茄 子 2   100句

採る茄子の手篭にきゅアとなきにけり    飯田蛇笏

茄子の花  茄子

作品
作者
掲載誌
掲載年月
茄子一つ畑に貰ひて盆支度 大野ツネ子 酸漿 200510
艶やかな朝もぎ茄子や無人店 菊池由惠 酸漿 200510
加茂茄子に立てかけられし値札かな 野中亮介 馬酔木 200511
車窓より茄子もぐ友の見えにけり 田尻勝子 六花 200511
長者一軒残る畑に長者茄子 松崎鉄之介 200512
気違ひ茄子の夕闇白し廃僧院 平井照敏 ぐろっけ 200607
卓袱台に茄子と瓜おく盆支度 滝沢伊代次 万象 200608
賀茂茄子の仏に似たる座り方 山岡季郷 馬醉木 200609
曲りたる山河の味の茄子・胡瓜 関根洋子 風土 200609
子の客に家風の茄子を煮たりけり 市川玲子 春燈 200610
ふかぶかと茄子の紫紺は天与のもの 岸本林立 雨月 200610
茄子を捥ぐ大和三山雨の中 中村洋子 風土 200610
取りたての茄子買ひこめり道の駅 伊藤公子 酸漿 200610
父在りて疎まれがちに茄子ふとる 山口庸子 ぐろっけ 200610
借景の塔に日の差す名残茄子 南幸子 春燈 200611
初茄子を鳥にとられてしまひけり 高倉恵美子 200611
異変あり奇形あり茄子のピエロ 中原信惠 200612
品格を語る下品であだな茄子 臼井昭子 200704
誰が植ゑし茄子育つてをりしかな 稲畑汀子 ホトトギス 200705
菅の笠かむせ置きある茄子籠 瀧春一 200706
茄子植ゑて海の紫紺を想ひけり 木船史舟 200707
茄子トマト今年も無事に植ゑにけり 高倉恵美子 200708
和泉野の水たっぷりと水茄子 次井義泰 200709
二つに切っていっぺんに消ゆ茄子の紺 今村とも子 200709
上京の茄子地に垂るる夕べかな 岩井ひろこ 火星 200710
茄子を捥ぐ茄子紺といふ神の色 伊藤一枝 酸漿 200710
鶏にやる太りし茄子と胡瓜かな 城戸愛子 酸漿 200710
薄暗き農家の土間や茄子の紺 神保みね子 酸漿 200710
艶やかな茄子紺の茄子捥ぎにけり 大山妙子 酸漿 200710
暮色はや茄子の畑を包みけり 若井新一 200711
姿よき初茄子川に捧げけり 高倉恵美子 200711
採りたての茄子並べ置く草の上 岡田章子 ぐろっけ 200711
首冷える庭先になる茄子たちも 坪内稔典 稔典句集U 200804
水茄子着き黄金週間始まれり 松崎鉄之介 200807
茄子畑の姉さんかぶり母の影 北原瑞枝 遠嶺 200808
昼月や水たつぷりと茄子植うる 高倉恵美子 200808
臼に茄子育てて舟屋暮しかな 山路紀子 風土 200808
物置を遠まはりして茄子畑 鈴木多枝子 あを 200808
捥ぎごろと言ひたげ茄子の濃紫 鷹羽狩行 200809
鉢植に紫紺の茄子の下りけり 三入久子 酸漿 200809
洗ひ水弾くくろがね茄子かな 池田美佐代 200810
水底の己の影や茄子の紺 中野京子 200810
野良着の紺茄子に盗まれ褪せにけり 藤井弘子 春燈 200810
よき人の絵手紙はよき茄子なり 渋谷ひろ子 酸漿 200810
地方紙にくるまれ着きぬ長茄子 青山正生 200810
鉢に生る宝石めきし茄子一顆 岩本紀子 200810
茄子の実や思ひ出させる祖母の言 齋藤徳男 200811
白茄子とふさみどり色を料りたる 小山尚子 雨月 200811
もてなしは母の育てし茄子胡瓜 山形悦子 万象 200811
今日も富士見えざることよ茄子を捥ぐ 嶋田一歩 ホトトギス 200901
冬日浴び名残りの茄子艶めけり 岡野ひろ子 200902
銀河系その一坪に茄子植うる 藤原はる美 200907
茄子→ 3      

 

2021年7月21日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。