海 苔 3    53句
作品
作者
掲載誌
掲載年月
海苔篊を遠目に舵を渡し船 庵原敏典 末黒野 201407
不揃ひの海苔の切り口朝餉かな 上村葉子 風土 201407
海苔焼いて母の一日始まれり 小林朱夏 201408
海苔だけは上物にして年用意 斉藤裕子 あを 201503
海苔篊に舟の一艘ひと一人 荒井千佐代 201503
海苔篊に潮目移ろふ雛納 市ヶ谷洋子 馬醉木 201505
海苔干すや八景島をまなかひに 塩田博久 風土 201505
海苔むすび大一番の子に握る 中嶋陽子 風土 201505
浅草に新しき海苔買ひにけり 太田チヱ子 末黒野 201505
焙らるる海苔の薄さや我が身とも 鈴木撫足 春燈 201505
海苔を干すにほひ物置小屋のそば 大崎紀夫 やぶれ傘 201505
節くれて仕事手といふ葛西海苔 千田敬 201506
海苔舟やジャンボ機の音とどろきて 今橋眞理子 ホトトギス 201507
海苔篊に一期一会の潮かな 渡部節郎 201507
石鎚へまづ海苔網の錨打つ 和田照海 京鹿子 201601
どの島も海苔網を生け灘良夜 和田照海 京鹿子 201601
海苔畳張り三五夜の月上る 和田照海 京鹿子 201601
海苔舟の着く桟橋を揺らしつつ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201602
磯釣と岩をたがへて海苔を掻く 今橋眞理子 ホトトギス 201605
岩越えの波の育てし海苔を掻く 南光翠峰 馬醉木 201605
牡蠣殻の山に張り付く海苔の青 間島あきら 風土 201605
海苔篊の間を流し五目釣 小張昭一 春燈 201606
海苔の色あぶれば青に女正月 山田六甲 六花 201701
海苔採りの島より低くもぐり舟 和田照海 京鹿子 201705
海苔掻きや光の中に人動く 中村洋子 風土 201705
海苔粗朶や満潮に浮く朝の富士 鎌田光恵 201705
海苔小屋のひとつ残りし岬かな 柴田志津子 201705
海光を纏ひまぶしき海苔の鎮 橋場美篶 末黒野 201705
海苔篊の波のこまやか朝日影 森清堯 末黒野 201706
遠なるは能登の荒潮海苔を噛む 千田敬 201706
海の青より引き上ぐる海苔の青 湖東紀子 ホトトギス 201707
海苔掻の背に海が鳴る風が鳴る 湖東紀子 ホトトギス 201707
海苔粗朶の海を機影のまたよぎる 今橋眞理子 ホトトギス 201707
海苔焙る律儀な夫の三日かな 高橋和女 風紋 201709
引き腰は波の備へと海苔掻女 岡村清美 馬醉木 201712
海苔掻や阿吽の呼吸爺と婆 稲畑廣太郎 ホトトギス 201802
海苔掻くや東京湾を持ち上げて 稲畑廣太郎 ホトトギス 201802
海苔掻いて地球の叫び聞いてをり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201802
有明の夜明け海苔舟揺蕩へる 稲畑廣太郎 ホトトギス 201802
島中に海苔干してある宿りかな 市村明代 馬醉木 201805
海苔篊を見廻ってゐる日和かな 柴田志津子 201806
海苔粗朶の辺りひときは深き青 今橋眞理子 ホトトギス 201807
寒海苔の漆びかりを焙りけり 里村梨邨 201902
海苔桶の岩場にひとつ人見えず 今井肖子 ホトトギス 201904
海苔粗朶も小島も沖の日溜りに 佐野久乃 201905
十戸の字少子長寿や海苔を掻く 小林のり人 春燈 201906
有明の朝日傾け海苔を掻く 稲畑廣太郎 ホトトギス 202002
海苔筏に東京湾の狭められ 稲畑廣太郎 ホトトギス 202002
海苔粗朶は風の遊び場三番瀬 森村江風 202003
沖暮れて海苔かく人の影の減り 安齋正蔵 やぶれ傘 202006
夕映ゆる海苔篊帰帆続きをり 有賀鈴乃 末黒野 202006
母生きてゐる限り海苔送り来し 竹下陶子 ホトトギス 202007
壱岐島の桜海苔とや届きけ 田中臥石 末黒野 202007
海苔→ 1

2021年2月10日 作成

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