202106
揺るる日々焦り時々竹の秋 赤座典子 あを 202106
立錐の余地なく育ち竹の秋 菅野日出子 末黒野 202107
過齢てふ草書くらしの竹の秋 植村蘇星 京鹿子 202107
陽が上がり屋敷の森に竹の秋 石原健二 やぶれ傘 202108
風そよぐ嵯峨の細道竹の秋 今村千年 末黒野 202108
城跡の坂は下りに竹の秋 笹村政子 六花 202205
人ごゑの突き抜けてゆく竹の秋 増成栗人 202206
アルバムは亡き人ばかり竹の秋 栗原完爾 春燈 202207
切通しの空の狭しよ竹の秋 野口希代志 やぶれ傘 202210
竹の秋見上ぐる先の大方丈 針谷忠郎 202210
禅寺の明き一郭竹の秋 小原紀子 末黒野 202212
竹の秋→ 1      

2023年4月9日 作成

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