さるすべり     152句

さるすべり寺中おほかた見えにけり   太祇   題林集

百日紅  さるすべり

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
武蔵野は何から暮れるさるすべり
丸山海道
京鹿子
199811
さるすべりわたくし時間をゆらします
神田夏果
海程
199812
母の忌や白さるすべり壺に挿し
鈴木ゆき子
風土
199910
さるすべり長き日月始まれり
柳生千枝子
火星
199910
金平糖白さるすべりこぼれける
山本英津子
199911
笑勝ちにていたうもの云ふさるすべり
中島陽華
199911
云えぬこといろいろ溜めてさるすべり
保坂加津夫
いろり
199910
さるすべり身ぬちの叫び晒しけり
小宮山勇
遠嶺
199911
さるすべりこの世まがごと罪穢れ
柴田いさを
船団
199912
夕映えのキャラメル色のさるすべり
中林明美
ヒッポ千番地
200003
さるすべりの幹のねぢれも三鬼の忌
椎名書子
200006
修行僧のてりと音なくさるすべり
阿辺一葉
海程
200009
さるすべり流言飛語として彼女
村上友子
海程
200009
西空の俄に暗しさるすべり
渋谷ひろ子
酸漿
200010
幼らの留守いく日ぞさるすべり
渋谷ひろ子
酸漿
200010
霊園にをんなの消ゆるさるすべり
神蔵器
風土
200010
さるすべりわが来し方と共にあり
小林巳禮
酸漿
200011
老残の夢なしとせずさるすべり
守屋井蛙
酸漿
200011
庭石にぬくもり残るさるすべり
笠原フミ
酸漿
200011
父酔えりさるすべりの花空々
高椿たねを
海程
200012
目ん玉の映る薄粥さるすべり
柳生正名
海程
200012
みんな見てをり六月のさるすべり
城孝子
火星
200109
こんもりと白さるすべり夜明けたり
阿部ひろし
酸漿
200109
さるすべり仰ぐやその家去りがたく
山田六甲
六花
200109
閼伽桶の斜めに積まるさるすべり
山口啓介
百鳥
200111
さるすべりさるがすべったとこみたい
関口千夏
あを
200110
白さるすべり最後に嫁いだ友でした
室田洋子
海程
200112
さるすべり屋敷の中に門があり
植松美根子
200111
珍事まつ白さるすべり白夜かな
桐木榮子
船団
200201
フラミンゴの零れるようにさるすべり
松山順子
船団
200202
死んでもう十年経つかさるすべり
和田悟朗
船団
200202
咲き乱るさるすべりの下鹿ぞ鳴く
関口ゆき
あを
200208
百日の紅一日目さるすべり
林翔
200209
さるすべり帚で水を掃き移す
佐藤喜孝
あを
200209
さるすべり百一日目の祷りかな
宇都宮滴水
京鹿子
200210
さるすべり白きわまりて海に咲く
松原仲子
200210
百日の初めは一花さるすべり
藤井晴子
200210
終はりし道の標べや白いさるすべり
直江裕子
京鹿子
200211
づけづけと白さるすべりには言へぬ
井上菜摘子
京鹿子
200212
情念の色に咲き終ふさるすべり
藤井晴子
200212
六十路あといくとせ秋のさるすべり
坂本京子
200212
さるすべり四十の詩は身をもつて
岸風三樓
200308
千日の沙汰なき侭にさるすべり
宇都宮滴水
京鹿子
200310
山寺の重き扉やさるすべり
北原瑞枝
遠嶺
200311
見るでなく見てゐる冬のさるすべり
加藤富美子
200312
朝月や白さるすべり咲きあふれ
阿部ひろし
酸漿
200409
石橋の奇数や白きさるすべり
長村雄作
栴檀
200410
さるすべり猛暑の中に空をつく
佐藤俊雄
帆船
200410
渡船にて運ぶ柩やさるすべり
荒井千佐代
200410
さるすべり金平糖をとばしけり
