虫 干       98句

虫干をされて永らへ幽霊図   本橋仁   露光

虫干  曝書

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書その他
虫干や素性由々しきものばかり 山田弘子 春節 199503  
虫干や白昼を耐ふ幽霊絵 西村葉子 京鹿子 199811  
虫干や明治の墨を匂はせぬ 山田弘子 円虹 199909  
虫干のまづ綱わたしたる眺め 奥田節子 火星 199910  
虫干や縫ひ取り厚き能衣裳 井水貞子 春耕 199911  
虫干の背広に父の香の残る 伊藤康子 ぐろっけ 199912  
虫干や亡母が仕立の染絣 下山田美江 風土 200010  
虫干の本堂までも広げられ 柿沼盟子 風土 200010  
原爆忌死者の名簿を虫干しす 永野秀峰 ぐろっけ 200011  
虫干の六百巻に村総出 伊田和風 円虹 200012  
虫干の紐をたぐれば母のもの 下村志津子 銀化 200108  
虫干しや母は軍服捨てきれず 嶋木勝次郎 遠嶺 200110  
虫干や卒寿のときの母の帯 岡田和子 馬醉木 200110  
虫干や休みの一日使ひ切り 加古みちよ 火星 200110  
虫干のぬくみの残る袖たたむ 加古みちよ 火星 200110  
蟲干や祖母の針目のおほきくて 前迫寛子 火星 200110 引用
蟲干しや偲ぶ偲ばず大姉居士 中原道夫 銀化 200209  
虫干や紅花染めの衣の数 黒坂紫陽子 馬醉木 200210  
虫干に落語全集裏打ちす 山遊亭金太郎 百鳥 200210  
堂暗し能装束を虫干し 坂口三保子 ぐろっけ 200210  
虫干や天金の書は読まれずに 竹田惠示 百鳥 200212  
虫干しす行李の父のクレオン画 栗下廣子 万象 200212  
虫干や祖母の簪母の櫛 永橋久子 百鳥 200309  
虫干しの中より父の出てきたる 高倉和子 200310  
参道に曼荼羅御坐す大虫干 鎌倉喜久恵 あを 200310  
虫干しの三日の晴や戻り梅雨 平田安生 風土 200310  
虫干のまとふことなき江戸小紋 藤井美代子 帆船 200310  
虫干や新婚の母微笑みて 江坂衣代 百鳥 200311  
虫干や昭和動乱の記事暴す 竹下昭子 ぐろっけ 200311  
松濱の自筆句稿の虫払い 竹下昭子 ぐろっけ 200311  
虫干や日給二円の初辞令 江原輝陽子 帆船 200312  
虫干しや青春の染み消えざりき 吉田多美 京鹿子 200409  
江戸褄を虫干しせんと思ひしのみ 竹内弘子 あを 200409  
虫干の紐足す不遇とは言はじ 風間史子 200410  
虫干の蔵に寺宝の幽霊図 鈴木朗月 万象 200410  
虫干しの形見何時かは捨てられる 松山律子 六花 200507  
虫干や妻が手縫ひの子の産着 廣島泰三 200508  
虫干の時代遅れの一張羅 園多佳女 雨月 200510  
六十年経し軍帽を虫干しす 山口博通 ぐろっけ 200511  
虫干や押入れのなか風通す 河本勇 築港 200512  
虫干しのひらりと母を隠しけり 高倉和子 200606  
虫干や覚えのあらぬ母のもの 片山由美子 200607  
経蔵の風雨歳々虫払ひ 佐橋敏子 春燈 200608  
宸筆の交じる虫干風流れ 岸本林立 雨月 200609  
虫干の色の中なる母若し 柴田佐知子 200609  
虫干に清貧といふ匂ひあり 小山田子鬼 200708  
虫干の靴の歪みて乾きをり 山田六甲 六花 200708  
虫干しのひとつに己が影もかな 相良牧人 200801  
虫干や妻が取り出す亡母のもの 寺岡ひろし 雨月 200810  
虫干のお手玉木曾の旅みやげ 青木陽子 酸漿 200810  
