47句

  韮の花

作品
作者
掲載誌
掲載年月
韮切りし包丁洗ひ念入りに 稲畑廣太郎 ホトトギス 199903
顔廟の門前市に韮焼餅 松崎鉄之介 199906
同じ屋台の東安夜市韮匂ふ 松崎鉄之介 199907
肉髻の釈迦の仏頭韮は実に 平橋昌子 199912
はたき打つごとく水切る韮の束 大山文子 火星 200007
戻り海女昼餉の韮を桶に摘み 山本雅子 馬醉木 200008
作業着にダーツありけり韮の風 飯塚ゑ子 火星 200102
二番芽の出揃ふ韮へ糸の雨 遠藤アサ子 赤井 200103
闇走るバスすいてをり韮匂ふ 赤座典子 あを 200205
尼寺の裏の畦道韮を摘む 伊佐春子 春耕 200205
二畝に揃ひて韮の風の丈 村田明子 円虹 200206
韮の香を好まぬことも少年期 村田明子 円虹 200206
韮粥のさつと立ちたる色を食ぶ 村田明子 円虹 200206
韮の畦見舞ひの足を運ぶなり 浜口高子 火星 200209
留守番の韮雑炊を食らひけり 西本春水 あを 200304
蒜と韮の畑あり湖西線 石脇みはる 200505
鍋の底這ひ上がる火や韮炒む 宮津昭彦 200704
韮蓬あをあをと伸び墓地の道 田中藤穂 あを 200705
バイキングに喇嘛僧韮の炒め取る 松崎鉄之介 200707
韮一本われの眼を扇ぐなり 飯島晴子 ぐろっけ 200804
一叢の韮秀に出づる畑の隅 細野恵久 ぐろっけ 200804
柿の木の幹の黒さや韮の雨 原石鼎 ぐろっけ 200804
貧農は弥陀にすがりて韮摘める 飯田蛇笏 ぐろっけ 200804
むさし野に住みつく韮の苗育て 沢木欣一 ぐろっけ 200804
山の端に佗住む日々や韮の雨 山口草堂 ぐろっけ 200804
韮切るやともし火をとる窓の人 高濱虚子 ぐろっけ 200804
佐渡びとの牛をあそばせ韮を摘む 西本一都 ぐろっけ 200804
韮萌えて朝の畑に畝ならぶ 井口初江 酸漿 200808
韮の種指の先にて揉み採りぬ 山田六甲 六花 200811
韮畑の奥へひと声かけていく 小形さとる 200906
鍋敷は土鍋の蓋や韮雑炊 天野美登里 やぶれ傘 200906
韮の香や吾が意のままに厨事 近藤てるよ 酸漿 200910
韮の種懐紙にほぐしゐたるかな 山田六甲 六花 200911
韮の束かかへて戻る俄農 山荘慶子 あを 200911
正常な夫の血圧韮萌ゆる 井口初江 酸漿 201006
韮の香や昭和のしめり今もあり 服部郁史 京鹿子 201007
家族ゐて孤独男が韮摘める 布川直幸 201103
そこそこの年金ぐらし韮雑炊 鈴木一三 末黒野 201202
さう言へば大蒜も好き韮も好き 高橋将夫 201207
忘れゐし土の匂ひや野韮摘む 河口仁志 201208
逞しく地をかきわけて韮芽吹く 藤田宣子 ぐろっけ 201305
韮摘みの香気重たき一処 布川直幸 201404
韮摘みて餃子ヘ旬をたたみこむ 石川寿夫 ろんど 201407
畦径に弾けんばかり韮の種 大内幸子 六花 201501
日もすがら韮の植ゑ替へ為しにけり 仁平則子 201505
韮畑の続く青さや日本海 遠山みち子 201508
韮の香に一つの恋の終りけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201903

 

2022年2月11日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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2022年8月30日