竹内弘子
あを
200409
さるすべり訪問販売寄らず過ぐ
竹内弘子
あを
200410
方位除けときに信じてさるすべり
堀内一郎
あを
200411
さるすべりの実が枯れ長きながき坂
土肥屯蕪里
雲の峰
200501
さるすべりぴろろぴろろと胃のもたれ
坂本敏子
京鹿子
200501
ほんたうへ零れつぐ白さるすべり
井上菜摘子
京鹿子
200501
永観堂の正面左さるすべり
鈴木榮子
春燈
200508
マンションの並ぶ故郷さるすべり
中村輝子
酸漿
200509
白さるすべり塀の上より顔を出す
岡村容子
築港
200510
白日下しろさるすべり溢れ咲く
阿部ひろし
酸漿
200511
境内へ入ればさるすべりさるすべり
三井孝子
六花
200511
山門を仰ぐ紅白さるすべり
松本和代
築港
200511
さるすべり紅く百日はじまれり
佐渡谷秀一
春燈
200610
晩鐘や白さるすべり庫裏の陰
水原春郎
馬醉木
200611
大粒の雨降り出すさるすべり
島崎勇作
酸漿
200611
躍りつつ白さるすべり天に咲く
永田二三子
酸漿
200612
病みがちな齢や秋のさるすべり
生方ふよう
200612
山門の白さるすべり揺れやまず
富岡三枝子
200701
さるすべりより一片の雲流れ
斎藤ふき
200702
紅仄と故人遺愛のさるすべり
小山梧雨
200703
さるすべり鳶は雲間に消えゆけり
上原重一
200709
さるすべり明治のままの小学校
大塚のぼる
火星
200709
パラノイア白さるすべりの空傷む
水野恒彦
200710
さるすべりわが血たぎらせゐたりけり
瀬戸悠
風土
200710
さるすべり紅の一樹となりにけり
芝尚子
あを
200710
父逝きし日も斯く白かりきさるすべり
向井芳子
春燈
200711
歩きつつ睡魔が来たりさるすべり
火箱遊歩
船団
200801
終の家しろさるすべり咲きにけり
平岡かづを
やぶれ傘
200808
遠き日の波郷白花さるすべり
大沢美智子
200810
砂町吟行
母の書の一点一画さるすべり
大鋸颯人
炎環
200810
さるすべりもと母の家他人の手に
宇垣みきえ
200810
校庭にたれも居ぬ日のさるすべり
鈴木直充
素影
200811
焔あぐる白さるすべり武家構
高瀬史
馬醉木
200811
病む人の笑顔薄紅さるすべり
吉岡一三
200812
晴れつづく寺苑に誇るさるすべり
駒井のぶ
200812
白さるすべり逢ふということ只ならず
沼田巴字
京鹿子
200812
白ければ白をきはめてさるすべり
片山由美子
200909
惜別やあしたは白きさるすべり
水野恒彦
200910
溜め息へ降るやしろばなさるすべり
壬生きりん
炎環
200911
地震すぎて白さるすべり風の湧く
陣野今日子
風土
200911
さるすべり十三日の金曜日
竹内悦子
200911
残暑なほ白さるすべり咲き継げる
永見博子
酸漿
200911
採血のあとの青染みさるすべり
竹内弘子
あを
200911
雨意孕む風が揺らしてさるすべり
古林阿也子
200912
二皮も剥けさるすべり冬に入る
大坪景章
万象
201002
さるすべり遅き新芽の紅に
小島三恵
酸漿
201007
さるすべり死者の茶碗を割りて埋む
荒井千佐代
201009
白さるすべり百歳の死は水のごと
内山花葉
201010
さるすべり家を覆ひて咲きにけり
田坂和義
酸奬
201010
風のごと逝けり白さるすべりの花
三枝正子
万象
201011
広島や白さるすべり風を生み
田口紅子
201012
さるすべり咲き終へる時静かなり
芝宮須磨子
あを
201011
百日紅さるすべりそこらに猿は見当らぬ
達山丁字
201012
さるすべり窯場の多き美濃の国
成瀬櫻桃子
櫻桃子選集
201105