狩衣を虫干しの風透け通る 阿部月山子 万象 200811  
虫干のつもり形見を着ることに 稲畑汀子 ホトトギス 200907  
虫干やあれほど探しをりしもの 稲畑汀子 ホトトギス 200907  
虫干の晴着に孕む昼の風 谷村幸子 200909  
虫干に男物なき母の家 小林朱夏 201009  
虫干や父に秘めごと比翼紋 宮崎左智子 201010  
虫干や着ることのなきものばかり 石川叔子 201010  
虫干や蝶の展翅の一箱も 服部早苗 201011  
祖父読みし学庸論孟虫干す 増田甚平 ろんど 201012  
虫干やにはか呉服の展示場 小林久子 201109  
虫干の箪笥ひと棹妣を恋ふ 中川すみ子 201110  
虫干し了ゆ水路を水の迸り 椿和枝 201110  
虫干の母の手紙は捨てずおく 柳生千枝子 火星 201110  
眼を開きくれし一書ぞ虫干す 木村享史 ホトトギス 201201  
虫干や父の遺せしチャタレー夫人 吉田葎 201204  
虫干やつがるるもののなき多し 豊田都峰 京鹿子 201209  
午後よりは虫干畳みつつひとり 根本ひろ子 火星 201210  
虫干の縁に鶏あがりたる 西畑敦子 火星 201210  
柳行李妣の香うつり虫干す 東野鈴子 雨月 201310  
虫干や残る面影ひろげつつ 高橋明 末黒野 201311  
虫干しに批の似合ひし着物掛け 西和子 ぐろっけ 201311  
虫干や文鎮据ゑし第九条 亀井紀子 201312  
棄て切れ一ぬ軍事郵便虫干す 水原春郎 馬醉木 201408  
恙無きやうわが身虫干す大日向 神戸やすを 201409  
虫干や嫁しても同じ紋所 小山直子 末黒野 201410  
虫干しに加へし母の句帳かな 樋口みのぶ 201510  
虫干しの蔵書に妻の走り書き 濱上こういち 201511  
虫干の菊の御紋のつきしもの 三村純也 ホトトギス 201512  
虫干や寺宝といへど鑓刀 三村純也 ホトトギス 201512  
虫干しにそこいらへんを歩けとや 山田六甲 六花 201608  
虫干や吾には亡父のものもう無き 野沢しの武 風土 201609  
虫干や羅宇に罅入る銀ギセル 原田達夫 201610  
繕うて虚子の書大事虫干す 木村享史 ホトトギス 201702  
清貧の蔵書は豊か虫干す 木村享史 ホトトギス 201702  
着ることのなき思ひ出も虫干す 稲畑汀子 ホトトギス 201707  
虫干しの俘虜郵便を手の平に 山田健太 風土 201710  
虫干や亡き人の物多かりし 海村禮子 春燈 201710  
虫干や『枕草子』ひろひ読み 茂木なつ 春燈 201710  
虫干の紐より帯のだらりかな 住田千代子 六花 201711  
虫干やひらりと舞へる女紋 住田千代子 六花 201711  
虫干やまだ捨てられぬ子の産着 菅野日出子 末黒野 201712  
虫干の匂ひの中に帰り来し 稲畑汀子 ホトトギス 201807  
虫干のつもりで床の軸替へし 稲畑汀子 ホトトギス 201807  
虫干の中に出て来し稿二三 稲畑汀子 ホトトギス 201807  
着ることのなかりし形見虫干す 稲畑汀子 ホトトギス 201807  
歳月をとり出すやうに虫干す 雨村敏子 201809  
虫干しや額裏に飛ぶ親子鷹 藤井明子 馬醉木 201809  
虫干の色柄どれも母好み 住田千代子 野に遊ぶ 201811  

 

2019年8月3日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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