笹 鳴 2    75句

笹鳴に逢ひたき人のあるにはある    三橋鷹女

笹鳴  笹子

作品
作者
掲載誌
掲載年月
笹鳴に肩上げの針休めけり 蘭定かず子 火星 201502
笹鳴や百本鳥居くぐり抜け 萩庭一幹 馬醉木 201503
笹鳴や伎芸天女に燭ひとつ 山田春生 万象 201503
笹鳴きのはたと止みたる虚空かな 山内洋光 201503
笹鳴や爪先立ぢて破璃戸拭く 杉本綾 201503
笹鳴や一隅囲ふ斎縄 竹内久子 京鹿子 201504
笹鳴やあなたはいつも二人稱 鳥居美智子 ろんど 201504
笹鳴きや不法投棄の藪の中 久保村淑子 万象 201504
かそけくも笹鳴うつる土帝君(とうていくん) 比嘉半升 万象 201504
神宮の森の稲荷社笹鳴ける 磯野しをり 雨月 201504
笹鳴きのひと声ごとに近づき来 藤生不二男 六花 201504
笹鳴きのひと声ごとに近づき来 藤生不二男 六花 201504
笹鳴を礁へ落す崎の端(はな) 西川みほ 末黒野 201505
笹鳴きのけふ強くある日差しかな 篠田純子 あを 201505
笹鳴きに大きくなりし耳ふたつ 福永尚子 ろんど 201505
笹鳴や幣新しき天満宮 園田惠子 末黒野 201506
笹鳴や木椅子朽ちるに少し間が 湯橋喜美 201512
参道をひとつ外れて笹鳴ける コ田千鶴子 馬醉木 201601
笹鳴や正子の住みし武相荘 遠藤逍遙子 風土 201602
笹鳴きのほら聞こえると告げらるる 都留百太郎 末黒野 201602
笹鳴やくまなく濡れし臼と杵 伊藤通明 201603
笹鳴や背に日差し受け庭仕事 山内碧 201603
笹鳴きの和気を辿りて神の丘 松本鷹根 京鹿子 201603
笹鳴きのあたり幾度も覗きけり 小山陽子 やぶれ傘 201603
笹鳴や幾代を継げる声ならむ 小川玉泉 末黒野 201603
笹鳴や味噌大樽の箍ゆるび 堤京子 馬醉木 201604
笹鳴の離ればなれに日暮れけり 松田泰子 末黒野 201604
笹鳴きに歩みとどめぬ里の道 山口登 末黒野 201604
笹鳴や刻字うするる力石 小林昌子 馬醉木 201605
笹鳴に話の腰を折られけり 加藤季代 万象 201606
その中に笹鳴加へ鳥語降る 稲畑廣太郎 ホトトギス 201611
笹鳴つて子規の墓前や秋澄める 内藤静 風土 201612
笹鳴きはどぶ川沿ひの竹藪に 大崎紀夫 やぶれ傘 201701
笹鳴やいろ深めける巴淵 服部鹿頭矢 馬醉木 201703
待合に座せば笹鳴きしきりなる 佐藤貞子 雨月 201703

上総路や笹鳴君を送るかに

安立公彦 春燈 201704
笹鳴や父母も生家もなき山河 山田春生 万象 201704
笹鳴や凛と静もる竹林 平井改子 風土 201704
笹鳴や斉王の宮訪ね来て 堀田清江 雨月 201704
笹鳴きの風に乗り来る佳き日かな 岩田洋子 201705
笹鳴きや都幾川沿ひに館跡 瀬島洒望 やぶれ傘 201705
笹鳴や濡れてにほへる竹柄杓 原友子 201705
笹鳴や土橋を過ぎて石橋へ 井上和子 201706
抱けばすぐ寝息となる子笹鳴ける 黒滝志麻子 末黒野 201802
笹鳴きのしきりや天皇誕生日 岡田史女 末黒野 201803
笹鳴きや小店に求む書画の額 柿沼盟子 風土 201803
笹鳴やゆつくり巡る尼五山 木村傘休 春燈 201804
笹鳴きや福耳へ紅とどめける 阪倉孝子 201805
竹林に入れば笹鳴かと思ふ 佐藤花木 雨月 201806
笹鳴や谷水細く手を浄む 菊池和子 京鹿子 201901
笹鳴や仏あつまる恐山 くどうひろこ 201901
笹鳴や茶柱といふ験かつぎ 菊池和子 京鹿子 201901
笹鳴や夕日とどむる磨崖仏 森清堯 末黒野 201902
笹鳴や留守寺を守るおかめ塚 和田照海 京鹿子 201902
笹鳴の移りし方へ眼をやりぬ 藤生不二男 六花 201902
笹鳴を聴きつつ歩く森の径 谷口摩耶 201903
里山のふもと笹鳴くつづけざま 外山生子 末黒野 201903
笹鳴や下枝移りの繁の濃し 鈴鹿呂仁 京鹿子 201903
笹鳴きを聞いた事すら秘密めく 大日向幸江 あを 201904
笹鳴や君聞き我に聞こえざり 志方章子 六花 201904
巨福呂の崖に笹鳴き時頼忌 阿部重夫 末黒野 201904
百選の水を掬へば笹鳴けり 黒滝志麻子 末黒野 201904
笹鳴きや寝墓と呼べど石二つ 荒井千佐代 201904
笹鳴きの藪へ目を遣る郵便夫 田中臥石 末黒野 201906
笹鳴や山の産声聴くごとく 涌羅由美 ホトトギス 201906
笹鳴や道半ばてふ神父の碑 小林昌子 馬醉木 202002
笹鳴や実朝政子の墓どころ 落合絹代 雨月 202002
笹鳴や去来の墓に新塔婆 浅田光代 風土 202002
荷風旧居笹鳴影を散らし去る 安立公彦 京鹿子 202002
笹鳴やこころに重き一書伏せ 小倉征子 202002
笹鳴を追うて山宿一人発つ 渡たみ 馬醉木 202002
笹鳴きを聞かむ歩幅を縮ませて 住田千代子 六花 202004
笹鳴やひとり遅れて墓を辞す 田中佐知子 風土 202004
笹鳴や間口の小さき版木庫 山浦紀子 春燈 202004
笹鳴を聞く図書館の駐車場 山本久枝 やぶれ傘 202007
笹鳴 →1

 

2021年1月29日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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