晩 稲      76句

早稲  中稲  晩稲

作品
作者
掲載誌
掲載年月
晩鐘や顔昏れ戻る晩稲刈 増田富子 馬醉木 199902
雨来ると媼の声や晩稲刈 山城やえ 春耕 200012
朝虹のふと消えにけり晩稲刈る 本間みつえ 春耕 200101
晩稲刈媼の影の暮れ初むる 倭文ヒサ子 酸漿 200102
駐在が声掛けて行く晩稲刈 栢森定男 あを 200112
鐘ついて晩稲光りの棚田かな 田辺博充 200112
寺井戸に減りし砥石や晩稲刈り 石崎淨 風土 200112
山峡にも早稲と晩稲や豊の秋 芦澤一醒 200112
自家用の晩稲稔らすエゴイズム 泉田秋硯 200201
賢治の忌晩稲半分実入り無し 菅原康 風土 200207
その奥に伊吹嶺けぶる晩稲刈 羽根嘉津 200212
山里の晩稲あかりや鳶の笛 谷口みちる 200212
隠田の晩稲刈らるる昼の月 渡邉友七 あを 200312
祖の山へ始動のこだま晩稲刈 羽根嘉津 200401
晩稲田に一筋見ゆる風の道 井上紘 雲の峰 200411
晩稲のいまだ刈られず台風来 大橋敦子 雨月 200412
祭すみ晩稲刈りだす乙子村 山田春生 万象 200501
ジーンズの膝のたるめり晩稲刈 佐藤よしい 風土 200501
女手の一株ごとや晩稲刈 井上幸子 酸漿 200511
舟運の川の左右や晩稲刈 原田しずえ 万象 200601
晩稲田の刈られずのこり不破の関 宮津昭彦 200601
頑なに家訓を守り晩稲植う 杉本重雄 200610
耶馬渓の岩に干しある晩稲かな 杉田久女 ぐろっけ 200610
夕づけばどゝと暮れゆく晩稲刈る 渡邉友七 あを 200612
木津川の水の乏しき晩稲刈 大山文子 火星 200612
単線の車窓晩稲の穂が低し 高木智 京鹿子 200701
自家用の晩稲ゆっくり刈りまする 泉田秋硯 200701
晩稲刈すみ流鏑馬の支度せり 大西八洲雄 万象 200701
さいはての海の届ける晩稲の穂 高木智 京鹿子 200701
晩稲刈終へてひとりの握り飯 風間邦子 200702
晩稲ある限り雀の群解かず 丁野弘 200710
幾年も変らぬ轍晩稲刈る 森岡正作 200712
米原駅界隈こぞり晩稲(おくて)刈る 品川鈴子 ぐろっけ 200712
近江野の晩稲田いささか色付けり 駒井のぶ 200812
晩稲刈る山ふところの袴谷 橋添やよひ 風土 200901
早稲晩稲東に西に美濃路かな 林かよ 200912
水口の晩稲一枚刈り残す 清水淑子 炎環 200912
ところどころ残る相模の晩稲かな 鵜野達二 201001
溜池の向う日当る晩稲刈 深澤鱶 火星 201001
晩稲刈り一湾の藍深まりぬ 徳井節子 馬醉木 201001
鎌先の暮るる速さの晩稲刈 下平しづ子 雨月 201002
晩稲干す阿畔の呼吸農夫婦 石川かおり 201012
出展案山子残る晩稲田取り囲む 泉田秋硯 201101
晩稲刈り一湾の藍深まりぬ 徳井節子 馬醉木 201101
晩稲刈る湖北は棚田日和かな 高瀬史 馬醉木 201102
ひとところ雀に残す晩稲かな 宮崎@みゆき 万象 201202
晩稲刈るなべて出雲の神々に 上坂渥子 雨月 201202
千枚田模様なしたる早稲晩稲 岡井マスミ 末黒野 201211
晩稲田や海へ真直ぐに刈り進む 田中臥石 末黒野 201211
山巓の翳りてきたる晩稲刈 戸栗末廣 201212
晩稲刈る狐の嫁入り見送りて 谷渡末枝 万象 201212
夕づくや顔大いなる晩稲刈 山尾玉藻 火星 201311
急がねば夕日落ちゆく晩稲刈り 下平しづ子 雨月 201403
山巓のかげりてきたる晩稲刈 戸栗末廣 201405
鳶の輪や隣りあはせに早稲晩稲 広渡敬雄 201501
晩稲刈る越の山々白く染め 稲畑廣太郎 ホトトギス 201510
八万石のパッチワークや早稲晩稲 菅谷たけし 201511
刈り残る晩稲へ風の集まれり 菅谷たけし 201511
山影の切り込むさまや晩稲の香 黒滝志麻子 末黒野 201512
晩稲田の風をのこして刈られけり 藤生不二男 六花 201512
野の果に一番星や晩稲刈 大上充子 馬醉木 201601
晩稲刈り終へて俄に波の音 深川淑枝 201605
苗箱へ種播く娘早生晩稲 田中臥石 末黒野 201607
奥近江晩稲の波のひろごりぬ 西川保子 春燈 201612
束の間の日のあたりゐる晩稲かな 藤生不二男 六花 201701
晩稲いま穂孕みのとき迎へたる 岩下芳子 201712
晩稲刈る峡の日差を束ねつつ 佐藤保子 馬醉木 201801
目の端に遠白波や晩稲刈る 深川淑枝 201801
晩稲刈るどうにかいけるまだいける 辻水音 201812
晩稲刈る動きの早き雲を見て 上辻蒼人 風土 201901
山の端へ日脚のいそぐ晩稲刈 佐藤保子 馬醉木 201901
晩稲刈る案山子一本残りけり 江見巌 六花 202001
山影のかぶさつて来る晩稲刈 福永みち子 馬醉木 202001
峡の奥より晩稲田の広がり来 宇都宮敦子 琴引鳥 202002
早稲晩稲水遣る苗の違ひ床 田中臥石 末黒野 202008
晩稲田の刈り残されし一処 岡田史女 末黒野 202201

 

2023年10月11日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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