さるすべり落花一片白線引き 大橋敦子 雨月 201109  
今朝よりも花数殖えてさるすべり 芝宮須磨子 あを 201110  
夕暮れの精神病科のさるすべり 直江裕子 京鹿子 201111  
父忌日今年も白きさるすべり 林哲夫 ぐろっけ 201112  
御仏の肌は冬木のさるすべり 高橋将夫 201203  
今日あればこその晩年さるすべり 布川直幸 201206  
さるすべりつるりと瘤を太らせり 布川直幸 201207  
がき大将その後は知らずさるすべり 鈴木セツ 201208  
さるすべり庭一ぱいに葉の茂り 芝宮須磨子 あを 201209  
恋の火を燃やせとばかりさるすべり 柳田晧一 かさね 201210  
句碑守る夫人健在さるすべり 平絵美子 春燈 201210  
御文庫に「明月記」入れさるすべり 橋添やよひ 風土 201210  
さるすべり赫々風になる日まで 高野春子 京鹿子 201211  
別々のドア押す事情さるすべり 山崎青史 ろんど 201212  
冬空や拳突き出すさるすべり 後藤晴子 万象 201303  
この街も城下町なりさるすべり 鈴木阿久 201311  
切れ目なく花咲き盛るさるすべり 鈴木阿久 201311  
炎天の飛雪は白きさるすべり 瀧春一 花石榴 201312  
病む夫を眠らせ紅きさるすべり 山田暢子 風土 201408  
いつよりと言へぬ晩年さるすべり 塙誠一郎 201408  
さるすべり波郷知的な笑み浮かべ 長谷川友子 春燈 201411  
さるすべり咲く空ジェットコースター 福島せいぎ 万象 201411  
白さるすべり街を見下す殉教碑 野上杳 201411  
冬の日の幹真つ白なさるすべり 久保村淑子 万象 201504  
しろさるすべり鳴き始めたる秋の蝉 上原重一 201510  
さるすべり鯛の味噌吸みそずと兜煮と 竹内悦子 201511  
さるすべり手摺の白き磴の道 渡邊孝彦 やぶれ傘 201512  
境内に白さるすべり水子塚 瀬島洒望 やぶれ傘 201609  
菩提寺の墓を彩るさるすべり 坂入妙香 春燈 201610  
人が来る白さるすべり散る下を 藤井美晴 やぶれ傘 201611  
さるすべりの花揺らしゐる並木道 松村光典 やぶれ傘 201612  
生き飽きた気がする午後のさるすべり 火箱ひろ 201709  
七十路は白より紅のさるすべり コ田千鶴子 馬醉木 201709  
戦争の記憶この色さるすべり 山本喜朗 雨月 201709  
純白のさるすべり咲く足湯かな 竹内悦子 201710  
百日もの答なかりしにさるすべり 直江裕子 京鹿子 201712  
碧天をうるほす紅やさるすべり 吉田順子 201809  
思い出し笑いふるふるさるすべり 火箱ひろ 201809  
ねんごろに咲き休診のさるすべり 高橋あさの 201810  
白さるすべり一朶の雲に呼応して 滝澤圭子 雨月 201810  
さるすべり一本高き残暑かな 大嶋洋子 春燈 201811  
先の先かかへる微熱さるすべり 直江裕子 京鹿子 201812  
炎天やさるすべりの花衰へず 中谷富子 201812  
白さるすべり百歳の死は水のごと 内山花葉 201901  
さるすべり赤しわが町坂ばかり 樺山翠 雨月 201910  
千里線さるすべりのカーブ又曲り 樺山翠 雨月 201910  
さるすべり空を漂ひはじめけり 菅谷たけし 201911  
風に敏感白さるすべりさるすべり 菅谷たけし 201911  
炎ゆるごと天と大地とさるすべり 福田禎子 末黒野 201911  

 

2020年7月21日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。