寝待月    48句

寝待ち月  臥し待ち月

作品
作者
掲載誌
掲載年月
寝待月夜襲の如く漢中へ 松崎鉄之介 199811
眠り得ぬ吾なるものを寝待月 林翔 馬醉木 199812
擂り置きのもの錆色に寝待月 木村真魚奈 京鹿子 199903
シャネルココ去りゆく路地や寝待月 塩見恵介 虹の種 200005
寝待なる月のキャビンでありにけり 辻美智子 円虹 200012
朗報を湯槽へ知らす寝待月 細川和子 ぐろっけ 200102
ともかくも船に仰がん寝待月 稲畑汀子 ホトトギス 200109
雲払ふしばしのありて寝待月 稲畑汀子 ホトトギス 200109
寝待月行末まこと倖ありや 田中芳夫 200111
涎掛け干してありたる寝待月 堀義志郎 火星 200112
妻と旅かつてはしたり寝待月 小澤克己 遠嶺 200212
伏線を三本引いて寝待月 木戸渥子 京鹿子 200302
かはゆさが心身癒す寝待月 東亜未 あを 200311
ベッドより居待寝待と堪能す 板橋智恵子 百鳥 200312
ぞんぶんの生涯ですと寝待月 山元志津香 八千草 200403
風少し寝待の月となりにけり 水田清子 200509
カーテンをゆらせし白夜寝待月 荒井和昭 200512
望み事の叶ふ日とあり寝待月 石岡祐子 200601
かかる夜は仕事は野暮よ寝待月 山田弘子 ホトトギス 200703
宴終へし教へ子たちと寝待月 上崎暮潮 ホトトギス 200705
夜々月の今宵は寝待なりしこと 稲畑汀子 ホトトギス 200710
バスの窓ようやく出でし寝待月 奥田妙子 ぐろっけ 200802
空仰ぎ寝待の月をあきらめず 稲畑汀子 ホトトギス 200809
不知火のごとき島より寝待月 山田六甲 六花 200810
寝待月硝子のうさぎ窓辺にす 中山純子 万象 200812
わが帰宅寝待月には間に合はず 安原葉 ホトトギス 200901
寝待月待ちつつ老の一睡り 安原葉 ホトトギス 200902
寝待月よりは名もなき夜々となる 稲畑汀子 ホトトギス 200909
今宵名は寝待月とて寂とせり 飯田角子 酸漿 200912
死の淵を見してふ妻や寝待月 田中臥石 末黒野 201001
噛み殺す欠仲のあとの寝待月 松田都青 京鹿子 201002
起きいでて今日は見るべし寝待ち月 長谷川としゑ ぐろっけ 201112
お忌みさんには物音たてず寝待月 金山雅江 春燈 201112
父の倍生きて流離の寝待月 宮地静雄 末黒野 201112
寝待月ほのかに曇の切れ間より 男澤榮男 末黒野 201112
寝待月地球裏より子の帰る 山崎里美 201112
女河童の甲羅濡れをる寝待月 延広禎一 201201
目覚めゐて雨戸の隙や寝待月 福田周草 風土 201212
寝待月待つ身の辛さしみじみと 呂秀文 春燈 201301
寝待月いつまで猫の毛づくろひ 宮田香 201312
寝待月他人の顔をしていたり 東英幸 船団 201403
松島の寝待の月に会ひ得たる 稲岡長 ホトトギス 201501
有明方貼絵になりし寝待月 加藤みき 201510
夢で会ひませう今宵の寝待月 稲畑廣太郎 ホトトギス 201610
人の世に柵もなく寝待月 江島照美 201712
真夜覚めていただき照らす寝待月 下田奉枝 雨月 201802
眠りたる木々を濡らして寝待月 岡野塁子 末黒野 202201
湯を足して布巾沈むる寝待月 兵藤惠 202212

 

2023年9月17日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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