臘 梅 2     100句

臘梅が咲くとろとろととろとろと   青柳志解樹

臘梅 蝋梅・唐梅

作品
作者
掲載誌
掲載年月
臘梅の香る小江戸の芋地蔵 祐森省造 雲の峰 200403
またゝかぬ日向に咲きて臘梅は 高千夏子 200403
臘梅や曲げ物に湯の力借る 藤原照子 余韻 200403
臘梅の路地が目じるしパスタ店 小澤菜美 200404
臘梅の香に誘はるる書道展 石山民谷 遠嶺 200404
臘梅やことさら歩みゆるめをり 花島陽子 遠嶺 200404
日溜りの臘梅溶けてしまひさう 小松誠一 200404
臘梅の大壺にある安堵かな 伊藤多恵子 火星 200404
臘梅や米寿の思案とびとびに 大山文子 火星 200404
和臘梅そそけし芯の紅紫色 赤座典子 あを 200404
臘梅に近付くときは薄目にて 高田令子 200404
枯るるより臘梅溶けてしまひけり 鈴木えり子 百鳥 200404
臘梅や昨夜の轍に水光り 塚越としを 百鳥 200404
ロープウェイより臘梅の香の中に 小林和子 対岸 200404
臘梅の香のただよへる通夜座敷 福田かよ子 ぐろっけ 200404
臘梅や村一番の旧家にて 加地芳女 雨月 200405
臘梅や女講釈朗朗と 芳賀雅子 遠嶺 200405
臘梅や雲一つ行く遠嶺晴 大槻球子 遠嶺 200405
臘梅や弘法大師立ちつくす 富沢敏子 200405
臘梅の花びら透けり野鍛冶の火 飯森茂之 栴檀 200405
臘梅の真盛りなり兵舎跡 古川昭子 栴檀 200405
臘梅の香にふれるてふ庭往来 松尾緑富 ホトトギス 200406
臘梅や薄日のなかの秩父郡 太田尭史 対岸 200406
ビルの端に売らる臘梅香り来し 舟橋千枝子 八千草 200407
裏庭といふ臘梅の落着きに 稲畑廣太郎 ホトトギス 200501
葉を落しきれぬ臘梅香をこぼす 稲畑汀子 ホトトギス 200501
臘梅に存在の香となりにけり 稲畑汀子 ホトトギス 200501
山の端の崖上の家臘梅咲く 松崎鉄之介 200503
臘梅のまことに融けむばかりなる 宮津昭彦 200503
臘梅の道のさびしき真昼かな 田中英子 火星 200503
臘梅に翻りゐる由来札 飯塚ゑ子 火星 200503
臘梅やおつかひ物を平包み 岡和絵 火星 200503
背伸びしてかぐ臘梅の香りかな 丸山敏幸 200503
臘梅や新聞受けに餅の臼 神蔵器 風土 200503
病む妹に臘梅の香を届けやる 隅田恵子 雨月 200504
臘梅と紛ふ臘梅咲きにけり 吉原理夫 対岸 200504
臘梅を行つたり来たり喪の使ひ 田中英子 火星 200504
臘梅の闇はるばると躙り口 梶浦玲良子 六花 200504
臘梅や色紙に真間の東歌 下山田美江 風土 200504
臘梅の金鈴拾ふ二日かな 栗本佳代子 200504
臘梅に残る月ありつづら坂 酒井美津 遠嶺 200504
臘梅の造花めきしもかぐはしや 山口速 200505
臘梅のかほりと歩く闇夜かな 水野禎子 対岸 200505
臘梅や玄関に日の深く差す 淵脇護 河鹿 200505
臘梅や古井の蓋に日の揺るる 淵脇護 河鹿 200505
臘梅やメールに言へぬこと託す 境良一 京鹿子 200505
臘梅の香りに思考深むかな 辰巳あした 雨月 200505
臘梅や夕べほのかに星生まる 柳生千枝子 火星 200506
絵の筆に臘梅の香の移りけり 大平勝子 栴檀 200507
待たすより待つ安けさや夜の臘梅 山元志津香 八千草 200508
海光に臘梅の香の解けゆく 稲畑廣太郎 ホトトギス 200601
臘梅やおもはず他所の庭に入る 植松美根子 200603
臘梅の香り朝日に溶けるごと 神山テル 栴檀 200603
城太郎に会ふ臘梅を心あて 神蔵器 風土 200603
