秋の嶺     41句

秋の山  秋の峰  秋の嶺

作品
作者
掲載誌
掲載年月
秋嶺やこゑなき浜に夫憶ふ 穴澤光江 花菜風 199907
秋嶺や雲水の法螺透き通る 迫谷富子 いろり 199911
藤村の遺稿に出合ふ嶺の秋 遠藤和彦 遠嶺 200011
秋嶺や母の母にも母がいる 稲用飛燕 船団 200110
秋嶺の湖あざやかに夢航跡 小澤克己 遠嶺 200111
秋嶺の小さき雲なん放ち鯉 黒田咲子 200201
秋嶺の七彩あつめ信濃川 千田敬 200201
道なほも極めつくせと嶺の秋 小澤克己 遠嶺 200210
新秋の嶺々いとほしむ旅つづく 大谷茂 遠嶺 200211

 祝・「遠嶺」

秋麗の嶺へ一書をかかげけり

小澤克己 遠嶺 200212
秋嶺へ退りつつ鍬使ひけり 生田恵美子 風土 200212
牛の尾の大きく振られ秋の嶺 邑橋淑子 遠嶺 200302
秋嶺や名もなき川に浸す足 加藤峰子 200311
白襷掛けて秋嶺に入りにけり 黒田咲子 200312
四万十川(しまんと)の命の連鎖秋の嶺々 山田富朗 遠嶺 200412
青空といふ語のありし秋の嶺 土屋酔月 火星 200412
秋天に嶺々稜線を正しけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200509
秋嶺行く光る白点あれが吾子 田所節子 涼しき嵩 200511
秋嶺ゆく光る白点あれが吾子 田所節子 200601
今朝秋の嶺すつきりと稜立てり 小澤克己 遠嶺 200611
ひんがしの嶺々までも秋夕焼 大橋敦子 雨月 200612
秋晴や嶺の高きに日を残し 大井彌雨 雨月 200612
湖に影映しけり秋の嶺 鈴木久香 遠嶺 200711
胸に置くしるべ新たに秋の嶺 堀本祐子 遠嶺 200801
秋嶺といふさびしさに日当れる 木内憲子 200802
秋嶺を越え亡命の一家族 小澤克己 遠嶺 200811
トランペットの音の秋嶺に谺せり 大橋晄 雨月 200812

 「青嶺」祝

秋嶺の秀麗といふほかはなし

鷹羽狩行 200911
新秋の嶺へ主宰の心意気 今井松子 遠嶺 200912
安曇野の秋嶺のぞみテイータイム 井口淳子 201012
秋嶺の威の冠さるる花頭窓 安武晨子 201301
秋嶺へ塞ぎの虫を放ちけり 林範昭 火星 201311
窓よりの見做れた景色秋の嶺 田島昭久 かさね 201311
パラグライダーの渡る影濃し秋の嶺 鈴木照子 201412
月蝕に居合はす今日や秋の嶺 北郷和顔 末黒野 201502
秋嶺に真一文字の雲の影 赤座典子 あを 201612

 長女へ

秋嶺や着る日未だし婚衣裳

永井惠子 春燈 201801
秋嶺を仰ぎ望みを膨らます 岩月優美子 201911
秋嶺のどこかに夫の忘れ物 平居澪子 六花 202002
秋嶺を統べて城下の気韻かな 能村研三 202201
秋嶺を分かつ浮き雲白い帯 七郎衛門吉保 あを 202210

 

2023年11月3日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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