春 愁 7     114句

けふも富士見えず春愁とは云はめ   西山葉子   暖流

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
春愁や鏃で刻む辞世の句 藤見佳楠子 201105 如意輪堂
春愁やをんなは泣きしあと笑ふ 近藤公子 201105
春愁やめくりためらふ月暦 小張昭一 春燈 201105
春愁や笑まふをみなの糸切歯 藤原若菜 春燈 201105
春愁の一音使はれぬピアノ 古屋元 201105
春愁の薄疵つきしピアノ弾く 水谷靖 雨月 201105
春愁や夜の時計が十二打ち 坂上香菜 201106
春愁や払ひて軽き海の砂 丹羽啓子 馬醉木 201106
春愁の頬をつつめる掌 小山繁子 春燈 201106
春愁や空はいつもの色ひろげ 西岡啓子 春燈 201106 東日本大震災
春愁のかほ映りゐるピアノかな 浅木ノヱ 春燈 201106
春愁や人形展の昭和の子 松山直美 火星 201106
春愁の鏡の中の過去未来 岩月優美子 201106
春愁など贅沢なにも失はず 北川英子 201106
夕ごころあり春愁の坂くだり 辻美奈子 201106
芥川以後春愁のとめどなし 秋葉雅治 201106 田端文士村
春愁や泪かすかに魚拓の目 清海信子 末黒野 201106
花活けて春愁壺に封じけり 乙坂きみ子 末黒野 201106
みほとけも春愁ならむ伏目勝ち 池内結 ろんど 201106
春愁のこの日結婚記念の日 井上幸子 酸漿 201106
春愁や日日自粛祈るのみ 長崎桂子 あを 201106
春愁やありし日の友父母のこと 西田史郎 201107
春愁や人智及ばぬことあまた 大島みよし 201107
別れの掌あげて春愁濃くしたり 千坂美津恵 201107
春愁や故無く返す砂時計 内田梢 末黒野 201107
波跡に春愁の歩を重ねけり 小嶋恵美 春燈 201107
改行のやうに春愁つき離す 安居正浩 201107
春愁や小石ひとつに足とられ 荒井千瑳子 201107
春愁や黒猫を抱く夢二の絵 藤岡紫水 京鹿子 201107
春愁の笑みし埴輪の出土かな 金田けいし ろんど 201107
春愁の指鍵盤にふれてみる 柳生千枝子 火星 201107
春愁や何にぎりしめ生まれきしか 近藤喜子 201107
お互ひに春愁を口には出さず 今井千鶴子 ホトトギス 201108
春愁や祈るかたちのにぎり飯 金田けいし ろんど 201108
髪切つて春愁少し軽くせり 大橋伊佐子 末黒野 201108
春愁や弔問の髯 剃らず出づ 野沢しの武 風土 201109
春愁や焦げつく前の蜜の艶 コ田千鶴子 花の翼 201111
春愁や一時帰国は取り止めに  小川龍雄 ホトトギス 201112
春愁を知らぬ男とゐる疲れ 岡崎伸 201201
春愁や父母恋しさに夜爪切り 紀川和子 うらら 201202
吊すものなき春愁の自在鉤 石原梗女 末黒野句集 201203
春愁や窓辺の椅子のやや固き 川名-絢子 末黒野句集 201203
クリオネの春愁きざす浮き沈み 田中芳夫 201204
春愁や浅井長政自刃の地 坂上香菜 201205 小谷城
春愁や津波恐怖の北斎画 北尾章郎 201205
春愁や若き日の服着ては脱ぎ 川村清子 馬醉木 201205
春愁や琥珀色濃き薬用酒 神田恵琳 春燈 201205
春愁や白の空間なすすべなし 川崎雅子 春燈 201205
春愁や日の筋見ゆる湖の底 池田光子 201205
春愁の身をはねかへす椅子のバネ 丸山佳子 京鹿子 201205
大川に流そ懈怠も春愁も 千田百里 201205
握り締めたる春愁のもろ拳 遠藤真砂明 201205
春愁のまた鉢植を増やしける 辻直美 201205
春愁や出過ぎて折れしシャープの芯 渡部節郎 201205
旅に出てまた春愁のはじまれり 代田青鳥 風土 201205
春愁を嬰のまなこに覗かるる 五十嵐紀子 201205
「深夜便」の童謡春愁ほのかなり 船越和香 馬醉木 201206
