夏 椿     136句

雨戸繰る間も夏椿落つる音   若泉真樹   あらまほし

沙羅の花  夏椿

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書その他
ぽとぽと散る塀のうちそと夏椿 松崎鉄之介 199808  
白雲木花終り夏椿待つ 神蔵器 風土 199907  
庭隅の水琴窟や夏椿 今井松子 遠嶺 199910  
散り際の散りぎはばかり夏椿 深澤鱶 火星 199910  
追憶を募らす雲や夏椿 上田希実 遠嶺 199911  
駆けて行く君が嬉しき夏椿 尾上有紀子 わがまま 200002  
たつぷりと朝の気含む夏椿 稲辺美津 夏椿 200007  
天啓も詩恩も白し夏椿 小澤克己 遠嶺 200008 祝・稲辺美津句集『夏椿』
矢狭間に日月深し夏椿 環順子 遠嶺 200008  
一葉のうしろ姿や夏椿 川井政子 風土 200009  
さたさたと雨降るように夏椿 山岸みずき 船団 200011  
一人発つ女が見えて夏椿 伊藤翠 船団 200102  
夏椿風過ぎてより落ちにけり 侭田伊都希 いろり 200108  
夏椿思へばそんなやうなひと 行方克巳 知音 200108  
夏椿ことしの花の少なさよ 駒井でる太 200109  
一人見て葉影に白し夏椿 小浦遊月 酸漿 200109  
問ひつめて瞑れば夏椿ひとつ 豊田都峰 京鹿子 200109  
夏椿鳥居小さき猫の神 岡田万壽美 俳句通信 200109  
梳き櫛にははの暦日夏椿 井上菜摘子 京鹿子 200110  
いにしへの女の面影夏つばき 堤陽子 遠嶺 200110  
夏椿紅葉の早し急ぐなよ 八木葉子 酸漿 200201  
咲き出でて夏椿の葉やはらげり 松崎鉄之介 200208  
垣間見る佳人のごとく夏椿 松本文一郎 六花 200208  
岩苔に落ちし音あり夏椿 西山美枝子 酸漿 200209  
夏椿落ちしところが石の上 今瀬剛一 対岸 200308  
曇天へ凛と烏城や夏椿 十河恭子 雲の峯 200308  
偲ばるる母の姿や夏椿 田中清子 遠嶺 200309  
晩節は白くありたし夏椿 富川明子 200309  
鶴首の素焼の影や夏椿 環順子 遠嶺 200310  
夏椿さらりと貧を語りたる 竹内悦子 200310  
あなたとは行かない来世夏椿 富沢敏子 200310  
宿場跡名倉医院の夏椿 永岡セツ 酸漿 200311  
葉腋に雫を止む夏椿 瀧中温子 200312  
庭下駄で入る厨や夏椿 中村房江 六花 200407  
茅葺に残る雨の香夏椿 丹羽啓子 馬醉木 200409  
神主の山下りて住む夏椿 平賀扶人 馬醉木 200409  
一村は平を名乗る夏椿 佐藤千代子 帆船 200409  
散り敷いて一際白し夏椿 豊田麗水 築港 200409  
夏椿一花一花を誘ひ落つ 泉田秋硯 200410  
西天東土仏祖伝来夏椿 足立幸信 200410  
白好きで一生通す夏椿 平野恵美子 風土 200410  
夏椿五弁の一つ紅さして 土川照恵 栴檀 200411  
夏椿十年通ひし地区センター 松崎鉄之介 200508  
夏椿友の喪へ行く紅ぬぐふ 窪田粧子 馬醉木 200509  
旅程にはなき山寺の夏椿 高橋澄子 200510  
夏椿とて山の日をすべり落つ 坊城俊樹 ホトトギス 200512  
夏椿父のノートに化学式 奥田弦鬼 風土 200601  
葉を落とし幹美しき夏椿 加藤君子 火星 200602  
夏椿きれいに看取ること難し 篠田純子 あを 200608  
風立ちて濁世ほのぼの夏椿 加藤富美子 200609  
夏椿喪中の叔母を誘ひ出す 山本浪子 風土 200609  
明日咲いて落つるを知らず夏椿 平島利男 酸漿 200609  
夏椿落つるを見たり京の夕 平島利男 酸漿 200609  
夏椿けふの機嫌を問はれをり 杉浦典子 火星 200610  
ひそと咲きひそと散りゆく夏椿 佐藤山人 200708  
源平の合戦の碑や夏椿 間野暎子 春燈 200708  
浜風に夏椿ゆれ寺内町 塩見治郎 雨月 200709  
払つても叱言の妻や夏椿 北村香朗 京鹿子 200710  
蹲踞へ飛石つづき夏椿 芳賀雅子 遠嶺 200711  
まなざしに言葉のありて夏椿 窪田米子 遠嶺 200711  
前山につながる庭の夏つばき 若島久清 万象 200711  
受胎告知莟ふつくら夏椿 桑原泰子 八千草 200801 ダヴインチ展を見て
咲くよりも落花の多し夏椿 松崎鉄之介 200808  
夏椿天辺に咲く終ひ花 松崎鉄之介 200808  
独歩忌や咲き終りたる夏椿 松崎鉄之介 200808  
夏椿わらべ唄などうたひをり 池田光子 200809  
尼寺に客人のあり夏椿 浜福恵 風土 200809  
この里は沙羅とは言はず夏椿 荻野嘉代子 春燈 200810  
若かりし母の行年夏椿 和田絢子 春燈 200811  
赤心の遊子の忌なり夏椿 木村享史 ホトトギス 200812  
