睡 蓮 4     89句

睡蓮に鳰の尻餠いくたびも   川端茅舍   定本川端茅舍句集

睡蓮  未草

作品
作者
掲載誌
掲載年月
睡蓮も抱つこのややも眠くなる 河野美奇 ホトトギス 201612
ダリを見しまなこの疲れ白睡蓮 江見悦子 万象 201612
睡蓮は池のどこかを開けてゐる 大坪景章 椿垣 201612
睡蓮や音なく落ちる砂時計 亀井福恵 京鹿子 201701
睡蓮の雨滴小さな天を張る 峰崎成規 201701
睡蓮の大日向とはなりにけり 竹下陶子 ホトトギス 201702
睡蓮に午後の日差の遠ざかる 稲畑廣太郎 ホトトギス 201707
睡蓮も姫逃池の化身かと 稲畑汀子 ホトトギス 201707
睡蓮の閉ぢる時間の帰路となる 稲畑汀子 ホトトギス 201707
佇めば睡蓮咲いてくれにけり 稲畑汀子 ホトトギス 201707
ひらききるまでの睡蓮との対峙 藤原照子 201708
睡蓮を掻き分け若き鯉一尾 小倉純 末黒野 201708
睡蓮や遥に思ふモネの午後 藤波松山 京鹿子 201709
三百の睡蓮の空ありにけり 雨村敏子 201709
睡蓮に真昼の影のなかりけり 雨村敏子 201709
ふつくらと池を覆ひし白睡蓮 大山春江 万象 201709
睡蓮の白を尽くして観世音 浜福惠 風土 201709
人寄り来黄花ばかりの睡蓮に 岡田史女 末黒野 201709
睡蓮の花浮き上がる日の出前 中江月鈴子 201709
睡蓮咲く浮葉びっしり日を返す 中江月鈴子 201709
睡蓮の咲きて天地の境とす 高木晶子 京鹿子 201710
夕されば睡蓮の白極まりぬ 芝宮留美子 万象 201710
睡蓮の葉をすべりゐる白蛇かな 永田万年青 六花 201710
大池を占むる睡蓮黄の眩し 加藤静江 末黒野 201710
睡蓮や天使栖むかに花ひらく 加藤タミ 末黒野 201710
讃美歌のごと睡蓮の開きけり 岩岡中正 ホトトギス 201711
木の橋の池の睡蓮空真青 前原マチ 末黒野 201711
睡蓮や池の深まるひとところ 松尾龍之介 201801
睡蓮の雨筋ひかる一宇かな 高橋たか子 馬醉木 201808
観音堂開き睡蓮目覚めよき 塩貝朱千 京鹿子 201808
睡蓮の花打つ尾鰭龍譚寺 伊藤希眸 京鹿子 201808
池真中陣取るごとく睡蓮咲く 安部和子 雨月 201808
法起寺の優雅な塔や睡蓮咲き 城戸ひろみ 雨月 201808
湧水にゆらりゆらりと睡蓮花 安部和子 雨月 201809
睡蓮のうつろふ色や閉づる夢 藤田美耶子 201809
睡蓮に及びてゐたる秋旱 山田六甲 六花 201809
睡蓮の池にとろとろ青味泥 たかはしすなお 201809
睡蓮のはばかりながら浪漫派 鷺山珀眉 京鹿子 201810
睡蓮の篠突く雨に花たたむ 播磨武子 雨月 201810
睡蓮のあつめて白き風ばかり 雨宮桂子 風土 201810
睡蓮の花大池の静けさに 土江比露 春燈 201810
黄ばかりの睡蓮分くる鯉の口 福澤聡子 末黒野 201810
睡蓮や水の平らに心字池 亀井福恵 京鹿子 201811
睡蓮を数ふ一からまた数ふ 田岡千章 201812
睡蓮の池の余白に天の青 小笠原妙子 201904
睡蓮の水面に朽ちて風光る 森なほ子 あを 201904
睡蓮の葉の裏返りたる悲鳴 田尻勝子 六花 201908
睡蓮の隙間の水の昏さかな 伊藤由良 末黒野 201909
睡蓮の水面にありし日の欠片 荒川心星 201910
モネの大睡蓮梅雨の蝶凭る 笹村ルル 201910
睡蓮の池の底より日暮れ来る 神谷さうび 末黒野 201910
水鏡して睡蓮の黄の眩し 神谷さうび 末黒野 201910
鉢の水満ちて睡蓮首擡げ 上月智子 末黒野 201910
睡蓮の色際立ちてビオトープ 友田悠子 末黒野 201910
白雲の七重睡蓮ねむきころ 塩貝朱千 京鹿子 201910
天領の睡蓮なれば姫振りに 亀井福恵 京鹿子 201910
睡蓮を殖やし永住帰国かな 大内幸子 六花 201910
河骨と睡蓮そして蓮咲けり 須賀敏子 あを 201910
睡蓮に雨の輪見えて雨を見ず 藤岡紫水 京鹿子 201911
睡蓮の離れ離れの白さかな 赤川誓城 ホトトギス 202001
睡蓮のまだ咲いてゐる秋の水 森なほ子 あを 201912
睡蓮や塵さへ近付けぬ白さ 山田正子 202002
睡蓮の水目覚めれば色目覚め 稲畑廣太郎 ホトトギス 202005
エンドロールあの睡蓮は咲くだろうか 井上菜摘子 京鹿子 202008
睡蓮の精にまみえん膝を折る 南うみを 風土 202009
睡蓮のほのかな香り雨の降る 秋川泉 あを 202009
棚ぐもり睡蓮うなじ見せて咲き 升田ヤス子 六花 202010
睡蓮をつないで深き水の闇 住田千代子 六花 202010
睡蓮の底よりあぶく二つ三つ 江見巌 六花 202011
睡蓮を平らな風の吹くことよ 小原芙美子 風土 202011
睡蓮や風に葉裏の褐色に 永田万年青 六花 202012
睡蓮の咲いて列車の通る刻 岡村尚子 202101
睡蓮の蘂の黄色や太鼓橋 道端齊 202108
睡蓮の六花の布石風まかせ 鳥居公子 202109
大甕に睡蓮咲けり源氏寺 笹村政子 六花 202109
睡蓮の池を支配す牛蛙 森高武 風土 202109
睡蓮のひかり畳みて眠りけり 七種年男 202110
白睡蓮水の濁りを寄せつけず 中野あぐり 春燈 202110
睡蓮や人影のなく日の暮るる 平沢恵子 春燈 202110
睡蓮に平らな水のゆきわたる 原友子 202112
睡蓮のどこも濡らさず咲きにけり 原友子 202112
水底の睡蓮の根に力あり 秋川泉 あを 202208
睡蓮のひらきつつ白ひろげつつ 南うみを 風土 202209
奥御殿跡の睡蓮ひめの色 山田六甲 六花 202206
睡蓮やぽつと出でたるひとり言 笹村政子 六花 202209
睡蓮の時に紅色ありにけり 永田万年青 六花 202209
睡蓮のひよつこり覗く朝の沼 草場つくし 六花 202210
睡蓮や水面にしるす風の影 石原孝人 京鹿子 202210
睡蓮の葉蔭にありぬ池の黙 大川暉美 末黒野 202211
飛行機が睡蓮の池眺め行く 佐藤竹僊 あを 202211
睡蓮→ 1

 

2017年6月5日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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17/08/01 2017年8月1日 2017年8月1日