春 潮 3       145句

美しき春潮の航一時間    高野素十   野花集

春の潮  春潮

作品
作者
掲載誌
掲載年月
のただひたひたと祈りの白 石田康明 春燈 201505
春潮のひかりに包む握り飯 服部早苗 201505
春潮を従へてをり野球場 椿和枝 201505
春潮や殻の貼りつく澪標 松本文一郎 六花 201505
春潮や穀の張りつく澪標 松本文一郎 六花 201505
春潮と思へぬ怒濤伊豆の海 福岡かがり 雨月 201506
春潮や地球みごもり胎動す 有松洋子 201507
春潮の川上るとき生臭し 和田紀夫 201507
春潮に飛行機雲の降りてくる 赤座典子 あを 201507
神橋として春潮を渡しをり 橋本くに彦 ホトトギス 201509

 「かずさホトトギス会」五百五十号記念句会

祝ぎ心とは春潮の高さにも

稲畑廣太郎 ホトトギス 201604
春潮や港へ急ぐ大漁旗 園田惠子 末黒野 201604
春潮のこの風が好き花時計 廣瀬克子 春燈 201605
春潮のリズムにつづく眠りかな 橋本順子 201606
春潮のぶ厚きうねり外房線 久染康子 201606
春潮の香り持ち来て市が立つ 齊藤實 201606
春潮に荒縄からむ小糠雨 加藤峰子 201606
春潮に竜馬の声や桂浜 荒井貞子 末黒野 201606
春潮のうねり寄せくる湯舟真夜 近藤紀子 201608
春潮の立ちては波のくづれけり 藤生不二男 六花 201705
春潮のふくれ来ボート遭難碑 松本三千夫 末黒野 201707
春潮に投げたる錨群かもめ 斉藤マキ子 末黒野 201707
春潮やぽつんと残る見張台 岡井マスミ 末黒野 201707
春潮に銀の水脈曳く観光船 涌羅由美 ホトトギス 201707
運の石逸れて春潮喜ばす 能村研三 201804
登四郎兜太往ぬなり春潮鳴りやまず 内山花葉 201805
春潮の渦巻き黒く座喜味城 眞田忠雄 やぶれ傘 201806
春潮や今は礁の和歌江島 加藤静江 末黒野 201806
春潮も時流も流れ変へにけり 高橋将夫 201807
春潮の鳥居へ散歩厳島 荒井貞子 末黒野 201904
岬端を奔る春潮夕あかね 石本秋翠 馬醉木 201905
春潮の隅田を下る伝馬船 中澤弘 春燈 201905
春潮の波音とほし真砂女の忌 山下健治 春燈 201906
春潮も聞くや伊玖磨のメロディーを 及川照子 末黒野 201907
春潮の波裏描く伊八かな 能村研三 202004
春潮や船軋みたる船溜り 森清堯 末黒野 202005
春潮の洗ふ岬や鳶の笛 大川暉美 末黒野 202006
春潮へ路曲がりゆく漁師町 小河原清江 梛の木 202007
コロナ禍や春潮の渦奥深く 磯野青之里 六花 202007
春潮や大師のをはす坐禅石 小林共代 風土 202104
春潮の渚に佇ちと妻癒える 田中臥石 末黒野 202105
春潮や鴎は低く鳶高く 伊藤美緒 末黒野 202105
海鳥の騒ぐ春潮離岸流 伊藤鴉 末黒野 202108
春潮に夕日あつめし舟溜 小林共代 風土 202204
春潮やとほき異国に戦の火 安立公彦 春燈 202205
春潮の浮桟橋の軋みかな 石黒興平 末黒野 202205
春潮の押し寄す長谷の観世音 雨宮桂子 風土 202205
春潮の遠く大島かくれけり 目崎聖子 風土 202206
春潮や望郷の眼の細くなる 梅原ひろし 京鹿子 202206
春潮→ 1      

 

 

2023年4月22日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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