群雀羽音残せり夏椿 丹羽敦子 酸漿 200812  
夏椿白き風呼ぶ薄暑かな 中緒和子 酸漿 200908  
手捻りの壷に適ひて夏椿 恒川とも子 200908  
凛と咲く朝の狭庭の夏椿 道給一惠 遠嶺 200909  
万葉をIT体験夏椿 新実貞子 200909 万葉文化館
平明に咲き揃ひたる夏椿 小林正史 200909  
介護車のゆっくり止まる夏椿 山荘慶子 あを 200909  
しばらくを寺へみちづれ夏椿 中谷葉留 風土 200909  
新しき夕日に落ちし夏椿 中田みなみ 200909  
文待てばほとほと落つる夏椿 村上絢子 馬醉木 200910  
夏椿落つると決めて潔し 清水美子 春燈 200910  
夏椿ころがりあひて円をなす 小松美保子 ぐろっけ 200910  
黒黒と校倉立ちぬ夏椿 寺田正人 200910  
夏椿落ちたる土の湿りかな 國保八江 やぶれ傘 200912  
ゆらめきて光をかへす夏椿 林日圓 京鹿子 201005  
初咲となりし植樹の夏椿 大坪景章 万象 201009  
社家町は水のにほひや夏つばき 森道子 京鹿子 201009  
夏椿友はキリスト信者にて 井上信子 201009  
振り返る門柱高し夏椿 橋添やよひ 風土 201009 山廬
薬医門入れば落花の夏椿 工藤美和子 酸奬 201009  
やすらぎてこの後苑の夏椿 浅井靑陽子 ホトトギス 201011  
夏椿白き風呼ぶ薄暑かな 中緒和子 酸漿 200908  
高床の正倉院や夏椿 神蔵器 風土 201108  
電柱を抱く電気技師夏つばき 高橋泰子 201108  
塔頭に散る夏椿無音なる 中村ふく子 201109  
警策の音ひびきけり夏椿 小林久子 201109  
夏椿息ふるゝとてちりにける 佐藤喜孝 あを 201108  
頭の中に光が入る夏椿 佐藤喜孝 あを 201108  
引き際はかくありたしや夏椿 楠原幹子 201110  
夏椿百の仏に百咲けり 戸栗末廣 火星 201110  
品書の田舎蕎麦のみ夏椿 コ田千鶴子 花の翼 201111  
夏椿湧水の香の手打ち蕎麦 コ田千鶴子 花の翼 201111  
韻々の鐘の幻聴夏椿 鈴木照子 201207 寂光院
天かけて舞ひくる花か夏椿 鈴木阿久 201209  
散るたびに蕾ふくらむ夏椿 江見巌 六花 201209  
訪ふ家のチャイムのそばの夏椿 長久保郁子 かさね 201210  
勤行の卒寿の単座夏椿 岡井しげ女 春燈 201210  
原節子のその後は知らず夏つばき 小倉正穂 末黒野 201210  
青空に染まることなし夏椿 五ヶ瀬川流一 六花 201212  
今ここに生くもたまたま夏椿 鈴木セツ 201307  
夏椿黄昏泣きの保育園 篠田純子 あを 201308  
古九谷の徳利に一枝夏椿 武生喜玖乃 雨月 201310  
夏椿視力落ちしと気付くとき 吉田陽代 201408  
築城の石切場なし夏椿 森理和 あを 201409  
友からの便り途絶えし夏椿 山荘慶子 あを 201409  
抹香の座敷小暗し夏つばき 垣岡瑛子 火星 201409  
蘂光る地に着く一瞬の夏椿 古川忠利 ろんど 201410  
繭玉の秘めし哀史や夏椿 池田光子 201410  
夏椿浮く湧水のすすぎ場に 曽根満 万象 201410  
夏椿ほとりはたりと時つかひ 深澤鱶 火星 201410  
山門に「悩みききます」夏椿 田代貞枝 201410  
四方の風じつと耐へゐる夏椿 池田光子 201509  
塔頭に人声のあり夏椿 古川夏子 201510  
さびさびと落ちて深山の夏椿 今井妙子 雨月 201510  
夏椿掛花入れに朝の茶事 武生喜玖乃 雨月 201510  
帰るときいつも路上に夏椿 藤井美晴 やぶれ傘 201607  
夏椿余震のあした花こぼす 富永小谷 馬醉木 201608  
知らぬ間に咲いては散つて夏椿 森直子 あを 201608  
夏椿散るに力のありつたけ 平野みち代 201609  
夏椿はじめの花を風に伸べ 中根美保 風土 201609  
夏椿白を尽くして落花かな 多方清子 雨月 201609  
夏椿落つイーハトーブの目覚め 雨宮桂子 風土 201610  
蓬莱山よりの水音夏椿 亀井福恵 京鹿子 201707  
一雨に咲き二雨に夏椿 和田照海 京鹿子 201709  
夏椿いち枚岩のかかる橋 天野美登里 やぶれ傘 201708  
待ち合はす辻や落花の夏椿 鈴木礼子 末黒野 201710  
夏椿諸行無常を生きてをり 志方章子 六花 201711  
夏椿一日花を惜しむかに 安部和子 雨月 201809  
散るたびにしじま深むる夏椿 佐藤保子 馬醉木 201809  
塔頭の梵鐘重き夏椿 伊吹之博 京鹿子 201811  

 

2019年7月7日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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