春愁のピノキオの鼻戸隠山とがくし 中島陽華 201206
春愁の出口探しの航空券 北川英子 201206
春愁や明日香壁画の女人どち 大沢美智子 201206
春愁やモディリアーニの目の中に 杉本薬王子 風土 201206 大原美術館
感性も枯れ春愁もなかりけり 波田美智子 火星 201206
春愁や空を游げる象の鼻 安斎久英 末黒野 201206
春愁や亀の欠伸を見てしまふ 岩崎スミ子 末黒野 201206
春愁や白紙のやうな一日過ぐ 相良牧人 201207
春愁にゆるむことなき弓の弦 高橋将夫 201207
春愁やさつと隠せし亀の首 大島翠木 201207
春愁や人の体は水と塩 近藤喜子 201207
春愁や三面鏡に顔三つ 菅谷たけし 201207
春愁のまぬがれがたく老いてをり 内山花葉 201207
春愁や戸板を叩く風の神 安田一郎 京鹿子 201207
春愁や吾を支ふるが関の山 佐藤弘香 ろんど 201207
口数の減つて春愁気取らるる 川上久美 ろんど 201207
春愁や歳時記繰りて一日終ゆ 佐瀬晶子 ろんど 201207
春愁や寅さん像の旅鞄 川井秀夫 ろんど 201207 柴又帝釈天
春愁の眼鏡を替へぬ口紅も 平居澪子 六花 201207
アイロンをかけて春愁平らにす 大森春子 201208
春愁や伝言メモは仮名ばかり 和泉道草 末黒野 201208
春愁の種は何色あさぎ色 鳥居美智子 ろんど 201208
春愁の尽きたる夜の濃茶かな 井上信子 201208
春愁や健脚の姉うらやみて 滝川あい子 雨月 201208
春愁やゲーテの道を影踏みて 後藤桂子 万象 201208
春愁や角の揃はぬ千羽鶴 山田佳乃 ホトトギス 201209
引く波に春愁の足掴まるる 千田百里 201303
春愁や撫でたるのみの百度石 柴田佐知子 201304
春愁やいつしか鶴を折つてをり 中田みなみ 201304
上野発てふ春愁の一事かな 井上信子 201305
春愁やギブスの中のわがかひな 笠井敦子 201305
春愁やアラビア文字の我が名前 門伝史会 風土 201305
春愁がメールに添付されて来る 高橋将夫 201305
春愁や練習室の壁かがみ 能村研三 201305
春愁や詩もパン生地も寝かせ置き 千田百里 201305
春愁や鍵のことりとかかる音 鈴木良戈 201305
春愁や古き背広を捨て切れず 吉田宏之 201306
春愁や伝言入れず受話器置く 小柳千美子 かさね 201306
春愁を描くかに白かさねをり 楠原幹子 201306
春愁のマナーモードの震へかな 宮内とし子 201306
春愁や筆圧残るメモ用紙 佐野ときは 201306
ユトリロの白に春愁深めをり 塙誠一郎 201306
春愁や開けてはならぬ箱のあり 近藤喜子 201306
豹柄を着て春愁に抗へる 戸田春月 火星 201306
春愁や独り守る日の昼餉どき 四條進 201306
椅子のきしみて春愁のはじまりぬ 福永尚子 ろんど 201306
春愁や鉛筆の芯また折れて 松本三千夫 末黒野 201306
春愁やひとり地球儀回しをり 加藤八重子 末黒野 201306
春愁を椅子の堅さに重ねをり 柿本麗子 千の祈り 201307
春愁やほんのり甘いオブラート 荒木治代 ぐろっけ 201307
向き合うて違ふ春愁ハーブティー 長谷川翠 馬醉木 201307
春愁や笑殺せんと思ひしに 竹内弘子 あを 201308
春愁の小指の傷に生まれけり 河野美奇 ホトトギス 201310
春愁やテレビドラマの三鬼に逢ふ 瀧春一 花石榴 201312
春愁やものの壊れるときは不意 瀧春一 花石榴 201312
握るほどすり抜ける砂春愁 吉田政江 201401
春愁の日ぐれピエロの見え隠れ 本郷公子 京鹿子 201401 春愁 →1

 

2020年3月9日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。