遅き日      41句

遅き日のつもりて遠きむかしかな     蕪村

遅日  遅き日

作品
作者
掲載誌
掲載年月
絶筆の句帳も拝し遅き日を 安原葉 ホトトギス 200007
遅き日や修理の小舟裏返し 武政礼子 雨月 200105
遅き日の見えて渡らぬ島のこと 中塚龍之介 銀化 200106
遅き日のみ堂の奥に灯のゆるる 荒川優子 春耕 200206
遅き日やどこかで子供叱る声 田中矢水 遠嶺 200208
遅き日を重ねてゐたり佛の間 大山里 200208
遅き日の幾度かへす砂時計 長谷川守可 百鳥 200305
遅き日の堂に供へし湯葉光る 渡辺政子 雲の峰 200305
遅き日の身ぬちの蛇のひと狂ひ 加藤哲也 銀化 200305
遅き日の鑑真和上展覧会 武田美雪 六花 200307
遅き日の夕日転がる滑走路 三沢蘭 遠嶺 200307
遅き日の山を降りくる人の声 中村雅樹 百鳥 200402
遅き日の海へ吸はるる打鋲音 淵脇護 河鹿 200405
遅き日や老人の曳く犬老いて 岩谷丁字 春燈 200505
遅き日の町に入りけり地図たたむ 内海保子 万象 200505
遅き日の魚の跳ねたる籬かな 小澤克己 遠嶺 200506
遅き日や銅鑼打つて入る猪鍋屋 遊橋恵美子 風土 200507
日出遅き日暮の早き峡の海 田尻勝子 六花 200605
遅き日のおかず横丁通りけり 村田文一 遠嶺 200606
遅き日やひと休みするロチの坂 築城京 馬醉木 200804
遅き日の鳩首振りて歩くかな 嶋津治夫 200807
人悼む言葉さがして遅き日を 佐土井智津子 ホトトギス 200809
遅き日や文字美しき置き手紙 熊谷尚 200908
遅き日の大屋根に鳴く鴉かな 滝沢伊代次 万象 201003
遅き日や遠くの橋に灯の明かり 白石正躬 やぶれ傘 201106
遅き日をケトルの笛の牧歌めき 川崎良平 雨月 201106
遅き日のえびいろの網繕へる 杉浦典子 火星 201107
穏やかに遅き日暮るる九十九里 吉原輝子 末黒野句集 201203
遅き日の惣菜にほふ町に降り 井上石動 あを 201204
遅き日の敦盛塚にロックの音 加藤みき 201207
遅き日の前後に子乗せ母歌ふ 橋本修平 かさね 201306
遅き日の膝にあまりし重き辞書 宮内とし子 201306
遅き日のゆっくり回る観覧車 松井洋子 ぐろっけ 201307
遅き日や寺門修理の長梯子 生田作 風土 201507
遅き日や隠れ入江にとどく波 鈴木直充 春燈 201607
遅き日を少し余してもどりけり 黒滝志麻子 末黒野 201707
遅き日や石工は飽まず石を打ち 佐津のぼる 六花 201707
遅き日や仰臥漫録ひもときて 岡田史女 末黒野 201708
遅き日やもの抓みつつ厨ごと 宮崎洋 春燈 201905
遅き日やスタンドバーに人の影 山下健治 京鹿子 202008
遅き日の広がり行ける舟の水尾 藤井美晴 やぶれ傘 202308

 

2024年3月2日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。