素心臘梅秘すれば花を心得て 大橋麻沙子 雨月 200603
臘梅の香りたしかむ鳶の笛 小坂アイ子 四葩 200603
臘梅香五臓六腑を満たしをり 船津昭夫 四葩 200603
海の風臘梅の香をこぼしけり 松尾いさ子 四葩 200603
臘梅の細工のひかり放ちけり 菊地光子 200604
臘梅の匂ふ向かうにひかる海 佐々木よし子 200604
臘梅の一枝初心の香りあり 村越化石 200604
拭き浄めし写経机に臘梅挿す 横山茂子 200604
臘梅の匂ふきざはし観音へ 横井博行 万象 200604
割り当てし風水の黄に臘梅を 瀬下るか 200604
臘梅や坂の途中の小画廊 山本無蓋 200604
巨福山建長寺なり臘梅咲く 中村洋子 風土 200604
蹲に臘梅一枝置かれあり 池田加代子 風土 200604
臘梅や少し崩して帯を締め 田代ヨシ 河鹿 200605
臘梅や透塀漏るる禰宜太鼓 大竹淑子 風土 200605
日だまりに臘梅一花さきがけて 坂本ひさ子 遠嶺 200605
臘梅に薄日引き寄せ女かな 犬塚芳子 200605
臘梅を辰巳に活けて涅槃かな 天野きく江 200605
臘梅の香るふる里姉病みぬ 中野八重子 火星 200605
臘梅の香をつつむたなごころ 神山テル 栴檀 200605
臘梅や防犯防災パトロール 松本文一郎 六花 200605
雨一日臘梅溶けてしまひさう 伊藤憲子 200606
臘梅やこれより先は別世界 中杉隆世 ホトトギス 200606
臘梅や声を掛ければ散りさうな 五ヶ瀬川流一 六花 200606
戸を開けて臘梅の香を連れて出む 三井孝子 六花 200607
臘梅の香をもて宮を拝しけり 服部早苗 200608
臘梅に会ふも下田の縁かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 200701
臘梅の香を包みゆく風の冷え 稲畑廣太郎 ホトトギス 200701
さりげなく深く臘梅香りけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200701
臘梅の耳門出でゆく車椅子 羽田岳水 馬醉木 200703
朝日浴ぶ丘の裏手に臘梅咲く 松崎鉄之介 200703
臘梅のうすら日しかと抱きしめて 長谷川史郊 馬醉木 200704
臘梅の香の溜りゐる門の内 稲岡長 ホトトギス 200704
臘梅の透く黄金を朱泥壺 松波とよ子 春燈 200704
臘梅の香にゐて息をゆるめけり 木内憲子 200704
臘梅は無垢の一徹通しけり 竹内悦子 200705
臘梅や淡き日差のひとところ 館容子 200705
臘梅のおつとりしたる盛りかな 白石紀子 200705
臘梅や仏を恋ふるやうな雨 小宮山勇 遠嶺 200705
香り良く臘梅の枝の八方に 池崎るり子 六花 200705
臘梅の実となる過去の色忘れ 森津三郎 京鹿子 200710
臘梅の一と震へして香を配る 稲畑廣太郎 ホトトギス 200801
匂やかな君に臘梅従へり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200801
臘梅の香りの届く席に着く 稲畑汀子 ホトトギス 200802
臘梅にいのち宿れる初莟 岡田和子 馬醉木 200803
臘月に咲きて臘梅とぞ言へり 松崎鉄之介 200803
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2021年1月13日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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